CyberPunk2077

登録日:2025/02/10 Mon 23:50:15
更新日:2025/02/14 Fri 20:28:04NEW!
所要時間:約 32 分で読めます





グッモーニンッ、ナイトシティ!

この街の伝説が集まる場所を知ってるか?

墓地だよ



サイバーパンク2077』(Cyberpunk 2077)とは、ポーランドのゲーム会社CD Projekt REDが制作したゲーム作品。
2020年12月にPlayStation4、Xbox OneおよびSteam向けに発売、
2022年2月にはPlayStation5、Xbox Series X|S向けにも発売されている。





概要



近未来SFの世界観、しかし腹黒い暴力と殺人と謀略が渦巻き続ける魔の都市、ナイトシティを舞台としたオープンワールドゲームである。
開発スタッフによると、「ダークな近未来へようこそ」とのこと。

近未来の世界観というだけあり、サイバーウェアなどといった魅力溢れる架空の技術に溢れている都市ではあるが、あるいはそれ故なのかこの街では当たり前のように裏切りや策略が横行しており、当たり前のように人死にが毎日勃発している。
なにせ、ゲームオープニングではニュース番組という体で「死亡者数クイズ」なるものを発表しているぐらいなので、この街における道徳観もお察しレベルである。

しかしそれでもなお、膨大な人口を溜め込み、現在進行系で数多くの夢や野心を試みる人達を惹き付け、招き寄せ続けている。それだけ魅力と危険が隣り合わせということなのである。

主人公は、そんなナイトシティで傭兵業を生業とする人物、V(ヴィー)。ひょんなことから死の運命を定められた彼(あるいは彼女)が、生き延びるために戦い抜く物語を描く。

タイトルが発表されたのは発売から遡ること8年も前の2012年であり、8年もの開発期間を経て、更にメインキャラクターの一人「ジョニー・シルヴァーハンド」のキャラクターモデル元として、大俳優キアヌ・リーブスを迎えた。
そして発売前の公式トレーラーでは、凄まじい作り込みのナイトシティの世界観モデルが映し出され、ゲームユーザーからの期待は大きく膨れ上がった。

が、実際に発売されてみると、広大なオープンワールドゲームであることの宿命か、多数報告されたバグや、あまりの作り込み故にPS4やXbox Oneでは要求スペックが足りずグラフィックの質が低下する、といった多数の問題に直面。
多方面から批判、非難が寄せられた。

これに対し、公式スタッフは謝罪表明を出すとともに返金対応をするなどを行い*1、バグに関してもアップデートで順次対応をする形となった。

こうして、滑り出しこそ失速してしまった形の本作だが、2022年9月13日に、本作のゲーム世界観を舞台としたアニメ作品「CyberPunk エッジランナーズ」がNetflixで配信開始。結論から述べると、これがNetflixの看板作品に祭り上げられたり、多数のレビューサイトで絶賛されるなどの大ヒットを記録。
それに釣られる形で本作の知名度が右肩上がりで上昇。この頃には目立ったバグは全て改善済みでゲーム作品としての完成度は既に良好の域にあったこともあり、なんとエッジランナーズ配信前と比較して同時接続プレイヤーは7倍以上に膨れ上がった
これにより、本作の評価は完全に覆ったと言えるだろう。

現在は開発スタッフは解散し、アップデートも打ち切り……。
かと思いきや、なんと外部スタッフに発注するという形でサプライズでアップデートが続くことが判明
その結果、DLCエピソード「仮初の自由」実装のVer 2.0は武器パラメータ・パークツリーなど多くのシステムが様変わりする大型アップデートとなり、その後も中大規模な改修パッチの更新が続行中。今後もさらなる躍進が望まれる。



関連作品




CyberPunk エッジランナーズ


Netflixで絶賛配信されているTRIGGER制作のアニメ作品。本作と同じ世界観で、本作から一年前に起きた、「デイビット・マルティネス」という少年の物語を描く。
このアニメ作品そのものも大ヒットを記録し、それに関連する形で本作の評価を覆した*2立役者。



CyberPunk 2.0.2.0.


