taxi
「taxi」とは・「taxi」の意味
「taxi」は、一般的には乗客が指定した目的地へ運搬するための有料の乗り物を指す。日本ではタクシーと呼ばれ、乗客が自由に乗降地を選べる特性から、公共交通機関とは異なる存在として位置づけられている。また、タクシーは個々の乗客のニーズに応じた移動手段を提供するため、都市生活における重要な交通手段の一つである。「taxi」の発音・読み方
「taxi」の発音は、IPA表記では /ˈtæksi/ となる。IPAのカタカナ読みでは「タクシー」となり、日本人が発音するカタカナ英語でも「タクシー」と読む。この単語は発音によって意味や品詞が変わるものではない。「taxi」の定義を英語で解説
「taxi」は、"A car with a driver who you pay to take you somewhere"と定義される。つまり、運転手付きの車で、乗客が目的地まで運んでもらうために料金を支払うものを指す。都市部では特に、一人または少数の乗客が特定の目的地へ直行するために利用される。「taxi」の類語
「taxi」の類語としては、「cab」や「hack」がある。これらの単語も同様に、乗客が指定した目的地へ運搬するための有料の乗り物を指す。ただし、「hack」は特にアメリカ英語で使われる表現であり、イギリス英語ではあまり使われない。「taxi」に関連する用語・表現
「taxi」に関連する用語や表現としては、「taxi driver」(タクシー運転手)、「taxi stand」(タクシー乗り場)、「taxi fare」(タクシー料金)などがある。これらはタクシーに関連するさまざまな事象を表現するために使われる。「taxi」の例文
1.英語例文:I took a taxi to the airport.(日本語訳:私は空港までタクシーを利用した。)2.英語例文:The taxi driver was very friendly.(日本語訳:タクシーの運転手はとても親切だった。)
3.英語例文:I found a taxi stand near the station.(日本語訳:駅の近くにタクシー乗り場を見つけた。)
4.英語例文:The taxi fare was higher than I expected.(日本語訳:タクシー料金は予想以上に高かった。)
5.英語例文:I hailed a taxi on the street.(日本語訳:私は通りでタクシーを呼び止めた。)
6.英語例文:The taxi got stuck in traffic.(日本語訳:タクシーは交通渋滞にはまってしまった。)
7.英語例文:I shared a taxi with a stranger.(日本語訳:私は見知らぬ人とタクシーを共有した。)
8.英語例文:The taxi took the shortest route.(日本語訳:タクシーは最短ルートを通った。)
9.英語例文:I paid the taxi fare with my credit card.(日本語訳:私はクレジットカードでタクシー料金を支払った。)
10.英語例文:The taxi arrived on time.(日本語訳:タクシーは時間通りに到着した。)
TAXI
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/21 06:23 UTC 版)
taxi(タクシー)
Taxiはtaximeter cabの略でtaximeter(タクシーメーター、距離と運賃の計器)を備えたcab(辻馬車、幌馬車)に由来する。
- 自動車のタクシーを題材とした作品の名称
TAXI(タクシー)
- TAXI (曲) - 鈴木聖美 with Rats&Starのシングル
- タクシー (ピンボール) - 米ウィリアムス社が1988年に発売したピンボールマシン
- タクシー (アルバム) - ブライアン・フェリーのアルバム。表題曲を収録。
TAXi(タクシー)
- TAXi - 1998年のフランス映画
脚注
TAXi
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/16 13:24 UTC 版)
TAXi | |
---|---|
Taxi | |
監督 | ジェラール・ピレス |
脚本 | リュック・ベッソン |
製作 |
リュック・ベッソン ロラン・ペタン |
