リマ症候群とは? わかりやすく解説

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リマ症候群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/25 03:54 UTC 版)

リマ症候群(リマしょうこうぐん、英:Lima syndrome[1])は、誘拐監禁事件などの犯人人質と長時間過ごすうちに、人質に対して親近感を抱くようになる現象[2]。しばしば「ストックホルム症候群」と対比させて使われる。

警察白書では「犯人が人質に感化され、同一化を望む過程で、犯人が人質の文化を取り入れ、学習し、その結果として、犯人の人質に対する攻撃的態度が緩和されること」と定義されている[3]

語源

1996年に起きた「在ペルー日本大使公邸占拠事件」が由来である[4]。同事件ではテロリストグループが殺害対象だったものも含めて人質に同情してしまっていた[5]。同事件発生から127日目に要求を受け入れられなかったペルー政府は強行突入を開始した。この際、ゲリラ組織は人質に発砲したが、女性メンバーは日本人の人質を撃つことができなかったため、日本人は処刑を免れて次々公邸から脱出し、結果的に全員が脱出に成功した[6]

詳細

リマ症候群では以下のような症状が見られることがある[7]

  • 誘拐犯が被害者を傷つけるようなことをしない
  • 被害者にある程度の自由を与えたり、解放してしまうことすらある
  • 誘拐犯が被害者の心身の健康を心配する
  • 被害者と会話をする
  • 時には、誘拐犯は被害者に個人的な情報を共有することすらある。例えば、子どもの頃の話や人生の目標、願望など
  • 被害者に対して約束することすらある。例えば、”俺がお前を守る”であったり、”あなたには悪いことは何も起こらないよ”というような発言をする
  • 時には、誘拐犯が被害者に好意を抱いてしまうことすらある

作品

小説

  • アン・パチェット英語版作『ベル・カント (小説)英語版』(2001年)[8]

映画

脚注

関連項目

外部リンク


リマ症候群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 16:18 UTC 版)

ストックホルム症候群」の記事における「リマ症候群」の解説

ストックホルム症候群同様の状況下で、監禁者が被監禁に対して同情的な態度をとるようになる現象提示されており、「リマ症候群」と呼ばれている。監禁者が考え改めたり被害者に対して共感覚えることもあるとされる。 リマ症候群は、1996年から1997年にかけてペルーリマにおいて発生した在ペルー日本大使公邸占拠事件にちなん命名された。このとき武装した一団は、各国の駐ペルー特命全権大使日本企業ペルー駐在員ら約600人を人質にした。しかし監禁者の一団人質同情し数時間以内200人以上の人質を解放した

※この「リマ症候群」の解説は、「ストックホルム症候群」の解説の一部です。
「リマ症候群」を含む「ストックホルム症候群」の記事については、「ストックホルム症候群」の概要を参照ください。

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