1993年に発売されたTRPGルールブック。本作の元ネタ
つまり、ナイトシティやらサイバーウェアやらの世界観設定はこのTRPGが元になっている。

このルールブックは2020年のナイトシティが舞台になっている。そして、本作はタイトル通り2077年が舞台。つまり、過去の世界観を描いたルールブックなわけなのだが、細かいところで設定に齟齬が生じている点は注意。

現在は邦訳版は1993年に発売されたっきり再販もされておらず、中古で見かけてもプレミア価格を誇る。但し、あくまで邦訳版のみなので、実は英語版のルールブックは入手のハードルは低め。翻訳に自信があり、本作の世界観に興味があれば、手に取ってみるのもどうだろうか。




Cyberpunk RED


2020年に発売された、『2.0.2.0.』の後継作に当たるTRPGルールブック。
『2.0.2.0.』と本作の間、2045年のナイトシティを描いている。
日本語訳はホビージャパンより発売されており、一部TRPG系販売サイトからはPDF版も配信されている。
また2024年12月には、『エッジランナーズ』とのタイアップセットも発売された。



あらすじ


CyberPunk2077は、主人公Vの経歴に値するライフパスという要素がある。三つあるライフパスからどれを選択したかによって、Vがナイトシティに降り立つまでのあらすじは異なる。
最初に主人公となるVのキャラクタークリエイトを行い、外見設定や性別といった要素を決定*3。そして、ライフパスも設定するのだ。

大きく分けて、ノーマッド、ストリートキッド、コーポレート、の三つ。
全てを解説すると長くなるため、折り畳みで各種あらすじを記しておく。


+ ライフパス「ノーマッド」のあらすじ
ノーマッドとは、この世界に広大に広がっている荒野*4を旅しながら生活している民族のこと。謂わばSF世界観の遊牧民が非常に近い。
同じノーマッドでも多数のファミリーやトライブによるコミュニティが構築されていて、コミュニティによってその性質は大きく異なる。
ノーマッドライフパスのVが所属していたのはスネーク族というファミリーだったが、離反して独立し、仕事の都合でナイトシティを訪れて……というのがあらすじ。
このライフパスを選ぶと、ノーマッド独自の知識や価値観に基づいた選択肢を選んでイベントを進めることができる。

オープニングでは、運送業の仕事を請け負ったVが、荷物を受け取りに行くと、同じ仕事を請け負った傭兵のジャッキー・ウェルズと会う。ジャッキーから仕事の説明を受けつつ、荷物を車に積んでナイトシティへ入ろうとする。ところが、どういうわけか世界一の大企業アラサカから追撃を受けてしまったため、一旦ガレージに身を隠した二人。
状況の確認のために荷物を確認すると、なんと中身は、この世界においては既に絶滅したと思われていた大変貴重な動物、イグアナだったのだ。

ジャッキーとVは相談するが、こんな事態になってしまったのなら請け負っていた仕事の完遂は無理と判断。しかし逆に、このイグアナを売ることで一財産を得て、ナイトシティで新生活を築き上げるための基盤にできるのでは?と提案を受けた。
その提案を受けたVはジャッキーと手を組んで傭兵となり、新たな二人の人生が幕を開けることとなる。


+ ライフパス「ストリートキッド」のあらすじ
ストリートキッドとは、生まれも育ちもナイトシティで過ごしたことを指すライフパスである。
そのため、オープニングでも最初からナイトシティの中から物語は始まる。
このライフパスを選ぶと、ナイトシティの事情に詳しい知識から選出される選択肢を選ぶことができる。但し、どれもダークな事情絡みだが。
また、このライフパスだとヘイウッド地域の仕事を請け負うフィクサーであるパドレ*5とは最初から知り合いということになる。

