西南官話とは? わかりやすく解説

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西南官話

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/14 08:18 UTC 版)

西南官話(せいなんかんわ、簡体字: 西南官话、英語:Southwestern Mandarin)は、中国語の方言の一種で、中国西南部の四川省重慶雲南省貴州省の大部分の地区、湖北省の西部、湖南省の北西部、広西壮族自治区陝西省南部、甘粛省南部、江西省の一部分、ミャンマーのコーカン特区で話されている。上江官話、上江方言とも呼ばれる。

西南官話は中国語の方言の中で話者人口が最も多く、使用地区の面積も最も広い方言である。統計によれば、西南官話の話者人口はおよそ2億人で、全国の人口の5分の1を占め、北方方言(官話)の話者人口の3分の1を占める。これは湘語粤語閩語の話者人口の総数に相当する。

西南官話を話す2人の話者、カナダで録音。

下位方言

下位方言として以下の12個が挙げられる。

  • 成渝片
  • 滇西片
  • 黔北片
  • 昆貴片
  • 灌赤片
  • 鄂北片
  • 武天片
  • 岑江片
  • 黔南片
  • 湘南片
  • 桂柳片
  • 常鶴片

音韻

声母

北京官話との差異

  • 基本的に他の官話方言と同様に、清音濁音の区別が存在しない。ただし湖南省の一部の地区の西南官話まだ区別する。

韻母

  • 一部の場合を除き、歯茎鼻音n軟口蓋鼻音ŋを区別する。西南官話の軟口蓋鼻音ŋ末尾はピンイン「i」,「e」の後ろでは保たれず、 歯茎鼻音nと発音される。ピンイン「b」「p」「m」「f」の後の「eng」は「ong」と発音される。

声調

  • 多数の地域は他の大部分の官話と同様に、陰平陽平上声去声の計四つの声調を持つが、古代入声は北京官話と違い、全て陽平に変化した。他のおよそ三分の一の地区では依然として入声が保存されている。

脚注

参考項目




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