“世界の表彰・評価”から、“指標”を定めて、“数値”で、
“世界の通知表”をみてきたが、
前回までの37か国で区切りとする。
そして、“世界の表彰・評価”の“指標”ごとの、国の順位をみる。
さらに、“世界の通知表”の全体を眺めてみる。
“世界の表彰・評価”の“指標”は次である。
1)創造力: ノーベル賞、
2)芸術力: カンヌ映画祭、
3)学力: 15歳の知識と技能の調査PISA、
4)文化力: 世界遺産、
5)運動力: A)サッカーのワールド・カップ、
もしくは、B)陸上競技世界記録、
6)経済力: 国内総生産GDP、
7)援助力: 政府開発援助ODA、そして、
8)総合力: 上記による合計である。
“指標”ごとの国の順位をみる。
1)創造力: ノーベル賞。
自然科学部門は、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞。
アメリカが1位である。
イギリス、ドイツ、フランス、スイスが続く。
日本は9位で12人の受賞者である。
受賞時に、アメリカ国籍であった南部陽一郎さんは、日本から除いてある。
2)芸術力: カンヌ映画祭。
アメリカが1位である。
フランス、イタリア、イギリスに次いで、日本は5位である。
3)学力: 15歳の知識と技能のPISA2006。
1位はフィンランドである。
韓国、香港、カナダ、台湾が続く。
日本は10位である。
4)文化力: 世界遺産。
1位はイタリアである。
スペイン、ドイツ、フランス、中国が続く。
日本は15位である。
5)運動力:
A)サッカーのワールド・カップ。
1位はブラジルである。
優勝国は上表の7か国である。
B)陸上競技世界記録。
1位はロシアである。
ケニア、アメリカ、エチオピアに次いで、日本は5位である。
6)経済力: 国内総生産GDP。
1位はアメリカである。
日本は2位で、中国、ドイツ、フランスが続く。
7)援助力: 政府開発援助ODA。
1位はアメリカである。
ドイツ、イギリス、フランスに次いで、日本は5位である。
アジアでは日本だけが、先進22か国の政府開発援助国になっている。
ノーベル賞をベースにして、指標の順位をみる。
ノーベル賞が同順位の場合は、ODA、GDPを優先。赤い数字は、10位以内。
*印は、通知表を掲載した国。
アジア、オセアニアでは、日本、中国、韓国、香港、台湾、シンガポール、
オーストラリア、の7か国。
南北アメリカでは、カナダ、アメリカ、メキシコ、コスタ・リカ、ブラジル、
ウルグアイ、アルゼンチン、の7か国。
ヨーロッパでは、フィンランド、スウェーデン、イギリス、アイルランド、
フランス、ドイツ、ベルギー、オランダ、デンマーク、オーストリア、スイス、
イタリア、スペイン、ポルトガル、ポーランド、チェコ、ブルガリア、
ギリシャ、トルコ、ロシア、の20か国。
アフリカでは、チュニジア、ケニア、南アフリカ、の3か国、合計37か国。
以上から、“世界の通知表”をみると、つぎになる。
1)ノーベル賞の受賞国は、カンヌ映画祭のパルム・ドール受賞国になる。
ノーベル賞、カンヌ映画祭がともに好成績は、
アメリカ(1位、1位)、イギリス(2位、4位)、ドイツ(3位、8位)、
フランス(4位、2位)、スウェーデン(6位、6位)、ロシア(7位、8位)、
日本(9位、5位)、デンマーク(10位、6位)。
(ノーベル賞、カンヌ映画祭)。
2)ノーベル賞授賞国が、PISAの成績がいいわけではない。
PISAが好成績は、フィンランド、韓国、香港、カナダ、台湾、ニュージーランド、
オランダ、オーストラリア、リヒテンシュタイン、日本だが、
ノーベル賞とPISAがともに好成績は、
オランダ(7位、7位)、日本(9位、10位)、カナダ(10位、4位)になる。
(ノーベル賞、PISA)。
3)ノーベル賞とカンヌ映画祭に必要な創造力、芸術力は、
社会生活を営むのに必要な知識、技能であるPISAの学力とは異なる。
4)ノーベル賞とカンヌ映画祭、PISAの3つに好成績は、
日本(9位、5位、10位)である。創造力、芸術力、学力がある。
(ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISA)。
5)カンヌ映画祭を受賞する国は、概して世界遺産が多い。
カンヌ映画祭と世界遺産がともに多い国は、
イタリア(2位、1位)、フランス(2位、3位)、イギリス(4位、7位)、
ドイツ(8位、3位)、ロシア(8位、10位)。芸術力、文化力ともに高い。
中でも、イタリア、フランスが飛び抜けている。
(カンヌ映画祭、世界遺産)。
6)サッカーのワールド・カップと陸上競技世界記録がともに好成績は、