オープニングでは、ビスタ・デル・レイ地域の酒屋、エル・コヨーテ・コホにて直前まで繰り広げていた喧嘩で折れた鼻をVが治しているところから始まる。
すると、バーテンダーのペペから相談を持ちかけられた。ある事情から高利貸しのカークという男に金を借りてしまって、その返済を待ってくれるように言ってくれないか、とのこと。Vはカークの元に赴いて返済を待ってくれるよう言うが、カークはその条件として、アラサカ社の人間が持っているエアロンダイト*6という超高級車を盗むことを突きつけた。
一応、盗むための機材はカークの方で用意してくれたため、いざ車泥棒を実行しようとしたところ、同じ車が目当てだった傭兵、ジャッキー・ウェルズと一悶着あう。その挙げ句、車を盗むために使用した機材が不完全な出来だったために警報装置を鳴らしてしまい、二人はNCPDという警察組織に捕縛される。

幸いにも、少し暴力を受けた程度で開放された二人は、同じ境遇に遭ったことで意気投合し、ペアの傭兵として活動を始めるのだった。


+ ライフパス「コーポレート」のあらすじ
コーポレートとは、この世界において企業に属する者の総称。略称をコーポと表現する。
ナイトシティそのものがいずれの国にも属さない都市であることもあり、ナイトシティでは国よりも企業が人々と世界に大きな影響を与えている。
そのため企業の影響規模は大きく、資金も潤沢であることもあり、コーポは豪華絢爛な生活を送っており、それ以外の人々はコーポに対して嫉妬や憎悪を向ける関係性となっている。

……というのが表向きによく知れ渡っている認識であるのだが、このライフパスを選ぶと漏れなくその幻想が打ち砕かれることとなる。
確かに給与や設備、福利厚生といった面で手厚いのは事実だが、企業内では苛烈な情報戦や、熾烈な出世競争相手の蹴落とし合いが勃発し続けており、それに伴うストレスは凄まじい。事実、コーポレートライフパスのVのオープニングでは、あまりのストレスにトイレで嘔吐しているシーンから始まる
このライフパスではVにとって信頼の寄せられる仕事相手として傭兵、ジャッキー・ウェルズと関わっているが、その事情を知るジャッキーからも率直に「地獄」と評されている。ついでに、Vのことを心から心配してコーポなんてやめるようアドバイスしてたりもする。
また、出世競争に競り負けたコーポは口封じなどの理由から消されることも多く、蹴落としても蹴落とされても地獄のような環境で仕事し続けなければならないのは事実であろう*7
そして、このライフパスにおけるVは世界一の大企業アラサカ社のコーポである。当然、全ての企業の中でもその競争度合いは随一。
そのため、このライフパスを選ぶと企業やコーポとしての事情に詳しい会話に導き出せる選択肢を選ぶことができる。

このライフパスでは、Vの上司ジェンキンスが競争相手のアバナシーを秘密裏に排除するようにVに手配。そのための手筈としてジャッキーに仕事の相談を持ちかけている間に、ジェンキンスがアバナシーによって逆に排除され、V自身にも刺客を差し向けられる。規約違反による懲戒処分が行われ、Vが保有している社宅や口座を奪われ、更に支給されたサイバーウェアをも停止されてしまう。
インストール済みのサイバーウェアが停止したことにより意識が朦朧としている中、刺客は更にVをも排除しようとするが、ジャッキーが介入してくれたおかげで事なきを得る。
だが、全てを失ったと絶望するV。そんな彼(彼女)にジャッキーは「(Vの)上司から仕事の手配のためにもらった現金があるから、それを使って俺と傭兵としてやり直そうぜ」と提案を受ける。

薄れていく意識の中、この提案をVは承諾。こうして、元コーポレートのVは傭兵として新たな人生を迎えるのだった。


どのライフパスでも、「ジャッキー・ウェルズと共に傭兵稼業に就き」「ナイトシティに移住する」という結果は共通している。

そしてVは、今後物語を進めるに連れて命の危機に晒されることになる。そして、「不死を実現するチップ」「魂の救済」そして「2023年に死んだはずのロッカーボーイ」と出会うことで、Vの物語は大きく動き出す……。



