オシドリとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > オシドリの意味・解説 

おし‐どり〔をし‐〕【鴛鴦】

読み方:おしどり

カモ科全長48センチくらい。雄の冬羽(だいだい)色や緑色美しく、翼に銀杏羽(いちょうば)があり、冠羽やほおの飾り羽をもち、くちばしは赤い。雌は全体地味な灰褐色で、目の周囲から後方白線がある。の中の湖や川辺木の洞に卵を産み、またドングリを好む。アジア東部分布おしかもえんおう。《 冬》「—や松ケ枝高く静まり茅舎

夫婦などの男女むつまじく、いつも一緒にいること。また、そういう男女のたとえ。「—夫婦

女性髪形の一。髪を左右に分け、笄(こうがい)の上でたすきをかけたように結ったもの。多く近世町娘結った

鴛鴦の画像
オシドリ(1)

鴛鴦

読み方:オシドリ(oshidori)

カモ一種


オシドリ

作者ラフカディオ・ハーン

収載図書怪談
出版社ポプラ社
刊行年月2005.10
シリーズ名ポプラポケット文庫


オシドリ

オシドリ
オシドリ

映像ファイルをダウンロードして再生することができます



鴛鴦

読み方:オシドリ(oshidori)

ガンカモ科の

学名 Aix galericulata


読み方:オシドリ(oshidori)

ガンカモ科の

学名 Aix galericulata


匹鳥

読み方:オシドリ(oshidori)

鴛鴦のこと

季節

分類 動物


鴛鴦

読み方:オシドリ(oshidori)

ガンカモ科の水鳥雌雄仲がよく夫婦愛象徴とされる

季節

分類 動物


おし鳥

読み方:オシドリ(oshidori)

初演 文政11.1(江戸中村座)


鴛鴦

読み方:オシドリ(oshidori)

初演 天明6.秋(京・嵐座)


鴛鴦

読み方:オシドリ(oshidori)

初演 文政11.1(江戸中村座)


鴛鴦

読み方:オシドリ(oshidori)

作者 新美南吉

ジャンル 童話


オシドリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/19 05:44 UTC 版)

オシドリ
オシドリ(オス生殖羽) Aix galericulata
オシドリ(メス) Aix galericulata
保全状況評価[a 1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: カモ目 Anseriformes
: カモ科 Anatidae
: オシドリ属 Aix
: オシドリ A. galericulata
学名
Aix galericulata (Linnaeus, 1758)[a 1]
和名
オシドリ
英名
Mandarin duck

オシドリ(鴛鴦[1]、学名:Aix galericulata)は、鳥綱カモ目カモ科オシドリ属に分類される鳥類。

分布

東アジアロシア南東部、朝鮮半島日本中国など)に分布する[a 1]

日本では北海道や本州中部以北で繁殖し[2]、冬季になると本州以南(主に西日本)へ南下し越冬する[3]。オシドリは一般的に漂鳥であるが、冬鳥のように冬期に国外から渡って来ることもある。イギリスなどへ移入・定着[4][a 1]。またアメリカや中欧にも移入生息が確認されている[5]

形態

全長オス48センチメートル、メス41センチメートル[6]。翼長はオス21-24.5センチメートル、メス21.7-23.5センチメートル[4]翼開張は68-74センチメートル[3]体重0.6キログラム、メス0.5キログラム[6]

の先端は白い[3]。卵は長径5.3センチメートル、短径3.7センチメートル[2]

オスの嘴は赤く[3][7]、繁殖期のオスは後頭(冠羽)、頬から頸部にかけての羽毛が伸長し、顔の羽衣が白や淡黄色[3][7]。胸部の羽衣は紫で、頸部側面には白い筋模様が左右に2本ずつ入る[3][7]。腹部の羽衣や尾羽基部の下面を被う羽毛は白い[7]。第1三列風切が銀杏状(思羽、銀杏羽)で[4]、橙色[2][3][6][7]。メスは嘴が灰黒色[3][7]。非繁殖期のオス(エクリプス)やメスは全身の羽衣が灰褐色、眼の周囲から後頭にかけて白い筋模様が入る。また体側面に白い斑紋が入るが、オスのエクリプスでは不明瞭[3][7]。足は橙色で指に水かきがある[8]

生態

渓流湖沼などに生息する[2][3][7]上高地周辺の水辺でも見られる[8]。水辺の木陰を好み、開けた水面にはあまり出ない[9]。木の枝に留まることもある[9]

食性は植物食傾向の強い雑食で、水生植物、果実種子昆虫、陸棲の貝類などを食べる[2][4][6]。陸上でも水面でも採食を行う[2]

繁殖形態は卵生。4-7月に山地の渓流や湖沼の周辺にある地表から10メートル以上の高さにある大木の樹洞(あるいはまれに地表)に巣を作り、9-12個の卵を産む[2][4][6]。メスのみが抱卵し、抱卵期間は28-30日[2][6]

オシドリが樹洞に巣を作ることは昔から知られており、孵化した雛がどうやって地表に降りるのかは長い間謎であった。しかし後に、雛は自分で巣から地面に飛び降りることが、皇居の森にて確認されている。

孵化して40-45日で飛翔できるようになる[6]。厳冬期には数十羽から数百羽の群れをつくることもある[9]

