「湘南カラー」引退、車両展示会…ファン別れ惜しむ
完了しました
JR西日本の車両「115系」のうち、緑とオレンジの「湘南カラー」で親しまれた車両が2月1日に引退する。記念イベントの車両展示会が25日、同社下関総合車両所岡山電車支所(岡山市北区)であり、訪れた多くの鉄道ファンが別れを惜しんだ。
湘南カラーは、1950年から東海道線の東京―沼津(静岡県)間で運行した「80系」がルーツ。神奈川県の湘南を通ることから、その名で呼ばれた。JR西日本は車両の色を単色に統一していったが、岡山地区では乗客からの要望もあって湘南カラーを2編成(各3両)残していた。
同支所内の検査車庫ではこの日、湘南カラーの2編成を並べて展示。1980~90年代に運行を開始した「ひろしまシティ電車」と山陽線の快速「サンライナー」のヘッドマークを装着し、行き先を示す「方向幕」や窓枠などは当時の仕様に施された。鉄道ファンはカメラなどで車内や外観を撮影し、動作確認の見学では係員の操作で変速機が金属音を立てて作動すると、夢中になって見入っていた。
岡山市中区の会社員(27)は「湘南カラーがなくなるのは寂しいが、普段見られない場所も見学できて最高の思い出になった」と喜んでいた。
2編成は2月1日、連結して徳山駅(山口県)に回送され、徳山―下関(同)間で最終営業運転を行う。