波数ベクトル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/08 02:02 UTC 版)
物理学における波数ベクトルとは、波動を記述するのに用いられるベクトルである。 全てのベクトルのように大きさと方向を持ち、これら両方が重要である。 その大きさは波の波数または角波数であり、波長に反比例する。 その方向は通常、波動の伝播の方向であるが、いつもそうとは限らない(以下を参照)。
特殊相対論の文脈では、波数ベクトルは4元ベクトルとしても定義できる。
定義

波数ベクトルには2つの一般的な定義があり、大きさが因子2πだけ異なる。 1つ目の定義は物理学などで用いられ、もう一つの定義は結晶学などで用いられる。 [1] この記事ではそれらを「物理学の定義」と「結晶学の定義」とそれぞれ呼ぶ。
物理学の定義
理想的な1次元の進行波は次の方程式に従う。
波数ベクトル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 20:34 UTC 版)
詳細は「波数ベクトル」を参照 古典的には、向きが波面の法線方向(つまり波の伝播方向)で、大きさが波数となるベクトルを、波数ベクトル(あるいは伝播ベクトル、wave vector, k-vector)と定義する。 なお、波数ベクトル k は十分大きな整数の組 (N1, N2, N3) を考えると、 k = m 1 N 1 b 1 + m 2 N 2 b 2 + m 3 N 3 b 3 {\displaystyle {\boldsymbol {k}}={\frac {m_{1}}{N_{1}}}{\boldsymbol {b}}_{1}+{\frac {m_{2}}{N_{2}}}{\boldsymbol {b}}_{2}+{\frac {m_{3}}{N_{3}}}{\boldsymbol {b}}_{3}} で表される。b = (b1, b2, b3) は逆格子空間での基本並進ベクトル。整数 m = (m1, m2, m3) は、いろいろな範囲設定が可能だが、一例としてそれぞれ (0, ⋯, N1 − 1; 0, ⋯, N2 − 1; 0, ⋯, N3 − 1) の範囲の任意の整数と設定できる。
※この「波数ベクトル」の解説は、「波数」の解説の一部です。
「波数ベクトル」を含む「波数」の記事については、「波数」の概要を参照ください。
「波数ベクトル」の例文・使い方・用例・文例
- 波数ベクトルのページへのリンク