人間との関係

仲が良い夫婦を「おしどり夫婦」と呼ぶが、鳥類のオシドリは、冬ごとに毎年パートナーを替える[9][10][11][12]事が判明している。

抱卵はメスのみが行う[13]。育雛も夫婦で協力することはない。

小林一茶が『放れ鴛一すねすねて眠りけり』と詠んだように、多くの句で詠まれている[11][12]新潟県にオシドリ夫婦の民話がある[12]
和名のオシは「雌雄相愛し」に由来すると考えられている[1]。漢字標記は鴛が本種のオス、鴦が本種のメスを指す。雌雄の仲が良いと考えられ、本種を用いた夫婦の仲が良いことを指すことわざとして「鴛鴦契」「鴛鴦偶」などがある[1]

普通切手の意匠

  • 1955年(昭和30年)9月10日発売 5円
  • 1992年(平成4年)11月30日発売 41円
  • 2007年(平成19年)10月1日発売 50円
  • 2015年(平成27年)9月30日販売終了[14]

種の保全状況評価

国際自然保護連合(IUCN)により、レッドリスト軽度懸念(LC)の指定を受けている[a 1]

日本では環境省により、レッドリストの情報不足(DD)の指定を受けている。

情報不足(DD)環境省レッドリスト[a 2]

また都道府県により、以下のレッドリストの指定を受けている[15]

1956年に野毛山動物園繁殖賞を受賞し、1960年に福岡市動物園が人工繁殖で繁殖賞を受賞した。

自治体指定の鳥

日本の以下の都道府県市町村の自治体で指定の鳥である。2008年6月に鳥取大学でのイメージキャラクターとして、県の鳥であるオシドリをモチーフにした「とりりん」が制定された。長崎県でも、第69回国民体育大会マスコットの「がんばくん・らんばちゃん」のモチーフにしたり、V・ファーレン長崎のマークやマスコット「ヴィヴィくん」の帽子部分にデザインされたりしている。

大韓民国の忠清南道忠州市論山市抱川市茂朱郡の指定の鳥である。

参考文献

  1. ^ a b c 安部直哉 『山溪名前図鑑 野鳥の名前』、山と溪谷社2008年、89頁。
  2. ^ a b c d e f g h 環境庁 『日本産鳥類の繁殖分布』、大蔵省印刷局1981年
  3. ^ a b c d e f g h i j 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版2000年、116頁。
  4. ^ a b c d e 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育 (ガンカモ目)』、財団法人東京動物園協会、1980年、78、95頁。
  5. ^ バードリサーチニュース カモ最前線 –オシドリ- 「オシドリ夫婦」は実話か? オシドリの分布[1]
  6. ^ a b c d e f g 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科7 鳥類I』、平凡社1986年、180頁。
  7. ^ a b c d e f g h 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、129頁。
  8. ^ a b 高木清和『フィールドのための野鳥図鑑-水辺の鳥』山と溪谷社、2002年2月1日、28-29頁。ISBN 4635063321 
  9. ^ a b c d 中川雄三(監修) 編『ひと目でわかる野鳥』成美堂出版、2010年1月、55頁。ISBN 978-4415305325 
  10. ^ 小宮輝之(監修) 編『里山の野鳥ハンドブック』NHK出版、2011年5月6日、178頁。ISBN 978-4140113004 
  11. ^ a b 本山賢司上田恵介『鳥類図鑑』東京書籍、2006年7月、18-19頁。ISBN 978-4487801282 
  12. ^ a b c オシドリ”. サントリー. 2012年3月23日閲覧。
  13. ^ 杉坂学(監修) 編『色と大きさでわかる野鳥観察図鑑―日本で見られる340種へのアプローチ』成美堂出版〈観察図鑑シリーズ〉、2002年4月、158頁。ISBN 4415020259 
  14. ^ 普通切手の一部券種の販売終了” (PDF). 日本郵便株式会社 (2015年9月1日). 2022年6月11日閲覧。 “別紙1”
  15. ^ 日本のレッドデータ検索システム(オシドリ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2012年7月20日閲覧。
  16. ^ レッドデータブック・東京都の保護上重要な野生生物種(本土部)2010年版” (PDF). 東京都. pp. 47 (2010年). 2012年7月20日閲覧。
  17. ^ 千葉県レッドデータブック−動物編(2011年改訂版)” (PDF). 千葉県. pp. 76 (2011年). 2012年7月20日閲覧。
  18. ^ 兵庫県版レッドデータブック2003・鳥類種リスト”. 兵庫県 (2003年). 2012年7月20日閲覧。
  19. ^ 北海道レッドデータブック2001”. 北海道 (2001年). 2012年7月20日閲覧。

外部リンク

  1. ^ a b c d e The IUCN Red List of Threatened Species
    • BirdLife International 2009. Aix galericulata. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.1.
  2. ^ 環境省

関連項目


オシドリ

出典:『Wiktionary』 (2021/10/14 13:50 UTC 版)

名詞

オシドリ鴛鴦、鶒、鸂】

  1. 鳥綱カモ目カモ科オシドリ属一種学名:Aix galericulata。別名、おし。仲の良い夫婦おしどり夫婦というが実際毎冬つがいを替え抱卵育雛はめすのみで行う。

関連語

翻訳


「オシドリ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「オシドリ」の関連用語

オシドリのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



オシドリのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
オーエンオーエン
Copyright (C) 2002-2025 Oen Co.,Ltd. All Rights Reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのオシドリ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryのオシドリ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS