無冠詞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/06 09:16 UTC 版)
原則として、固有名詞(人名など)や代名詞には冠詞が付かない(例外については#定冠詞の語法および#不定冠詞の語法を参照)。 複数形可算名詞と不可算名詞は、一般的な事象を指す際には冠詞を使用しない。これらは無冠詞では指示対象の種類を表し、「...というもの」というニュアンスを持つ。例えば、Dogs are meat-eating animals.(「犬(というもの)は肉食動物です」)、I hate computers.(「コンピュータ(というもの)は嫌いだ」)、I like music.(「私は音楽(というもの)が好きなんです」)、Information is essential for decision making.(「情報(というもの)は意思決定に不可欠です」)などの文で表されている指示対象は、特定の個体や具体事例ではなく、一般的な「犬」「コンピュータ」「音楽」「情報」(というもの)である。 以下の種類の名称も無冠詞である。 言語 - English(英語)、Swedish(スウェーデン語)、Russian(ロシア語)など。ただし、「... language」とする場合には定冠詞を付けて、the English language のように言う。 スポーツ - volleyball(バレーボール)、baseball(野球)、basketball(バスケットボール)など。 学問 - mathematics(数学)、economics(経済学)、physics(物理学)、linguistics(言語学)、biology(生物学)、computer science(計算機科学)、philosophy(哲学)など。学問の名称には economics や linguisticsのように語尾に「-s」が付いているものがあるが、複数ではなく単数扱いであり、「-s」なしの economic や linguistic などは単数名詞ではなく形容詞である。ただし、statistics の場合、「統計学」という意味なら単数扱い、「統計」という意味なら複数扱いになる。 なお、言語学にはゼロ冠詞という考え方があり、それによれば、発音されない冠詞が存在することになる。ゼロ冠詞は、句構造文法(Xバー理論など)の構文木(ツリー図)では Ø と示される。 en:Zero-marking in English#Zero articleも参照。
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