撮影 | ジャン=ピエール・ソーヴェール |
編集 | ヴェロニク・ラング |
配給 | コムストック |
公開 |
1998年4月8日 1998年8月15日 |
上映時間 | 86分 |
製作国 | フランス |
言語 | フランス語 |
興行収入 | 2億1000万円[1] |
次作 | TAXi② |
『TAXi』(タクシー)は、リュック・ベッソン製作・脚本、ジェラール・ピレス監督による1998年公開のフランス映画。スピード狂のタクシー運転手とダメ刑事がコンビを組み、犯罪捜査に奮闘するカーアクション映画シリーズの第1作。サミー・ナセリとフレデリック・ディーファンタルの主演コンビでシリーズ4作が作られ、その後も別キャストによるスピンオフ的なシリーズが継続している(#シリーズ作品参照)。
シリーズを通じ、ダニエルが乗るプジョー・406の改造車(イギリスツーリングカー選手権仕様)をはじめとする名車が街を疾走する迫力のカー・アクションが見ものとなっている。
ストーリー
フランスのマルセイユ。無免許・スピード狂のピザ配達員・ダニエルは、書類をごまかし、念願だったタクシー運転手への転職を果たす。彼の愛車であるプジョー・406の改造車は、ボタン一つでレーシングカーのごとき姿に変形し、どんな場所でもあっという間に客を送り届けることができる。仕事を始めて間もないある日、マルセイユ警察に勤める刑事のエミリアンを乗せた際、彼が刑事とは知らずに猛スピードで警察署まで送ったため、スピード違反の現行犯で検挙されてしまう。ダニエルは違反取り消しを条件に、ある事件への協力を余儀なくされる。
その頃ヨーロッパ内では、2台のメルセデス・ベンツ・500Eを駆るドイツの武装強盗団「メルセデス」による連続銀行強盗事件が相次いでおり、各地の警察を悩ませていた。強盗団はやがてフランスに侵入し、マルセイユ市内を標的にする。
「メルセデス」は赤いベンツという目立つ車両に乗っているにもかかわらず、警察は足取りをつかめない。ダニエルは自動車関係の知人のつてをたどって、10分で乾く超速乾性の特殊塗料の存在を知り、「メルセデス」が捜査の目を逃れるわけを確信する。ダニエルは車を塗り替えたあとの強盗団のリーダー・アインシュタインに接触し、挑発的な言葉をぶつけてレースに持ち込み、自分の顔を覚えさせて走り去る。
彼らを確実に捕まえるために、ダニエルはピザ店時代の旧友たちを巻き込んだ一大作戦を提案する。警察は信号機の鍵をピザ配達員たちに配給し、各地の信号機を意図的に操作して、マルセイユから脱出を試みる「メルセデス」の行く手を、あるルートに誘導する。ダニエルとエミリアンはそこへプジョー・406で近づき、喧嘩を売ってレースを提案する。頭に血が上ったアインシュタインはそれに応じ、406とレースを繰り広げる。そこは未完成の高架道路で、ベンツは大ジャンプしたすえ孤立した高架道路で立ち往生し、駆けつけた警官隊に逮捕される。
記念パーティが開かれる。ダニエルはスピード違反こそ取り消されたものの、タクシー運転手の鑑札は再交付されなかった。パーティの場で警察高官に文句を言ったところ、ダニエルは再交付を条件にF3ドライバーに転向させられる。F3ドライバーはダニエルのもうひとつの夢だったとはいえ、ダニエルは「スポンサーが共和国保安機動隊(CRS)なのを変えてくれ!」と嘆いた。
登場人物・キャスト
- ダニエル・モラレース
- 演 - サミー・ナセリ
- 本シリーズの主人公。根っからのスピード狂で、本作序盤では宅配ピザ店の従業員として日々スクーターによるスピード記録を更新していたが、念願の個人タクシーの認可が下りたため多くの仲間たちに惜しまれつつ退職。天才的なドライビングテクニックとメカニックの知識を活かし、かねてより強化改造していた406を愛車に、晴れてタクシー運転手となる。F1顔負けの驚異的な速度と、抜群のハンドルさばきを誇るが、その暴走運転はほとんどの常人には耐えられるものではなく、彼のタクシーに乗った客は、目的地に着いた際にほぼ嘔吐してしまう(すぐそばの自宅まで安全運転で送られたカミーユを除く)。
- エミリアンを刑事と知らず乗せたことで逮捕されたが、違反を不問に付される代わりに彼の追う「メルセデス」の事件の捜査に協力することとなる。
- 前歴や職業柄、さまざまな人々と交流を持ち、人望も厚く、本作終盤には強盗団検挙作戦のためピザ店時代の仲間を集める。
