横山大観の絶筆「不二」、半世紀ぶりに公開へ…島根・足立美術館「ぜひ間近で鑑賞を」

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 近代日本画の巨匠・横山大観(1868~1958年)の絶筆「不二」が今年3月、島根県安来市の足立美術館で公開される。個人所蔵で半世紀近く表に出ることはなかったが、大観作品の収集に力を入れる同館が画商を介して購入した。

半世紀ぶりに公開されることが決まった横山大観の絶筆「不二」(足立美術館提供)
半世紀ぶりに公開されることが決まった横山大観の絶筆「不二」(足立美術館提供)

 大観は生涯にわたり、日本の美の象徴として富士山を描き続け、1500点近くを残した。「不二」(縦46センチ、横57センチ)は1957年、病床に伏しながら完成させた最後の作品で、雪化粧をした富士山が、金色の空を背景に描かれている。

 一般公開は名古屋市で78年に開かれた展覧会が最後だった。枯山水式の日本庭園でも有名な同館は、大観の作品を約120点所蔵しており、開館55周年に合わせた春季特別展で公開する。

 木佐布由実学芸員は「気力を振り絞って描いた大観の気迫が富士の姿から感じられる。ぜひ間近で鑑賞してほしい」と話す。

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