デルタV
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/31 07:22 UTC 版)
この近似は多くの場合、少なくとも化学推進剤が使われている時には非常に正確である。ただし、電気推進システム等の推進力の小さいシステムでは、この近似は若干正確性に欠ける。しかし、数時間もスラスタを燃焼させて電気推進で人工衛星を静止軌道に乗せるような場合でも、この近似は正しい値を与える。
デルタブイの生産
デルタブイは通常ロケットエンジンのスラスタによって産み出されるが、他のエンジンによっても産み出すことができる。デルタブイの変化率は、エンジンによる加速度の大きさであり、即ち全機体質量あたりの推進力である。真の加速度ベクトルは、質量あたりの推進力を重力ベクトルと機体に働くその他の力のベクトルに加えることで得られる。
必要な合計のデルタブイは、初期の開発の良い開始点となる。
ロケット方程式は、デルタブイが増えると必要なプロペラントの量が劇的に増加することを示している。そのため、最近の宇宙船推進システムでは、必要な合計のデルタブイの量を減らすことと大きなデルタブイを生み出せる宇宙船の設計についてかなりの研究が行われている。
推進システムによるデルタブイを増やすことは、次により達成される。
多段マヌーバ
質量比が全ての燃焼に適用されるため、多段マヌーバが連続して行われると、質量比はその積になる。従って、排出速度が一定であれば、デルタブイは積算されることを意味する。
M1とM2がマヌーバの質量比、V1とV2が1回目と2回目のマヌーバのデルタブイであるとすると、
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