- 自動車運転免許証を所持していない(本作以降のシリーズ作品ではこの描写はうやむやになっている)。
- エミリアン・クタン=ケルバレーク
- 演 - フレデリック・ディーファンタル
- ダニエルが開業後に初めて乗せた客であるカミーユ(演:マヌエラ・グーレリ)の息子。本作では独身で実家暮らしである。マルセイユ警察所属の警察官であるが、私生活では面倒を避けるため、IBMに勤務していると身元を偽っている。
- 生粋のドジで捜査ではいつもヘマばかり起こすダメ刑事である。ドジっぷりは仕事上のみならず日常生活でも同様で、ガスコンロの火をつけっぱなしにして出かけてしまい、それが原因で家を焼失させてしまうほどである(このためカミーユとともにダニエルの自宅に転がり込む)。また、ダニエルと正反対に運転技術はからっきしであり、運転免許の路上試験に8回失敗している(本作序盤の路上試験のシーンでは教官の「左に回れ」という指示が理解できずに精肉店に車を突っ込ませている)。これらのため、同僚たちからはほとんどバカにされており、人望も無きに等しい。
- 本人曰くレースゲームは得意らしく、コンピュータの技術にも明るい(この設定はシリーズを追うごとに失われ、何ひとつまともにできない刑事になっていく)。
- 同僚刑事のペトラに好意を持っている。ダニエルに促され、白昼警察署内でペトラに迫るが、あっけなく返り討ちにされた。
- リリー
- 演 - マリオン・コティヤール
- ダニエルの恋人。ダニエルがタクシー運転手に転向して以来、なかなか一緒にいられる時間がないことにやきもきし、さらに彼が一連の事件に巻き込まれてからは不満をあらわにする。欲求不満が高じ、カミーユとともに大麻入りケーキを大量に作って食べる。
- ペトラ
- 演 - エマ・シェーベルイ
- マルセイユ警察の女刑事。階級は警部補。フランス人とドイツ人のハーフ。エミリアンに好意を抱かれている。 ジベール署長やエミリアンとは正反対に非常に優秀な刑事であり、劇中に登場する警察官の中で唯一ともいえる常識人。
- エミリアンのことは別に悪くは思っていないようだが、それでも彼の間抜けぶりには呆れることがある。戦闘能力も高く、彼女を押し倒そうと迫ったエミリアンを返り討ちにした。
- ジベール
- 演 - ベルナール・ファルシー
- マルセイユ警察の署長でエミリアンやペトラの上司。本シリーズ最大のギャグ・キャラクターでトラブルメーカー。勇敢さと正義感に満ちているが、エミリアンに輪をかけたような間抜けな性格で、捜査にいつも最前線で臨み、あらゆる作戦を提案する(やたら作戦名にこだわる)ものの、それが功を成すことはまったくない。
- ドイツ人強盗団の一報に接して、祖父が第一次世界大戦に従軍してドイツ軍の塹壕に転落して死亡したことを部下たちに語り、人種差別的な言葉(DVD版では「ドイツ野郎」、地上波放送版では「クソドイツ人」)を平気で話して、周囲の人間にたしなめられる(ドイツ系フランス人であるペトラには「優秀なペトラは別だ」とフォローはしている)。
- アインシュタイン
- 演 - リチャード・サメル
- 本作の悪役。ドイツの強盗団「メルセデス」のリーダー。名前はダニエルの呼びかけによるもの(勝手なあだ名)であり、実名は不明。用意周到な犯行計画を立てる切れ者で、超速乾性の塗料とトレーラーに仕込んだ塗装機械を使って車の色を逐一塗り替えることで、捜査の目をくらませていた。
- フランス人を「アホ」と評し、見下している素振りを見せるが、彼自身も短気で負けず嫌いかつ直情的な一面があり、素性を突き止めたダニエルからの挑発に簡単に乗って一度レースを展開して敗北、以降ダニエルを目の敵とし、再戦に固執して周りが見えなくなったことで逃亡に失敗する。
日本語吹替
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
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ソフト版 | フジテレビ版 | ||
ダニエル・モラレース | サミー・ナセリ | 石塚運昇 | 大塚明夫 |
エミリアン・クタン=ケルバレーク | フレデリック・ディーファンタル | 松本保典 | 関俊彦 |
リリー | マリオン・コティヤール | 池本小百合 | 水谷優子 |
ペトラ | エマ・シェーベルイ | 沢海陽子 | 高乃麗 |
ジベール警部 | ベルナール・ファルシー | 水野龍司 | 富田耕生 |
