大後頭孔とは? わかりやすく解説

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だい‐こうとうこう【大後頭孔】

読み方:だいこうとうこう

後頭骨の前下方にある大きな卵円形開口部延髄椎骨動脈などが通っている。


大後頭孔

英訳・(英)同義/類義語:foramen magnum

脳に続いて体の下方向けて脊髄が通るために頭骨後部開口部分。

大後頭孔

読み方だいこうとうこうだいこう
別名:大孔
【英】:Foramen magnum

大後頭孔(大孔)は大きさや形に変化があるが、一般に前後長い卵円形である。大後頭孔は頭蓋腔脊柱管とを結ぶ孔で、したがって脳の脊髄につづく部である延髄下部副神経脊髄根、椎骨動脈静脈叢などととみにこれを通る。

大後頭孔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/17 08:37 UTC 版)

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骨: 大後頭孔
ヒト頭蓋底の写真。矢印で指されている穴が大後頭孔。
ヒト頭蓋底の主要な孔。大後頭孔は一番下にラベルされている
名称
日本語 大後頭孔
ラテン語 Foramen magnum
関連情報
MeSH Foramen+Magnum
グレイの解剖学 書籍中の説明(英語)
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解剖学において大後頭孔(だいこうとうこう、ラテン語:Foramen magnum)とは、頭蓋骨後頭骨 に位置する大きな開口部のこと[1]。頭蓋骨の底部に位置しており、脊髄の延長である延髄が通っている。大孔(だいこう)とも呼ばれる。ラテン語の Foramen magnum は「大きい(magnum)」「穴(foramen)」という意味。

延髄以外では脊髄副神経、椎骨動脈、前部と後部の脊髄動脈、蓋膜及び翼状靱帯が大後頭孔を通っている。

解剖

ヒト

穴の形状には個体差がある。ヒトにおいて観察される形状は、二重半円形(two-semicircular)、長円形(oval)、卵円形(egg-form)、菱形(rhomboidal)、円形(circular)の5つに分類される[2][3]。このうち生起頻度が最も高い(約半数)形状は、後方部に比べて前方部が少し狭まっている二重半円形である[2][3]

穴の大きさは前後方向にやや長く、左右方向にやや狭い。大きさには個体差があるが、ヒト成人男子において観察される大きさの平均は、前後方向がおよそ35mm、左右方向がおよそ30mmである[2][3]

比較解剖

ニシゴリラの頭蓋底。大後頭孔はかなり後方に位置している。

ヒトでは大型類人猿英語版と比較して大後頭孔がより頭の下方・頭蓋底の中央寄りに位置している。したがって、ヒトでは頭部を直立させるために後頭前頭筋を含む首の筋肉がそれほど頑丈である必要はない。初期人類の大後頭孔の位置の比較は、その種が四足歩行ではなく、いかに快適に二足歩行していたかを判断するのに大変有用である。

参考画像

脚注

  1. ^ 森ら, p.55
  2. ^ a b c 中島民治 「中部九州人男性の大孔周囲の頭蓋底の局所解剖学的研究」九州齒科學會雜誌 1986年 40巻 4号 p.787-806, 九州歯科学会, NAID 110003003848, doi:10.2504/kds.40.787
  3. ^ a b c 中島 民治 「中部九州人男性と他人種との大孔の形態の比較」産業医科大学雑誌 1986年 8巻 4号 p.405-410, 産業医科大学学会 NAID 110001260658, doi:10.7888/juoeh.8.405

参考文献

  • 原著 森於菟 改訂 森富 「骨学」『分担解剖学1』 金原出版、東京都文京区、2000年11月20日、第11版第20刷、19-172頁。ISBN 978-4-307-00341-4

関連項目

外部リンク



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