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宮本礼子・顕二「高齢者の終末期医療はよくなったのか」

 人は寿命が尽きるころになると食欲がなくなり、飲み込む力も衰え、食べたり飲んだりしなくなります。約60年前までは、そのまま枯れるように亡くなっていましたが、その後、医療が進歩し、人工栄養(鼻チューブ・胃ろうからの栄養、濃い点滴)が行われるようになりました。その結果、寝たきりで重度の認知症になっても、何年も生かされるようになりました。人生の最後が、これでよいのでしょうか。

 この問題を広く問うために、わたしたちは2012年に「 今こそ考えよう 高齢者の終末期医療 」という記事をヨミドクターに連載しました。幸い反響が大きく、多くの方からコメントをいただきました。

 あれから10年たちましたが、高齢者の終末期医療はどう変わったでしょうか。今回はその後の様子を、宮本礼子、宮本顕二の2人でお伝えします。

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宮本礼子・顕二「高齢者の終末期医療はよくなったのか」
宮本礼子(みやもと・れいこ)

宮本礼子(みやもと・れいこ)
江別すずらん病院・認知症疾患医療センター長。日本尊厳死協会北海道支部長。1979年、旭川医科大学卒。内科医。専門は認知症医療と高齢者終末期医療。2012年に「高齢者の終末期医療を考える会」を設立し、代表となる。著書「 欧米に寝たきり老人はいない(夫、顕二と共著)」(中央公論新社)、「 認知症を堂々と生きる(共著)」(同)。

宮本顕二(みやもと・けんじ)

宮本顕二(みやもと・けんじ)
北海道大学名誉教授、北海道中央労災病院名誉院長。
1976年、北海道大学医学部卒。内科医。専門は呼吸器内科と高齢者終末期医療。


過去コラムはこちら

今こそ考えよう 高齢者の終末期医療

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