カミーユ(エミリアンの母親) | マヌエラ・グーレリ | 定岡小百合 | 鈴木弘子 |
アインシュタイン | リチャード・サメル | 田中正彦 | 若本規夫 |
アラン(刑事) | エドゥアルド・モントート | ||
その他 | N/A | 田中正彦 大黒和広 石井隆夫 相沢正輝 茶風林 高瀬右光 後藤哲夫 吉田孝 柳沢栄治 伊藤和晃 小野未喜 小野健一 |
古田信幸 幹本雄之 千田光男 鳥海勝美 上田敏也 石森達幸 伊藤栄次 竹口安芸子 亀井三郎 清川元夢 竹村拓 中多和宏 田尻ひろゆき 桜澤凛 火野カチコ 荒井静香 |
日本語版スタッフ | |||
演出 | 蕨南勝之 | 春日正伸 | |
翻訳 | 関美冬 | 松崎広幸 | |
調整 | ムービーテレビジョン スタジオ |
栗林秀年 | |
効果 | |||
担当 | 小笠原恵美子 前田久閑 | ||
制作 | ムービーテレビジョン |
- ソフト版:VHS・DVD・BD収録。2015年9月7日のテレビ東京『午後のロードショー』ではこの音源を使用。
- フジテレビ版:初回放送2000年8月12日『ゴールデン洋画劇場』2015年12月11日のBSジャパン 『シネマクラッシュ 金曜名画座』ではこの音源を使用。
登場車種
- プジョー・406
- ダニエルの愛車・商売道具として登場。普段は普通のタクシーと変わりないが車内のスイッチを押すとあっという間に改造車(レーシングカー)に変身し、時速200キロ以上でマルセイユの街を突っ走る。エンジンは劇中では最上級モデルのV6 3リッターをチューンしてあることになっているが、実際はBTCC仕様のためエンジンは2リッターで300馬力程度を発生しているはずである。また署長の車としても登場している(こちらは強盗に銃撃された)。ダニエルのタクシーの変形機構は以下の通り。
- グローブボックスからコンソールパネルを出し、スイッチを入れる。
- 車体下部からジャッキが展開し、車体が持ち上がる。
- タイヤがフェンダー端ギリギリまでせり出し、トレッドが広がる。
- エアロパーツが車体下部から展開。同時にリアウイングがトランク蓋からせり出す。
- ハンドルを純正のものからスポーツ仕様のものに付け替え、ジャッキが折りたたまれて車体が接地し、変形完了。
- プジョー・106
- 教習車でエミリアンが8回目の路上試験で肉屋に車を突っ込んだ車両。肉屋にプジョー・106を突っ込んだ後、「全くもう、右も左もわからんのか」[2]と教官に怒鳴られた。
- メルセデス・ベンツ・500E
- 強盗団「メルセデス」の愛車。
- リアスポイラーの装着と社外ホイールへの交換が行われている。その姿は、190E2.5-16エボリューションIIを彷彿とさせる。
- 警察に捕まるのを防ぐために、トラックの中で強盗時は赤色、それ以外の時は銀色に塗り替えていた。
- ボディカラーが赤色の時はフロントウインカーがホワイトで、銀色の時はオレンジとなっている。
- ラストで怒り狂った強盗団のリーダーにリアフェンダー、リアドアを蹴られてしまう。
- ダラーラ F396
- 最終シーンのF3レースの出場車両。
- お手柄を挙げたダニエルへのご褒美にCRSがスポンサーとなってレース出場の夢を叶えた。
- 因みにダニエルの車両のエンジンはフィアット製。
- ソバム・イータルモビル
- メルセデスを尾行するために販売トラックを改造した、ジベール達がのる追跡車両。メルセデスが強盗中にレーダーの装置を撃ち込むが、銀色に塗装される際にレーダーが塗料によってショート。それでも、塗装をしていたメルセデスを見つける事は成功するが、彼らの巧妙なトリックによって証拠を掴めず、結局この時は逮捕できなかった。
製作
本作のドライバーはジャン・ラニョッティ。
疾走感はCGエフェクトで表現されている。制作費を抑えるため同じシーンが数回使われている(特にカーチェイスと銃撃戦のシーン)。
主人公は北アフリカからの移民労働者と思わしき描写がなされており(演じるサミー・ナセリも父親がアルジェリア系移民である)、白人である刑事とともに活躍する人種共生的なストーリーになっている。
音楽
本作のテーマ曲(タイトルバックBGM)はディック・デイル&ヒズ・デルトーンズの「ミシルルー」(『パルプ・フィクション』の劇中曲でもあった)。シリーズを通じて本曲のフレーズをアレンジまたはサンプリングしたものがテーマ曲や劇伴に用いられた。
シリーズ作品
フランス・オリジナル版