ドイツ(3位、6位)、イギリス(6位、8位)。運動力が抜群。
(ワールド・カップ、陸上競技世界記録)。
7)国内総生産GDPが多い国は、当然ながら政府開発援助ODAの国である。
国内総生産GDPと政府開発援助ODAがともに多い国は、
アメリカ(1位、1位)、日本(2位、5位)、ドイツ(4位、2位)、フランス(5位、4位)、
イギリス(6位、3位)、イタリア(7位、10位)、スペイン(9位、7位)。
これらの国は、世界のリーダーとしての役割を果たしている。
(国内総生産GDP、政府開発援助ODA)。
8)共産国、もしくは旧共産国の特徴として、
ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISAが不振である。
ハンガリー(18位、-、26位)、ポーランド(20位、11位、23位)、
チェコ(20位、11位、19位)、中国(-、-、-)、ブルガリア(-、-、44位)。
ただし、東ドイツとソ連は、ドイツ、ロシアとして、つぎになる。
ドイツ(3位、8位、17位)、ロシア(7位、8位、36位)。
(ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISA)。
9)共産国、もしくは旧共産国は、国内総生産GDPが低く(ロシア、中国を除く)、
政府開発援助国ではない。政府開発援助ODAを受ける国である。
ロシア(8位、-)、ハンガリー(51位、-)、ポーランド(18位、-)、
チェコ(39位、-)、中国(3位、-)、ブルガリア(71位、-)。
(国内総生産GDP、政府開発援助ODA)。
10)共産国、もしくは旧共産国は、
陸上競技世界記録と世界遺産が多い。
ロシア(1位、10位)、ハンガリー(-、24位)、ポーランド(-、12位)、
チェコ(8位、12位)、中国(7位、5位)、ブルガリア(12位、24位)。
世界遺産は、共産政権になる前のものである。
(陸上競技世界記録、世界遺産)。
11)共産国、もしくは旧共産国は、ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISAが不振で、
陸上競技世界記録が好成績、共産政権前の世界遺産が多い、ということになるが、
これは、革命を追い続ける体制が、創造力、芸術力、学力を育まなかった。
共産主義体制になる前は、文化力があった。そして、
国威の発揚は、運動力(競技大会)に求めた。
経済振興は遅れ、政府開発援助ODAを受ける国となった。
12)第2次世界大戦の敗戦国は、焼け野原から立ちあがって、
みごとに経済復興をし、政府開発援助国になっている。
それに、戦争を起こしていない。
国内総生産GDP、政府開発援助ODAがともに高く、ノーベル賞受賞国である。
ドイツ(4位、2位、3位)、日本(2位、5位、9位)、
イタリア(7位、10位、13位)、フィンランド(32位、18位、20位)。
(国内総生産GDP、政府開発援助ODA、ノーベル賞)。
“世界の通知表”がわかり、その中で、“日本の通知表”が浮き彫りになった。
日本は、世界のリーダー的存在として、世界をけん引していくことになる。
世界遺産の写真を載せる。
共産政権下で建設された、「ベルリンの壁」。
同じドイツ民族を、イデオロギーの違いから分離した壁。
人類が造った、最も非創造的な建造物。取り壊された。
世界遺産にならなかった。東ドイツ。
この写真から、東西ベルリンを遮断する一式が見える(1988年)。
手前からベルリンの壁、無人地帯、奥の白い壁、照明、監視塔(中央)。
「万里の長城」の西の終端(明時代)。嘉峪関、中国。
異民族の脅威から築いた壁。世界遺産になった。
万里の長城の1番目の烽火(のろし)台という意味の「第一墩(とん)」。
幅200メートルの討籟河(とうらいがわ)をのぞくように、
高さ80メートルの垂直の岩壁と、一体になって建っている(左上のこぶ)。
共産政権下で建設された、ルーマニアの「国民の館」。
世界でもっとも規模が大きく、贅をつくした建築物の一つ。
1984年建設開始。世界遺産にならなかった。ブカレスト。
シドニーの「オペラ・ハウス」。
1973年竣工。世界遺産になった。オーストラリア。
共産政権下で建設された、ポーランドの「文化科学宮殿」。
「スターリンの墓石」と呼ばれた、スターリンからの贈り物。
1955年完成。権力を誇示する、高さ237メートル、3,288室。
世界遺産にならなかった。ワルシャワ。
バルセロナの「サクラダ・ファミリア」。
工事用エレベータで昇って、見降ろした。
アントニ・ガウディ設計で、建築中。世界遺産になった。スペイン。
薬師寺の東塔。奈良、世界遺産。
