1690年の衝突
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 09:30 UTC 版)
「木星への天体衝突」の記事における「1690年の衝突」の解説
田部一志・渡部潤一らの研究グループは、パリ天文台の図書館に保存されている木星面のスケッチを調査した。スケッチ群は1600年代から1700年代にかけ望遠鏡による観測で記録されたものであったが、そのうち1690年12月頃にジョヴァンニ・カッシーニによって描かれたものの中に、小天体の木星への衝突の痕跡と見られる模様を発見した。スケッチには18日間にわたって模様の変化が記録されており、形状の変化は1994年のシューメーカー・レヴィ第9彗星の衝突(後述)によるものと酷似していたことから、このスケッチも小天体の衝突による痕跡と推定された。 推定の通りシューメーカー・レヴィ第9彗星と同規模の衝突であった場合、カッシーニは現在ほど頻繁に天体の観測が行われていない時代に、数百年に1度というレベルの珍しい天文現象をたまたま観測したこととなる。
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