2作目以降4作目まではジェラール・クラヴジックが、5作目はフランク・ガスタンビド(兼主演)が監督。
アメリカ・リメイク版
- TAXI NY(2004年) - 舞台をニューヨークに移し、女運転手(クイーン・ラティファ)と刑事(ジミー・ファロン)がバディを組む。
仏米共同製作ドラマ版
- TAXI ブルックリン (2014年、全12話) - ニューヨーク市警の女刑事(カイラー・リー)とフランス出身のタクシー運転手(ジャッキー・イド)がバディを組む。
脚注
外部リンク
関連作品
この節には独自研究が含まれているおそれがあります。 |
映画『フィフス・エレメント』は、本作の前にリュック・ベッソン監督がアメリカで撮ったSF映画。主人公がタクシー運転手、豊富なギャグ等、本作につながる作風が見てとれる。
タクシー
タクシー(英語: taxi)は、旅客が旅客自動車の運転手に乗車の申し込みを行い、個別契約で旅客輸送を行う公共交通機関、およびその用に供する車両等である。
鉄道やバスでは時刻や経路などの運行計画が予め設定され、一度に大量の旅客を輸送するのに対し、タクシーは旅客の意思によって運行内容が決まり、輸送人数も小規模、即ち柔軟性が高い特徴を持つ。
語源
英語のtaxicabという言葉は、taximeter(タクシーメーター)とcabriolet(カブリオレ)の合成語で、「タクシーメーターを備えたカブリオレ」を意味する。
taximeterはドイツ語のTaxameterに由来するもので、古ドイツ語のTaxanomから変化したものである[1]。ドイツ語のTaxe /ˈtaksə/ は税、料金などの意味である[2]。中世ラテン語のtaxaも同じ意味である。taxiという言葉は最終的に、整然とした戦列を指揮する[3]、あるいは納税を命じる[4]という意味のτάσσωに由来する古代ギリシャ語のτάξιςに帰着すると考えられる[5]。なお、この言葉は現代ギリシャ語では「旅」を意味するταξίδιとなっている。meterはギリシャ語で「尺度」を意味するμέτρον (metron)に由来する[6]。
カブリオレは馬車の一種で、フランス語のcabrioler(跳躍する)、イタリア語のcapriolare(宙返りする)、ラテン語のcapreolus(野生のヤギ)に由来する。多くの印欧語において、この語はオープンカーを意味する。
1898年3月9日、パリに初めて、今でいうタクシーメーターを備えたタクシーが登場した。このメーターは、当初はtaxibreadと呼ばれていたが、1904年10月17日にtaximètresに改称された[7]。
1907年初頭までに、ロンドンで「タクシーキャブ」という言葉が使われるようになり、1907年にフランスから600台のタクシーを輸入したニューヨーク・タクシーキャブ・カンパニーのハリー・ナサニアル・アレンはこの言葉を借用した[8]。
タクシーの語源について、16世紀にブルゴーニュ公フィリップから郵便局長に命じられたトゥルン・ウント・タクシス家のフランツ・フォン・タクシス(Franz von Taxis)や、その甥で神聖ローマ帝国の郵便局長だったヨハン・バプティスト・フォン・タクシス(Johann Baptiste von Taxis)に由来するという説があるが、これは誤りである。両者とも、ヨーロッパ全土における迅速かつ信頼性の高い郵便サービスの構築に貢献し、郵便物だけでなく一部では人の輸送も行っていた[9]。
前史
馬が移動交通手段の中心を担っていた時代では、馬車は、人や荷物の輸送手段として多く用られていた。馬車を所有する者の中には運賃を収受することで、収入を得る者が現れ、タクシーの原型が作られた。日本では江戸時代からの駕籠(かご)や明治からの人力車などが主にその役割を担っていた。
仕組み
鉄道駅や市街地の路上に設置されたタクシー乗り場で、旅客が乗務員(運転手)に対して乗車の意思表示を行うことで乗車できる。
乗車後、旅客が乗務員に目的地を伝え、乗務員が了解した時点で運送契約が成立する。目的地に到着したら、所定の方法で定められた運賃を支払うことで、その運送契約は完了となり、旅客は降車できる。運送契約は、一利用ごとの個別運送契約となる。
大都市部では旅客を乗せていないタクシーが走行しながら旅客を探す流し営業も行われており、この場合は挙手により乗車申込をするのが一般的である。
電話やアプリによる注文を受け付けているタクシー会社もあり、それらを用いて任意の場所にタクシーを呼ぶこともできる。