ジーッと見ていたら、閉館時間になった。
“世界の通知表”をみてきたが、
前回までの37か国で区切りとする。
そして、“世界の表彰・評価”の“指標”ごとの、国の順位をみる。
さらに、“世界の通知表”の全体を眺めてみる。
“世界の表彰・評価”の“指標”は次である。
1)創造力: ノーベル賞、
2)芸術力: カンヌ映画祭、
3)学力: 15歳の知識と技能の調査PISA、
4)文化力: 世界遺産、
5)運動力: A)サッカーのワールド・カップ、
もしくは、B)陸上競技世界記録、
6)経済力: 国内総生産GDP、
7)援助力: 政府開発援助ODA、そして、
8)総合力: 上記による合計である。
“指標”ごとの国の順位をみる。
1)創造力: ノーベル賞。
自然科学部門は、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞。
アメリカが1位である。
イギリス、ドイツ、フランス、スイスが続く。
日本は9位で12人の受賞者である。
受賞時に、アメリカ国籍であった南部陽一郎さんは、日本から除いてある。
2)芸術力: カンヌ映画祭。
アメリカが1位である。
フランス、イタリア、イギリスに次いで、日本は5位である。
3)学力: 15歳の知識と技能のPISA2006。
1位はフィンランドである。
韓国、香港、カナダ、台湾が続く。
日本は10位である。
4)文化力: 世界遺産。
1位はイタリアである。
スペイン、ドイツ、フランス、中国が続く。
日本は15位である。
5)運動力:
A)サッカーのワールド・カップ。
1位はブラジルである。
優勝国は上表の7か国である。
B)陸上競技世界記録。
1位はロシアである。
ケニア、アメリカ、エチオピアに次いで、日本は5位である。
6)経済力: 国内総生産GDP。
1位はアメリカである。
日本は2位で、中国、ドイツ、フランスが続く。
7)援助力: 政府開発援助ODA。
1位はアメリカである。
ドイツ、イギリス、フランスに次いで、日本は5位である。
アジアでは日本だけが、先進22か国の政府開発援助国になっている。
ノーベル賞をベースにして、指標の順位をみる。
ノーベル賞が同順位の場合は、ODA、GDPを優先。赤い数字は、10位以内。
*印は、通知表を掲載した国。
アジア、オセアニアでは、日本、中国、韓国、香港、台湾、シンガポール、
オーストラリア、の7か国。
南北アメリカでは、カナダ、アメリカ、メキシコ、コスタ・リカ、ブラジル、
ウルグアイ、アルゼンチン、の7か国。
ヨーロッパでは、フィンランド、スウェーデン、イギリス、アイルランド、
フランス、ドイツ、ベルギー、オランダ、デンマーク、オーストリア、スイス、
イタリア、スペイン、ポルトガル、ポーランド、チェコ、ブルガリア、
ギリシャ、トルコ、ロシア、の20か国。
アフリカでは、チュニジア、ケニア、南アフリカ、の3か国、合計37か国。
以上から、“世界の通知表”をみると、つぎになる。
1)ノーベル賞の受賞国は、カンヌ映画祭のパルム・ドール受賞国になる。
ノーベル賞、カンヌ映画祭がともに好成績は、
アメリカ(1位、1位)、イギリス(2位、4位)、ドイツ(3位、8位)、
フランス(4位、2位)、スウェーデン(6位、6位)、ロシア(7位、8位)、
日本(9位、5位)、デンマーク(10位、6位)。
(ノーベル賞、カンヌ映画祭)。
2)ノーベル賞授賞国が、PISAの成績がいいわけではない。
PISAが好成績は、フィンランド、韓国、香港、カナダ、台湾、ニュージーランド、
オランダ、オーストラリア、リヒテンシュタイン、日本だが、
ノーベル賞とPISAがともに好成績は、
オランダ(7位、7位)、日本(9位、10位)、カナダ(10位、4位)になる。
(ノーベル賞、PISA)。
3)ノーベル賞とカンヌ映画祭に必要な創造力、芸術力は、
社会生活を営むのに必要な知識、技能であるPISAの学力とは異なる。
4)ノーベル賞とカンヌ映画祭、PISAの3つに好成績は、
日本(9位、5位、10位)である。創造力、芸術力、学力がある。
(ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISA)。
5)カンヌ映画祭を受賞する国は、概して世界遺産が多い。
カンヌ映画祭と世界遺産がともに多い国は、
イタリア(2位、1位)、フランス(2位、3位)、イギリス(4位、7位)、
ドイツ(8位、3位)、ロシア(8位、10位)。芸術力、文化力ともに高い。
中でも、イタリア、フランスが飛び抜けている。
(カンヌ映画祭、世界遺産)。
6)サッカーのワールド・カップと陸上競技世界記録がともに好成績は、
ドイツ(3位、6位)、イギリス(6位、8位)。運動力が抜群。
