卓球 アジア選手権2024 女子団体 PHOTO:Getty Images

＜2024年10月7日（月）～10月13日（日）第27回ITTF-アジア卓球選手権大会＠カザフスタン・アスタナ＞

【結果速報】『第27回ITTF-アジア卓球選手権大会2024』10月7日（月）～13日（日）開催！

10月9日、女子団体決勝で日本（世界ランク2位）が中国（同1位）をマッチカウント3-1で下し、優勝を果たした。

準決勝で難敵インドを下して勝ち上がった日本は決勝で絶対王者の中国と激突。中国に勝利しての優勝となれば、1974年横浜大会以来、50年ぶりの快挙となる。

第1試合は、張本美和（16＝木下グループ／世界ランク7位）対王芸迪（27＝同4位）。

今年4月のワールドカップでは4-1で勝利しており、張本にとっては相性の良い相手だ。

第1ゲームは相手の回転量の多いドライブに押されて落としたものの、第2ゲームはバック対バックのラリーで粘り勝って奪い返す。

続く第3ゲームも順横サーブを効かせて張本が王手をかける。第4ゲームは相手の粘りに屈したが、最終第5ゲームは再び張本のペース。

終盤で8-3から8-9と逆転を許したものの、最後は強気の攻めを貫き張本が勝利。日本チームが大きな1勝目をあげた。

張本美和 PHOTO：World Table Tennis

第2試合は、伊藤美誠（23＝スターツ／同9位）が、5日前のチャイナスマッシュでストレート負けを喫している孫穎莎（23＝同1位）と対戦。

前回は相手のパワードライブに対応できず完敗だったが、第1ゲームからキレのある両ハンドを見せた伊藤が先にゲームポイント。

しかし、次のプレーは決めにいった回り込みフォア強打がネットにかかり、僅差でゲームを落とす。

世界女王を相手に千載一遇のチャンスを逃した伊藤。第2、第3ゲームも受け身にならず、積極的にフォアで回り込んで攻めたが、孫の猛攻を止めることはできず、ストレート負けとなった。

伊藤美誠 PHOTO：Itaru Chiba

第3試合は、平野美宇（24＝木下グループ／同12位）が登場。相手は過去6戦全敗、直近3試合はすべてストレート負けを喫している難敵・陳幸同（27＝同6位）。

難攻不落の両ハンドを誇る陳に対して、積極的にフォアで回り込んで果敢に攻めた平野が第1ゲームを奪取。

第2ゲームも終始優位に進めて先にゲームポイントを奪ったが、陳のバックブロックに阻まれゲームは奪えず。

第3ゲームは相手の巻き込みサーブに苦しみながらも、攻めに徹した平野が競り合いを制すと、第4ゲームも勢いは止まらず7-1とリード。

最後は3球目フォアドライブを決めて、平野が勝利。日本が2勝目をあげて、中国を相手に王手をかけた。

平野美宇 PHOTO：Itaru Chiba

続いて第4試合は、第1試合で勝利をあげた張本美和が世界女王・孫穎莎に挑んだ。

孫に対しては6度対戦していまだ未勝利だが、中国に大きなプレッシャーがかかるこの場面であれば、張本にも大いにチャンスはある。

互角の打ち合いとなった第1ゲーム。張本は得意のバックハンドで応戦したがあと1本が奪えず9-11で落とすと、続く第2ゲームも相手の速い攻めに押されてゲームを連取される。

ゲームカウント0-2と追い込まれたが、ここから16歳の怪物が覚醒。第3ゲームは前半で張本がリードを奪うと、孫が強烈なフォアドライブを叩き込んで逆転を許したところで日本ベンチがタイムアウト。そこから張本が5連続ポイントをあげて、ゲームを奪い返す。

第4ゲームはレシーブから積極的にチキータで仕掛けて、ラリーではストレートのボールを混ぜて相手を左右に揺さぶりゲームを奪取。ついにゲームカウント2-2のタイに追いつく。

勝負の第5ゲーム、消極的になった孫に対して、落ち着いてコースを突き、ラリー戦で相手のミスを誘った張本がリード。

9-6では張本のボールがエッジインとなりチャンピオンシップポイント。最後はラリーで孫のバックハンドがネットにかかり、張本が孫に初勝利。そして日本の優勝が決まった。

幾度となく決勝の舞台で中国に敗れてきた日本女子がついに高い壁を突き破り、頂点に立った。

張本美和 PHOTO：World Table Tennis

＜アジア選手権 女子団体決勝＞

日本 3-1 中国
※5試合制（3戦先勝）

＜第1試合＞
張本美和 3-2 王芸迪
7-11/11-7/11-6/8-11/11-9

＜第2試合＞
伊藤美誠 0-3 孫穎莎
10-12/6-11/5-11

＜第3試合＞
平野美宇 3-1 陳幸同
11-9/10-12/12-10/11-4

＜第4試合＞
張本美和 3-2 孫穎莎
9-11/6-11/11-8/11-7/11-6

＜第5試合＞
伊藤美誠 - 王芸迪