登場人物



サブキャラまで含めると数え切れない程のキャラが存在するゲームであるため、一部のメインキャラクターのみを抜粋して紹介する。


主人公格のキャラクター



V(ヴィー)


男VのCV:小林親弘
女VのCV:清水理沙


主人公。性別や外見はキャラクタークリエイト時によって決定される。出身や出で立ちはライフパスにより決まる。
どのライフパスを選んだにせよ、紆余曲折の末にナイトシティで傭兵業に就くことになる。

物語序盤で稀に見るレベルの大きな仕事に挑んだ結果、栄光どころか仲間を失い自身も生体チップ、Relicにより死にかけるという散々な目にあっている人物。
Relicの影響で脳にジョニー・シルヴァーハンドを共存させることになった。
ジョニーとの間柄はルートによってやや異なるが、概ね理解しあえている仲という認識でいいようだ。とはいえ、V自身はジョニーがあまりにも傍若無人そして紛れもないクズであることから度々呆れてたり。
本人の性格は、一言で言い表すと「ナイトシティ一のお人好し」。口調こそシニカルな表現が多いが、なんだかんだで自分に関わった人物のあれやこれやを見逃すことができないお人好しである。

傭兵としてのノウハウは本編開始時点で堂に入ったと言っても過言ではなく、慎重かつ冷静に物事を分析したり、感情的になったり周囲の状況に振り回される他の登場人物を諌めて落ち着かせたりする一面も多い。
特に、ストリートキッドで始めた場合、既にVはある程度名が知れた人物として有名になっており、V(と地域を取り仕切るフィクサー)に喧嘩をふっかけてきたチンピラに凄みをかけて追い払う場面も。
その割にはその辺に捨てられてたり放置してたりするような得体の知れないBDという映像記録媒体をホイホイ再生して、その結果えらい目にあったりする。そのため、プレイヤー間ではVの弱点はトラップを仕掛けたBDなんてジョークが囁かれる始末。




ジョニー・シルヴァーハンド


CV:森川智之
キャラクターモデル:キアヌ・リーブス


生体チップRelicに内蔵されていた人格コンストラクト。故人であり、2023年にアラサカタワーに対するテロ行為を働いた後に死亡した。
本名、ロバート・ジョン・リンダー。
別名、汚い妖精、クズ・オブ・ザ・イヤー2020、愛すべきクズなど
ひょんなことからVの脳に同居することになった。
性格は傍若無人、唯我独尊といった表現に合うが如しで、関わる人間を振り回しまくる迷惑な奴。反企業主義であり、彼の生涯は歌を通して人々に企業と戦うことを訴えかけてきた。
伝説的なロックバンド、「Samurai」のボーカル兼ギタリスト兼リーダー。死亡したこともあり、ジョニー自身も伝説の存在になっている。
間違いなく迷惑を振りまく奴ではあるのだが、圧倒的とも言えるカリスマや人間性は多くの人を惹き付け、「Samurai」を伝説の存在に押し上げたのはジョニーという核たる存在がキーパーソンだったからである。事実、Samuraiが解散したのはジョニーが死亡したから=ジョニーがいないとSamuraiは成り立たないから、ということから見ても彼の影響力は凄まじい。
ちなみに異性関係も多人数にも渡っていたプレイボーイでもある。ジョニーの女性関係について垣間見えるシーンもメインシナリオ中にて存在するが、余りにも相手に対して酷い扱いしかしてこなかったためジョニーのクズ評が確固たるものになってしまった要因である

ただ、メインクエストやサイドジョブ「銀腕の男」を辿ってみると、何故ジョニーがこんなに傍若無人な振る舞いをしているかの理由も知ることができる。これだけは述べておくと、決して根っからの非道な人物ではないことは確か。

ちなみにRelicによるVの肉体の侵食はRelicが勝手に起こしていることであって、ジョニー本人の意思とは関係ない。それどころか、メインクエストを進めるにつれてVに自身の肉体を取り戻して生きて欲しいと願うほどである*8

