120年に1度だけ、「スズタケ」開花…専門家も「非常に珍しい現象」
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秋田市の一つ森公園で、ササの一種「スズタケ」が花を咲かせている。スズタケの開花は120年に1度とされ、秋田県立大の蒔田明史教授(森林生態学)は「非常に珍しい現象」と話している。
花は紫の穂から黄色の雄しべが垂れ下がっているのが特徴で、花びらはない。数週間咲いた後、種子を落として枯れる。
4月下旬頃、公園での散歩が日課の同市の夫婦が、スズタケに黒っぽい穂がついていることに気づき、知人を通して蒔田教授に連絡した。今月5日頃から咲き始めたといい、妻は「見たことのない光景だと思ったけれど、120年ぶりの現象とは思わなかった。貴重な花に出会えてうれしい」と話す。
ササは一生の終わりに一度だけ花を咲かせるという。40年以上ササの観察を続けている蒔田教授は「スズタケは主に太平洋側に自生するササで、公園には別の場所から移植されたのだと思う。県内でスズタケの開花がみられるのは初めてでは」と話している。