たん‐らく【短絡】
ショートサーキット 短絡 short circuit
たんらく 短絡 short circuit
短絡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/23 06:45 UTC 版)
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短絡(たんらく、英語: short circuit)は、電気回路の2点が非常に低いインピーダンスで電気的に接続される状態。英語で短絡を意味する short circuitから、ショートまたはショート回路ともいう。
現象
ショート回路は回路内に電球や電動機などの大きい負荷がなく、電源の正極と負極が直接導体で結ばれているような状態をいう[1]。
短絡した状態では、回路内が過熱したり、電池の消耗が激しくなる[1]ほか、短絡が火災の発生原因になることもある[1]。
長い導線のコイルを利用した電磁石やニクロム線などの電熱線は原理的にはショート回路と同じもので、コイルには発熱する性質があるほか、電熱線は発熱することを前提に作られたものである[1]。
事故
危険性
短絡が生じた場合、回路が誤動作したり、回路に設計値を超える大電流が流れたりするため、半導体、抵抗器、コンデンサなどが異常発熱し、焼損することがある。高温による火傷、発煙による有毒ガスの発生、部品の破裂などの危険を伴う。情報機器の場合、誤動作によるデータ消失がありうる。短絡により部品の破損が生じた場合、その部位を特定することが難しく、修理に手間取ることが多い。
主な原因
異物の接触
金属製品やウィスカー、リード線の切れ端などが回路に接触することにより短絡が生じる。接続部分がむき出しになっているコネクタ、端子類、プリント基板のハンダ付けされている面などで起こりやすい。災害や事故などで損傷を受けた家電製品・鉄道車両・電気自動車などから発火する「通電火災」の一部もこれに含まれる。
配線処理の不都合
電線の接続において、より線(細い銅線などを数本より合わせたもの)を用いた場合に、細い線の一部がはみ出すことがあり(ヒゲと呼ぶ)、それが短絡の原因となる。配線処理を確実に行うことが重要である。
ハンダ付けの不良
プリント基板などにおいて、ハンダ付けの際にハンダの量が多すぎたり、ハンダが跳ねて飛び散ったり(俗に「ハンダくず」とも言う)などして、本来なら接続されていない配線部分がハンダにより接続されることがあり、短絡の原因となる。複雑な回路の場合、それらを電気的に確認することは難しいので、目視による確認が重要である。
誤接続・誤動作
コネクタ、端子等に電線を誤って接続したり、スイッチ等を誤って操作したりすることにより、短絡が生じることがある。
コネクタの一部には、着脱の際に配線が短絡する構造のものがあり、電源を入れた状態でコネクタを着脱すると短絡を生じる。
一つの入力を多数の出力に切り換える、切り換えスイッチの一部には、操作の際に出力端子間が短絡する構造(ショーティングタイプ)のものがあり、電源を入れた状態でスイッチを操作すると短絡を生じることがある。必要に応じて短絡しない構造(ノンショーティングタイプ)のスイッチに交換するか、設計や操作の際に配慮する必要がある。
部品の劣化
主に電源回路において、コンデンサが劣化によって絶縁抵抗が低下し、漏れ電流が流れて発熱し、さらに劣化が進んでコンデンサの内部で短絡が生ずることがある。対策としてはヒューズやブレーカーなどによる保護、定期的な点検・交換が挙げられる。
利用
科学実験では蓄電器(コンデンサ)の内部の電気を放出させるのに短絡が利用される[1]。
出典
関連項目
- 電気回路
- 電子回路
- 桜木町事故 - 短絡が原因で発生した列車火災事故。
- 遮断容量(Breaking capacity)
- 予期短絡電流PSSC(Prospective short circuit current)
- オームの法則
- 定格短絡電流(Conditional short circuit current)
外部リンク
短絡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/24 09:20 UTC 版)
鉄道利用では遠回りとなる2駅間にバス路線を設け、ルートの短絡を図ったもの。(例:2番目の省営自動車路線「三山線」として開業した防長線の防府 - 山口間)
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短絡
「短絡」の例文・使い方・用例・文例
- 短絡, ショート.
- この 2 つの出来事を短絡して, 両者の間に因果関係ありとするのはよくない.
- 一緒にいるところを見たからといって短絡的に二人がいい仲だと考えるのはよくない.
- 中で短絡を引き起こす
- 短絡的な批評家は、計画をばかにした
- 短絡的な考え
- 腹部器官からの血が肝臓を迂回できるように、門脈と下大静脈の間に外科的につくられた短絡
- 電気機器の短絡特性を求める試験
- 短絡して結論づける
- 電気回路が短絡する
- 心理学において,短絡反応という精神反応
- 短絡して結論づけること
- 短絡して結論づける程度
- 医療における短絡迂回手術
- 短絡して結論を出す
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