○平成17年度 春季京都非公開文化財特別拝観(京都古文化保存協会)
http://www.kobunka.com/hikoukai05spr.html
京都に行ってきた。とりあえず、駅の観光案内所をたずねたら、「春の非公開文化財特別拝観」のチラシがあった。一度見たいと念願していた大将軍八神社が開いている。平安時代の神像80体も見ることができるらしい。古い仏像は各地にあるが、神像は少ない。しかもこれだけ多数の神像を有している神社は、全国でもめずらしいのだ。
それからどこに行こう? 考えながら、市営バスに乗ったら「文化財特別拝観」のポスターが目に飛び込んできた。古美術ファンにはおなじみ、国宝「北野天神縁起絵巻(承久本)」巻五、怒れる天神の写真である。京都に住んでいないと、なかなか本物にお目にかかる機会はない。特別拝観で「承久本」が見られるなら、ものすごくラッキー!!である。
そこで、大将軍八神社のあとは、徒歩で北野天満宮にまわった。3ヶ所ある特別拝観ポイントのうち、お茶室「松向軒」と「御土居」は早々に切り上げ、最後にいそいそと宝物館に向かう。ところが、重文「光起本」は本物が見られたものの、国宝「承久本」は後代の摸本しか出ていない。ショック! 期待が大きかっただけに落胆も大きかった。
私の何がいけなかった? 宝物館の壁には、市営バスの車内にあったものと同じ「特別拝観」のポスターが掲げてある。写真はどう見ても国宝「承久本」の本物である。どこを探しても「この作品は見られません」の文字はない。
チケット売り場のお嬢さん(いつもこの文化財特別拝観を手伝っている、同志社大学の学生さんだと思う)に「今日は複製だけで、国宝は出ていないんですね」と確認すると、にこやかに「はい」とおっしゃる。「ポスターの写真は本物の国宝(を撮ったもの)なんでしょうか?」とも聞いてみたが、困った顔で「写真のことはよく分からないので」とおっしゃるので、追及するのはやめた。
悔しい。それにしても悔しいんで、境内の立て看板を証拠写真として撮っておくことにした。これで「国宝『承久本』? 摸本しか出してません」で済むんかいな。京都古文化保存協会のサイト(上掲)にも、公開される対象として、堂々と「国宝北野天神縁起絵巻(承久本)他絵巻」とあるのだが、国宝も摸本も大差ない、というのだとしたら、古文化保存協会の見解としては、いかがなものか。
■付記:この件の続きは「京都非公開文化財特別拝観」始末記(2005年5月20日)に掲載。
http://www.kobunka.com/hikoukai05spr.html
京都に行ってきた。とりあえず、駅の観光案内所をたずねたら、「春の非公開文化財特別拝観」のチラシがあった。一度見たいと念願していた大将軍八神社が開いている。平安時代の神像80体も見ることができるらしい。古い仏像は各地にあるが、神像は少ない。しかもこれだけ多数の神像を有している神社は、全国でもめずらしいのだ。
それからどこに行こう? 考えながら、市営バスに乗ったら「文化財特別拝観」のポスターが目に飛び込んできた。古美術ファンにはおなじみ、国宝「北野天神縁起絵巻(承久本)」巻五、怒れる天神の写真である。京都に住んでいないと、なかなか本物にお目にかかる機会はない。特別拝観で「承久本」が見られるなら、ものすごくラッキー!!である。
そこで、大将軍八神社のあとは、徒歩で北野天満宮にまわった。3ヶ所ある特別拝観ポイントのうち、お茶室「松向軒」と「御土居」は早々に切り上げ、最後にいそいそと宝物館に向かう。ところが、重文「光起本」は本物が見られたものの、国宝「承久本」は後代の摸本しか出ていない。ショック! 期待が大きかっただけに落胆も大きかった。
私の何がいけなかった? 宝物館の壁には、市営バスの車内にあったものと同じ「特別拝観」のポスターが掲げてある。写真はどう見ても国宝「承久本」の本物である。どこを探しても「この作品は見られません」の文字はない。
チケット売り場のお嬢さん(いつもこの文化財特別拝観を手伝っている、同志社大学の学生さんだと思う)に「今日は複製だけで、国宝は出ていないんですね」と確認すると、にこやかに「はい」とおっしゃる。「ポスターの写真は本物の国宝(を撮ったもの)なんでしょうか?」とも聞いてみたが、困った顔で「写真のことはよく分からないので」とおっしゃるので、追及するのはやめた。
悔しい。それにしても悔しいんで、境内の立て看板を証拠写真として撮っておくことにした。これで「国宝『承久本』? 摸本しか出してません」で済むんかいな。京都古文化保存協会のサイト(上掲)にも、公開される対象として、堂々と「国宝北野天神縁起絵巻(承久本)他絵巻」とあるのだが、国宝も摸本も大差ない、というのだとしたら、古文化保存協会の見解としては、いかがなものか。
■付記:この件の続きは「京都非公開文化財特別拝観」始末記(2005年5月20日)に掲載。