はやぶさ2、次の任務は「地球防衛」…JAXAが小惑星にぶつける技術を実験

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 宇宙航空研究開発機構( JAXAジャクサ )が、小惑星探査機「はやぶさ2」を使い、地球に衝突しそうな小天体に探査機をぶつけて軌道を変える「プラネタリー・ディフェンス(地球防衛)」技術の獲得に向け、準備を本格化させる。高精度な飛行ができるよう、来年初めに姿勢制御装置のプログラムを更新。2026年に到着する小惑星で、衝突ぎりぎりまで接近する軌道運用技術の実証実験を行う。

 はやぶさ2は20年12月、小惑星リュウグウの試料を地球に持ち帰った。その後も、残った燃料を節約しながら飛行を継続。26年7月に小惑星「2001CC21」を経由後、31年に地球と火星の軌道の間にある最終目的地の小惑星「1998KY26」に到着する計画だ。

 JAXAによると、実証実験は、経由地の小惑星「2001CC21」で行う。はやぶさ2が推計で直径約700メートルの小惑星に10キロ・メートル以内を目指して近づき、衝突しないぎりぎりの軌道を描いて高速で通り過ぎる。

 小惑星から見たはやぶさ2の相対速度は秒速5キロ・メートル。通過するとやり直しができない難しいミッションだが、正確な軌道で近づく技術を実証することで、狙った場所に探査機をぶつけて、地球に衝突しそうな小天体の軌道を変える地球防衛技術の獲得につなげる。

 14年12月に地球を出発したはやぶさ2は設計寿命を超え、機器の劣化が進む。そこでJAXAは、姿勢制御装置の一部が壊れても精密な飛行ができるよう、来年初めにも同装置のプログラムを遠隔で更新する。

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