咀嚼とは? わかりやすく解説

そ‐しゃく【××嚼】

読み方:そしゃく

[名](スル)

口の中で食べ物をよくかみ砕き、味わうこと。「—して消化よくする

言葉文章などの意味内容をよく考えて理解すること。「名言を—して味わう」


咀嚼

読み方:ソシャク(soshaku)

食物かみ砕くこと


咀嚼 (そしゃく)

食べ物を歯で噛み切り、奥歯砕き飲み込むこと。人のそしゃく機能奥歯生えそろう3歳ごろまでに獲得されます。

咀嚼

【英】:Mastication

 食物を口に入れ粉砕し唾液混和し嚥下できるような食塊(bolus)を作る過程を咀嚼と言う。咀嚼は上下顎の歯牙咀嚼筋唾液腺、舌(味覚)や口腔粘膜歯根膜感覚器などが関与する総合運動機能である。歯科医療供給脆弱な途上国住民にとって、歯牙溶解する齲蝕むし歯)や歯槽骨溶解する歯周病は共に硬組織疾患自然治癒不可能である。その結果、咀嚼機能低下し摂食障害招きQOL影響を及ぼす
 咀嚼機能評価するには、良く噛めたどうかを主観的に評価する方法、現在歯数や喪失歯数から評価する方法噛み合わせ面積咬合力や顎運動により評価する方法、咀嚼された試料溶出度や粉砕度粒度分布)から咀嚼能力求め評価法など多く方法がある。しかし、咀嚼は咬断、粉砕、臼摩など複雑な運動様式総合した機能であり客観的に一つ方法評価することは困難である。途上国比較簡易に咀嚼機能評価する方法としては現在歯数や喪失歯数からもとめる方法薦められる。(中村修一

参考資料中村修一編著):「国際歯科保健医療学医歯薬出版(株)東京2003

咀嚼(そしゃく)

物をよく噛み砕く動作のこと。

咀嚼

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/22 21:18 UTC 版)

咀嚼そしゃく: Chewing, Mastication)は摂取した食物で咬み粉砕することである[1]

咀嚼時に食物唾液とが混じり合う[1]。これにより消化を助け、栄養を摂ることができる。「噛む」などとも表現される。また、「食物の咀嚼」とは別に比喩的に「物事や言葉の意味をよく整理して理解すること」という意味でも使われる。

役割

咀嚼は単に食物を粉砕し、唾液と混ぜ、嚥下しやすくするのみでなく、口腔内を刺激することにより各臓器の消化液の分泌を促進し、口腔内の自浄を行い、また、食物と共に口腔内に進入した異物の除去などの役割がある。また、内の血液量の増加、覚醒効果やリラックス効果、噛むことは歯を丈夫にするだけでなく、肥満ぼけ視力低下、姿勢悪化、虫歯ガンなどを予防し、内臓の働きを助け、大脳の働きを活発にし、精神を安定させ、ダイエット効果もある。ただし、異常な圧力や不正咬合の状態で咀嚼することによって歯周病咬耗症顎関節症となることもしばしばある。そのため、噛み合わせの異常な状態では、むしろ咀嚼が体に害を及ぼすことが分かっている。

咀嚼系

咀嚼に関わるシステムを咀嚼系(咀嚼器官)という。咀嚼のみならず発音嚥下にも関わる。咀嚼系に含まれる組織は以下の通りである。

これら各組織の受容体からのフィードバックにより、咀嚼運動は行われている。

生物一般

噛むとは、対を成している、固くて可動のの間に何かを強く挟む動作を指す。そのような顎を持っているのは、脊椎動物の大部分のほか、節足動物の大部分、軟体動物頭足類環形動物多毛類、その他に見られる。脊椎動物では顎の骨が関節を持って上下に動くことで、消化管の入り口を開き、口腔として使うところに特徴がある。それ以外のものでは、顎は左右から挟み、食い千切るための仕組みである場合が多い。

脊椎動物

脊椎動物では、無顎類以外のものは顎を持ち、上下に開くことができる。鳥類以外では、顎にはが並び、これによって餌を保持し、噛み潰し、食い千切るなどのために使用する。しかし、歯を使って餌を切り取り、磨り潰すなどのことができるのは、哺乳類に限られる。

  • 哺乳類では、歯に切り裂く歯(犬歯)と磨り潰す歯(臼歯)の分化が生じており(異歯性)、顎の関節もそれを効果的に使えるよう、前後左右の動きが確保されている。
  • 爬虫類など、それ以外のものでは、顎と歯は餌を確保するか、噛み潰すか、せいぜい切り裂くことができるのみであり、食い千切るには体の動きを利用する必要がある。例えばワニが餌に噛み付くと、体を回転させ、それによって獲物から肉片を食い千切ろうとする。ヘビの場合、下顎が左右独立して動き、大きな獲物も丸呑みにするために動かせるようになっている。その代わり、歯は細くて獲物に引っ掛かるだけで、切ったり削ったりはできない。
  • 鳥類では歯が無くなって顎はクチバシになり、食い千切るか、さもなければ丸呑みにする。
  • 現生の魚類の場合、噛むための顎を前に突き出して吸い込む仕組みに変え、そのため、噛むことはできないものがある。種によってはそれに代わって、喉の部分に咽頭歯と呼ばれる構造ができて、これによって固いものを噛み潰すことができる。

節足動物

節足動物では、分類群によって異なるが、消化管の入り口のすぐ後ろに一対か二対の左右に並ぶハサミのようになった構造があり、これを顎と呼んでいる。顎は消化管の入り口を広げるものではなく、したがって噛むのは顎で挟むだけで、それによって食い千切ったり磨り潰したりしたかけらを消化管に送り込む。噛む仕組みについては、軟体動物環形動物もほぼ同じである。クモ類アリジゴクなどでは、噛むことで顎を突き刺して、そこから消化液を注入し、消化したものを吸い取る。

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b "口に入れられた食物は,咀嚼による唾液との混合の過程を経て,より小さく砕かれ,柔らかく滑らかな食塊にされる。" p.428 より引用。Pocock. (2006). オックスフォード・生理学. 原著第3版, 岡野訳. 丸善出版株式会社.

参考文献

関連項目


咀嚼(そしゃく)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 09:47 UTC 版)

消化」の記事における「咀嚼(そしゃく)」の解説

食物を歯で噛み砕く事によって食物細かくする。

※この「咀嚼(そしゃく)」の解説は、「消化」の解説の一部です。
「咀嚼(そしゃく)」を含む「消化」の記事については、「消化」の概要を参照ください。

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咀嚼

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 02:05 UTC 版)

名詞

 そしゃく

  1. 食べ物を、飲み込むために口の中で噛み砕くこと。
  2. 物事を細かいところまで理解する、物事噛み砕いて理解する

発音(?)

そ↗しゃく

翻訳

語義1

動詞

活用

サ行変格活用
咀嚼-する

翻訳


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