(ワールド・カップ、陸上競技世界記録)。
7)国内総生産GDPが多い国は、当然ながら政府開発援助ODAの国である。
国内総生産GDPと政府開発援助ODAがともに多い国は、
アメリカ(1位、1位)、日本(2位、5位)、ドイツ(4位、2位)、フランス(5位、4位)、
イギリス(6位、3位)、イタリア(7位、10位)、スペイン(9位、7位)。
これらの国は、世界のリーダーとしての役割を果たしている。
(国内総生産GDP、政府開発援助ODA)。
8)共産国、もしくは旧共産国の特徴として、
ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISAが不振である。
ハンガリー(18位、-、26位)、ポーランド(20位、11位、23位)、
チェコ(20位、11位、19位)、中国(-、-、-)、ブルガリア(-、-、44位)。
ただし、東ドイツとソ連は、ドイツ、ロシアとして、つぎになる。
ドイツ(3位、8位、17位)、ロシア(7位、8位、36位)。
(ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISA)。
9)共産国、もしくは旧共産国は、国内総生産GDPが低く(ロシア、中国を除く)、
政府開発援助国ではない。政府開発援助ODAを受ける国である。
ロシア(8位、-)、ハンガリー(51位、-)、ポーランド(18位、-)、
チェコ(39位、-)、中国(3位、-)、ブルガリア(71位、-)。
(国内総生産GDP、政府開発援助ODA)。
10)共産国、もしくは旧共産国は、
陸上競技世界記録と世界遺産が多い。
ロシア(1位、10位)、ハンガリー(-、24位)、ポーランド(-、12位)、
チェコ(8位、12位)、中国(7位、5位)、ブルガリア(12位、24位)。
世界遺産は、共産政権になる前のものである。
(陸上競技世界記録、世界遺産)。
11)共産国、もしくは旧共産国は、ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISAが不振で、
陸上競技世界記録が好成績、共産政権前の世界遺産が多い、ということになるが、
これは、革命を追い続ける体制が、創造力、芸術力、学力を育まなかった。
共産主義体制になる前は、文化力があった。そして、
国威の発揚は、運動力(競技大会)に求めた。
経済振興は遅れ、政府開発援助ODAを受ける国となった。
12)第2次世界大戦の敗戦国は、焼け野原から立ちあがって、
みごとに経済復興をし、政府開発援助国になっている。
それに、戦争を起こしていない。
国内総生産GDP、政府開発援助ODAがともに高く、ノーベル賞受賞国である。
ドイツ(4位、2位、3位)、日本(2位、5位、9位)、
イタリア(7位、10位、13位)、フィンランド(32位、18位、20位)。
(国内総生産GDP、政府開発援助ODA、ノーベル賞)。
“世界の通知表”がわかり、その中で、“日本の通知表”が浮き彫りになった。
日本は、世界のリーダー的存在として、世界をけん引していくことになる。
世界遺産の写真を載せる。
共産政権下で建設された、「ベルリンの壁」。
同じドイツ民族を、イデオロギーの違いから分離した壁。
人類が造った、最も非創造的な建造物。取り壊された。
世界遺産にならなかった。東ドイツ。
この写真から、東西ベルリンを遮断する一式が見える(1988年)。
手前からベルリンの壁、無人地帯、奥の白い壁、照明、監視塔(中央)。
「万里の長城」の西の終端(明時代)。嘉峪関、中国。
異民族の脅威から築いた壁。世界遺産になった。
万里の長城の1番目の烽火(のろし)台という意味の「第一墩(とん)」。
幅200メートルの討籟河(とうらいがわ)をのぞくように、
高さ80メートルの垂直の岩壁と、一体になって建っている(左上のこぶ)。
共産政権下で建設された、ルーマニアの「国民の館」。
世界でもっとも規模が大きく、贅をつくした建築物の一つ。
1984年建設開始。世界遺産にならなかった。ブカレスト。
シドニーの「オペラ・ハウス」。
1973年竣工。世界遺産になった。オーストラリア。
共産政権下で建設された、ポーランドの「文化科学宮殿」。
「スターリンの墓石」と呼ばれた、スターリンからの贈り物。
1955年完成。権力を誇示する、高さ237メートル、3,288室。
世界遺産にならなかった。ワルシャワ。
バルセロナの「サクラダ・ファミリア」。
工事用エレベータで昇って、見降ろした。
アントニ・ガウディ設計で、建築中。世界遺産になった。スペイン。
薬師寺の東塔。奈良、世界遺産。
ジーッと見ていたら、閉館時間になった。