かんが・える〔かんがへる〕【考える/▽勘える】
読み方:かんがえる
㋐判断する。結論を導き出す。「こうするのが正しいと—・える」「解決の方法を—・える」「よく—・えてから返事をする」
㋑予測する。予想する。想像する。「—・えたとおりに事が運ぶ」「—・えられないことが起こる」
㋒意図する。決意する。「留学しようと—・える」「結婚を—・える」
2 関係する事柄や事情について、あれこれと思いをめぐらす。「周囲の状況を—・えて行動する」「くよくよ—・えてもしかたがない」
3 工夫する。工夫してつくり出す。「新しいデザインを—・える」
「—・へられつる事ども、ありつる有様、願をおこしてその力にてゆるされつる事など」〈宇治拾遺・八〉
「いまだかやうの事なし。いかがあるべきと—・へ申せ」〈平家・一一〉
[用法] かんがえる・おもう——ともに精神的な活動を表す語であるが、「考える」は知的に分析することであり、「思う」は情的、感覚的な心の働きや瞬間的な判断などを示すのに用いる。「クイズの答えを考える」とはいうが「思う」とはいわない。◇大音響を耳にしてすぐ口にするのは「雷が落ちたかと思った」であり、「考えた」ではない。◇「彼女のことを思う」は、思慕したり、心配したりすることを表すが、「彼女のことを考える」と言えば、より分析的理性的にその状況について思いめぐらすことを表す。「将来は医師になろうと考えている」といえば具体的な手だてまで含めて計画していることであり、「思う」では漠然と希望しているだけという感じがする。
- 勘えるのページへのリンク