ちなみにキャラクターモデルになったキアヌ・リーブスがジョニーというキャラを気に入った結果、なんと出番が予定の倍以上に増えた、なんて逸話を持つ。
中には所謂イースターエッグとして中の人ネタを披露したりする場面も。*9


Vの関係者


ジャッキー・ウェルズ


CV:上田燿司


Vと組んで傭兵業に勤しむ大男。序盤終了までのVの相棒的ポジション。
性格は茶目っ気と男気溢れる好漢といった感じで、正直言ってナイトシティの人間にしておくには惜しいレベルで関わっていて気持ちの良い男である。
気さくで軽いノリで会話することが多いが、いざという時はハッタリをかましたり声に凄みを入れて脅しをかけたりして対応してくれる一面も。また、ヘミングウェイの詩を朗読したりする意外と知的な側面もある。

母親はママ・ウェルズ。ストリートキッドのライフパスで出てくる酒屋「エル・コヨーテ・カホ」の主人。
ママ・ウェルズとの仲は良好だが度々心配をかけられており、ジャッキーはいつもママ・ウェルズ相手に気を揉んでいる。
かつてはギャング組織のヴァレンティーノズに所属していた経緯が。そのためか、スペイン語絡みの台詞が飛び出ることがある。
例:「チンガード、マドレ!(意訳するとクソッタレ!の意味)」など

Vと共に紺碧プラザで生体チップ奪取の仕事に就くものの、サブロウ・アラサカ殺害騒動に巻き込まれて負傷し、この世を去ってしまう。

どのライフパスにおいてもジャッキーとは深い絆を構築した仲であったためか、彼の死の影響はVの心に大きく残った。ある人物がジャッキーのことについて軽口を叩いた時、Vは「次にジャッキーの名前を出したら頭を吹っ飛ばしてやる」とかなりガチ目にキレるレベル*10



T-バグ


CV:宮島依里


V、ジャッキーと共に組んで傭兵の仕事を請け負うネットランナー。
性格は冷静で事務的。哲学的な名言を好む。

紺碧プラザでの生体チップ奪取の仕事に共に挑むものの、サブロウ・アラサカ殺害騒動に巻き込まれた結果、敵対ネットランナーからハックを受けて殺害されてしまう。
しかし最後の力を振り絞って、Vとジャッキーの逃走経路を確保してみせた。

紺碧プラザでの仕事を終えた後は、傭兵を引退して島国で余生を過ごすプランを立てていたようだ*11



ヴィクター・ベクター


CV:青山穣


ナイトシティの地域、ワトソン地区で開業しているリパードクという医師。愛称はヴィク。
Vとジャッキーを友人として接してくれている。その関係か、彼らの傷の治療やサイバーウェアのメンテナンス先はもっぱらヴィクの担当である。

プレイヤーからはジャッキーに引き続き、ナイトシティにいるには勿体ないレベルで人格者として有名*12

紺碧プラザの一件以後、Vの身体の容態を診るも、Vの身体に死の運命が迫りつつあることを診断する。
Vの病症はアラサカの極秘技術のせいなので治せなくても何らヴィクの失点ではないのだが、自身の医療技術の無力さに自責の念を感じ、
この事件からエンディングまで変わらずVに対して親身に接し続ける。ほんとにナイトシティの住人か?

ちなみに元ボクサーであり、仕事以外はボクサーの試合を観覧している*13



ミスティ・オルシェウスキー


CV:寺依沙織


「ミスティのエソテリカ」という占い店を経営している女性。ジャッキーの恋人。
タロット占いが彼女の専門であり、度々会話には占い関係の用語が出てくる。

ジャッキーの死後、意気消沈するもそれでも生き残ったVを気丈に支援する姿勢を見せる。

+ ネタバレ注意!
自殺エンド以外のどのエンディングルートにても動画メッセージという形でその後のVの行く末をタロットで占い、様々な気持ちと共に出た結果を伝えてくれる。
タロット関係に詳しい人なら、その結果を聞くとより深い考察が出来るかもしれない。