ウーバー型配車サービスの普及
2009年にアメリカで、顧客がインターネット予約システムを利用し、一般タクシーはもとより登録している一般車両を呼び出すUberに代表される新しいシステムの構築が始まり、2014年12月31日現在、世界で約200万人がUberを利用するなど急速に普及が進んだ[10]。なお、日本では、無許可で乗客から料金を得て旅客輸送を行う事は法令により禁じられている[11]。世界的な普及が拡大する一方で、各国で既存の規制等との軋轢が生じているほか、一般者がサービスを提供することに起因する犯罪も問題視され始めている[12][13]。
料金制度
タクシーは一度の輸送契約ごとに運行内容が異なるため、鉄道やバスのように区間を定めて運賃(料金)を設定し、運賃表などの方式で旅客に対し提示することが困難であるため、運行距離や時間に基づき、以下のような方法が採られる。
メーター制
車内に運賃を表示するタクシーメーターが設置され、走行距離や時間により運賃を決定する方式である。メーター内の計時機構とタイヤの回転数を取得することで料金の表示が変動するものが大半であるが、近年のGPS技術の進展により、GPSにより走行距離を割り出すシステムが韓国のタクシーに導入されている。メーター制の料金は主に基本料金(初乗り)と爾後料金(その後)で構成されるが、低速時は距離ではなく経過秒数に基づき料金が加算を行う場合もある。例えば東京都多摩地域(武蔵野市・三鷹市を除く)の場合、「初乗り1200mまで500円、以後257m毎に100円を加算、時速10キロ未満走行時は95秒ごとに100円を加算」という体系である。
交渉制
乗車前に運転手と交渉し、料金を決める方式。メーターの設置費・維持費はかからないが、交渉力の差で料金が変わってしまうため、公平性・明朗性に欠ける。開発途上国にこの方式のものが多いが、例えば、アメリカ合衆国であっても、ニューヨークなど一部の大都市を除くと比較的多く見られる。これは、メーターの正確性について、公的な担保が得られていないことが一因である。日本でも「円タク」という営業形式があった。
クーポン制
あらかじめ行き先(地区)ごとに料金が定められており、事前にチケットを購入することによって利用する方式。主に空港タクシーで採用されていることが多い。日本でも似たようなサービスとして「定額タクシー」がある。
チップ
一部の国(主に欧米文化圏)ではチップの概念があり、提示された料金よりいくらか上乗せして払う慣習がある。ヨーロッパや北アメリカの国々では料金の10%-15%程度をチップとして上乗せして支払う。他の国では、釣り銭端数にあたる金額を運転手に渡したりすることでチップとする場合もある。
運転手はチップを受取れることで、乗客に満足してもらいたい気持ちから、旅客の荷物の積み降しといったサービスをする事がある。
乗務員
指定の場所に旅客を安全に輸送する為、運転手(乗務員)には安全運転の知識・技術のほかに、自分が営業する区域の地理知識が必要とされる。中にはカーナビゲーションシステムを導入し、その利用により遠方への輸送が可能になっている。
国や地域によってはタクシー運転業務に従事するのに特別な資格・免許などが必要な場合がある(例として日本の二種運転免許や大都市部における地理試験、ロンドンタクシーのノリッジ試験、ニューヨークのイエローキャブのメダリオン、韓国のタクシー運転資格など)。
営業に必要な運転免許証や資格要件や車庫設備がなく自家用車などを用いて違法に営業するタクシーを白タクという[11]。空港や大都市中心部などでタクシーを利用しようとしている人に声をかけ、乗車後に高額な料金を請求したり、金品を奪われたりする場合がある。白タクの「白」は、日本において正規のタクシーのナンバープレートが事業用を表す緑色なのに対して、自家用車のナンバープレートが白色であることに由来する。
特筆例として、日本では深夜時間帯などで女性がタクシー乗務員としてに従事していることが挙げられる。世界各国においては男女平等が徹底している欧米先進国においても、タクシーの運転に関しては女性の進出はほとんど見られない。なお、台湾においては、夜間に女性が安心して乗車できるよう、女性乗務員のタクシーを呼び出すサービスを行う大手タクシー会社もある[14][15]。
車両
