『ビジネスモデル全史』を読みました。
ビジネスモデルの歴史を紹介している一冊です。
『経営戦略全史』の三谷宏治氏の著書です。
経営戦略全史 50 Giants of Strategy (ディスカヴァー・レボリューションズ)
- 作者: 三谷宏治
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2013/05/09
- メディア: Kindle版
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『ビジネスモデル全史』も、分厚い本です。Kindleで読んだほうが良いかもしれません。
『ビジネスモデル・イノベーション』と合わせて読まれると、理解が深まるでしょう。
ビジネスモデル・イノベーション ブレークスルーを起こすフレームワーク10
- 作者: ラリー・キーリー,ライアン・ピッケル,ブライアン・クイン,ヘレン・ウォルターズ,平野敦士カール,藤井清美
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2014/02/20
- メディア: 単行本
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ビジネスモデルの歴史が紹介されています。それらは、これまでの話なので、ビジネスモデルを考える際に知っておくと参考になることだと思います。
それは読んでもらえればわかることだと思うので、わたしがとくに印象に残って気になったこと、考えたことなどを、ここでは紹介します。
ビジネスモデルの優位は10年ほど
「そのビジネスモデル革新が成功したとしても、それで得られる競争優位の持続期間はたかだか10年弱です。BCGの2009年のレポートで示されていたのは、そんな非常な現実でした。」(p.367)
ビジネスモデルの革新が成功しても、そのビジネスモデルの優位性は、10年ほどだそうです。たしかに、10年前のビジネスが今も通用しているかというと、そういうものはまれなような気がします。
なぜ通用しなくなるかの理由は、いろいろとあるのでしょうけれど、顧客の変化や競合の変化によるのでしょう。
だから、変え続ける
「だから、変え続けなければならないのです。そのビジネスモデルを5〜10年に一度は、少なくとも。」(p.367)
だから、同じままではなく、少なくとも改善は必要になってくるでしょう。そしてできることなら、大きな変革ができると良いのでしょう。
ビジネスモデルにも、イノベーションが必要なのですよね。
一度だけビジネスモデルを作って終わりで済むと良いのですが。
未来への挑戦。
捧「一隅を照らす」、ベゾス「競合より顧客」、ペイジ「競争より創造」(p.365)
コメリの棒賢一氏は、コメリを「一隅を照らす企業」と言われています。
そして、Amazonのジェフ・ベゾス氏は、「競合よりも顧客」が大切と言い、Googleのラリー・ペイジ氏は、「競争より創造」と言われています。
答えは一つではない。
そう本書では書かれています。たしかに、そうだと思います。
ただ、やはり顧客が欲しいモノ・サービスを作るということが大切でしょう。欲しくないモノにお金を払う人は、なかなかいないでしょうから。
そのためにどうするのかという答えというか方法は、一つではないですし、ビジネスモデルも一つではないはずです。
そして、それを見つけて実現できた企業が、つかの間かもしれませんが、繁栄するはずです。そして、継続できれば、長期にわたって成長や成功を得られることになる。
俯瞰的に見る
ビジネスモデルの「歴史」を俯瞰的に見ることで、こういうことを読み取ることができます。
そこから、どんなビジネスモデルを考えるのか。これからどんなビジネスが必要とされるのか。こんなことを考えてみると、本書から得られることも大きくなると思います。
ビジネスモデルやビジネスについて考えたいときに手に取って見ると良いですね。
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