主に4ドアセダン型の乗用車が使われるが、ロンドンタクシーなどのように専用車両が用いられている例もある。また、ニューヨークのイエローキャブに代表されるように都市ごとに統一された塗装が施されている場合と、日本では、同じ都市内でも塗装色が異なる場合がある。
後部座席のドアは、運転手が乗客に代わって運転席から開閉するドアを採用している国がある。このドアの仕組みをタクシーに採用したのは日本が世界初であり、本来の意味とは違うが自動ドアと呼ばれる。初期のものは完全な手動であり人力で開閉されていたが、負圧(エンジンの吸気負圧)やを利用してドアを開閉するのもある[16][17]。スライドドア式の車両を中心に電動のものもある。現在の香港のタクシーでも、同じ仕組みが用いられている。
日本のタクシー
日本では、複数の登録乗務員と許可を受けた複数の営業車両で営業する「法人タクシー」と、経営者と運転者が同じで1台のみ営業運行する「個人タクシー」に分類されている。
塗装
一部の国では、道路上で目立つように特定の色で塗装されている。
タクシーに使用される主な車種
1970年代後半から80年代にかけてプジョー・504、505、また1990年代後半にはいすゞ・オアシス(ホンダ・オデッセイ(初代)のバッジエンジニアリング車)が採用されたことがあるが、耐久性の面で難があった事からいずれも早期に廃車となった。
- オーストラリア
-
- フォード・ファルコン (オーストラリア)、ホールデン・ステーツマン、ホールデン・コモドア、トヨタ・ハイエース、トヨタ・カムリなど。近年はトヨタ・プリウス/プリウスVも多く見かける。
- シンガポール (Taxicabs of Singapore)
-
- トヨタ・クラウンコンフォート、ヒュンダイ・ソナタが多く使用されている。ホンダ・エアウェイブ、トヨタ・ウィッシュ、メルセデス・ベンツ・Eクラス、クライスラー・300などもある。過去にはトヨタ・コロナ、日産・セドリックもあった。
- ベトナム
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- トヨタ・ヴィオス、トヨタ・イノーバなど
- フランス・パリ
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- ルノー・ラグナ、ルノー・メガーヌセダン、プジョー・407など。フォルクスワーゲン・トゥーラン、プジョー・3008、メルセデス・ベンツ・GLKクラスなどもみられ、多種多様。
- 韓国
-
- ヒュンダイ・ソナタ、ルノーサムスン・SM5/SM6、キア・K5などの中型車。尚、いずれにもLPG仕様のエンジンを搭載したタクシー専用車両がカタロググレードとして用意されている。また、一時期ルノーサムスン・SM3 Z.E.にEVタクシーがカタロググレードに設定されていたことがあるが、これは世界的に見ても珍しいケースである。
- 法令により、最長個人9年、法人6年運用可能であり、2400cc以上は追加2年運用可能である。登録後10年近く経過している車両は一部。
- 模範タクシー(=모범택시、通常のものよりクラスが上)の場合、以下のように高級車種が多い。
- 中国・上海、北京
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- フォルクスワーゲン・サンタナ、フォルクスワーゲン・ジェッタ、ヒュンダイ・エラントラ、ヒュンダイ・ソナタ、シトロエンZX、ダイハツ・シャレードなど。近年はフォルクスワーゲン・トゥーランが急増している。また、上海にはフォルクスワーゲン車だけを保有する「大衆(フォルクスワーゲン)タクシーグループ」なるグループも存在する。
- 香港(香港的士 (中国語版)、Taxis of Hong Kong (英語版))
-
- トヨタ・コンフォート (初代、2代目(日本名:ジャパンタクシー)併せて99%)、日産・セドリックセダン - 日本と同じく窓に日本語で「自動ドア」の表示がある。もちろん、運転手がドアを開けることができるが、実際は乗客が自分で開閉することが多い。また、近年はトヨタ・プリウスやトヨタ・ノア、フォード・トランジット、日産・NV200などの導入もある。
- タクシーの色は、営業区域ごとに色分けされている - 香港島及び九龍九龍地区:赤、新界地区:緑、ランタオ島地区:水色。すべて屋根は銀色。
- 2001年まではディーゼルエンジンを使用した車が中心であったが、香港政府がその年にLPガス使用車以外の使用を禁止する方針を打ち出した為、ディーゼル車は次第に置き換えられ、現在ではLPガス車やガソリン車のみ使用されている。また、日産車は2005年で香港への輸出をいったん終了した為、新たに導入される車はトヨタ車のみであったが、2014年から再び日産車が導入されている。なお、トヨタ車も引き続き導入されている。
- 車両は全部新車として購入されているが、日本のタクシーの中古パーツも使われて、初乗り660円のステッカーが窓に残ったままの車や日本からの流用ボディもあった。
- マカオ
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- 一部にヒュンダイ・ソナタがあるほか、大部分がトヨタ・カローラである。2012年からトヨタ・カムリハイブリッド、トヨタ・アルファード、トヨタ・ノア、トヨタ・アベンシス、フォード・モンデオ、フォルクスワーゲン・キャディ、ルノー・ラティテュードなどの新車種が導入されている。
なおこれらの他にも、個人タクシーやタクシー会社ごとの方針などにより他の車種を利用している場合もある。例えば、日本の東京都内では、トヨタ・クラウンアスリートやメルセデス・ベンツSクラス、BMW・7シリーズを利用した個人タクシーが実際に営業している。
世界のタクシーの画像
-
ホテル正面のタクシー, シュチェチン, ポーランド
脚注
注記
出典
- ^ “A History of the Taxicab”. Early Sports 'n' Pop-Culture History Blog (15 May 2016). 16 May 2016閲覧。
- ^ “Taxe translation English – German dictionary – Reverso”. dictionary.reverso.net. 16 May 2016閲覧。
- ^ Thucydides. Historiae in two volumes. book 5. chapter 6. section 5. Oxford, Oxford University Press. 1942.
- ^ Herodotus, The Histories with an English translation by A. D. Godley.book 3.chapter 89. Cambridge. Harvard University Press. 1920.
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- ^ “配車サービスUberにタクシー業界が「待った」”. 東洋経済オンライン (2015年1月18日). 2018年5月12日閲覧。
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- ^ “性犯罪に問われたウーバー運転手、全米で100人超”. CNN (2018年5月5日). 2018年5月12日閲覧。
- ^ “中国「滴滴」乗客女性の他殺体、運転手が逃走中”. 東方新報 (2018年5月11日). 2018年5月12日閲覧。
- ^ 台灣大車隊 55688女性專車
- ^ 大都會車隊 木蘭女司機
- ^ 中原特殊九州有限会社 製品情報
- ^ トーシンテック株式会社 商品紹介
関連項目
主なタクシー会社
この節の加筆が望まれています。 |
- イエローキャブ (タクシー) - 複数の事業者の通称。
- 日本のタクシー#主なタクシー事業者・グループ
自動車以外の乗り物を使うタクシー
タクシーの文化
違法営業
- 神風タクシー
- 違法営業タクシー
外部リンク
- 国土交通省自動車交通局交通政策審議会
- 2008年7月 参考資料 (PDF) (国土交通省自動車交通局 交通政策審議会陸上交通分科会タクシー事業を巡る諸問題に関する検討ワーキンググループ)
TAXi
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 04:07 UTC 版)
2000年代に、IBM社内でTシリーズ、Aシリーズ、Xシリーズ、i シリーズを総称する言い方として用いられたとのこと。
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「taxi」の例文・使い方・用例・文例
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