Relic奪取計画関係者



デクスター・デショーン


CV:大友龍三郎


ナイトシティでも多大な知名度を持つフィクサーの一人。通称デクス。

ゲーム開始から2年前にギャングとの抗争に巻き込まれて姿を消したが、最近になって再び姿を表した。

V達にRelicの奪取計画の仕事を仲介・紹介した。……が、結果的にVが追われる大騒動に発展したため、保身のためにデクスはVを射殺し、その身体を差し出して難を逃れようとする。
ところがコーポの連中がそんな甘いわけがなく、派遣されたエージェント、ゴロウ・タケムラによって用済みと言わんばかりに殺害された。




エヴリン・パーカー


CV:武田華


デクスター・デショーンを通してV達にRelic奪取を依頼した張本人。普段はドール*14と呼ばれる水商売をしている女性。
Relic奪取計画の最中にチップが破損したことを受け、緊急手段としてRelicを頭に差して保存する方法を指示した。

騒動後は、Relicを何故求めたのかを知るためにVは彼女の調査を行うが……。



ジュディ・アルヴァレス




ギャング組織、モックスの一員にして、プロのBDエディター。エヴリン・パーカーとは深く長い付き合い……というか恋人同士。
Relic奪取計画には、エヴリンが紺碧プラザ内部の情報を記録したBDを分析し、奪取計画確立の補助を行った。

騒動後は、エヴリンのことについて彼女にも聞き込みを行うことができるが……。

Vの性別が女である場合、サイドジョブの進め方によっては恋人にすることができる。



アラサカ関係者


サブロウ・アラサカ


CV:津嘉山正種


世界一の影響力、財力、勢力を併せ持つ大企業アラサカを支配するCEO。それらをひっくるめて、彼を帝王と表現することもある。
サイバーウェアなどの技術で本来の寿命から大幅に長く生きながらえており、現在158歳。

かつてアラサカは小さい企業だったが、父親から企業を継いだ後は現在に至る程の大企業に成長させた張本人。
ちなみに旧大日本帝国海軍海軍に所属した、坂井三郎中尉がモデルとのこと。

紺碧プラザを訪れた息子、ヨリノブ・アラサカの手により殺害され、大企業アラサカはヨリノブの手に渡る。
その後は登場しないものと思われるが……?

ちなみに彼の殺害現場から屋上に上がると、彼の愛刀である「悟」と短刀「涅槃」が入手可能。


ヨリノブ・アラサカ


CV:白熊寛嗣


サブロウの息子。次期社長候補。

かつて、アラサカ社を保有する父親を持ちながらアラサカから離反し、ノーマッド集団「鋼鉄の龍」というコミュニティを結成して活動していた時期がある。
妹のハナコ・アラサカが仲を取り持ったことによりアラサカに復帰したが、以後はサブロウによってその地位と力を奪われている。

そんな彼はサブロウのことを少なからず疎ましく思っていたようで、サブロウの殺害を実行。名実共に大企業アラサカの主となる。

Relicは元々彼が所有していたもの。といっても、サブロウが進めていたプロジェクトであるRelicのプロトタイプを、妨害目的でヨリノブが持ち出した、という経緯があったようだ。
本来ならばネットウォッチと呼ばれる治安組織にRelicを売る手筈だったようだ。


アダム・スマッシャー


CV:御園行洋


ナイトシティに存在するレジェンドの一人にして、アラサカ警備隊長の男。エッジランナーズ視聴勢からするとデイビットとレベッカの仇でもある
全身をサイバーウェアで換装していて、生身である部分は脳だけと言われる程に肉体を改造している。そしてそれだけ密度の高い改造を施しているだけあり、絶大な実力を誇る。
性格も冷静にして冷酷非情な戦闘狂。また上述の様に肉体を殆どサイバーウェアに置き換えておきながら、サイバーサイコシスを発症していないというある種の謎を抱えているが…?

+ ネタバレ注意!
その理由とは彼が真正のサイコパスであるから。
故に人間性が欠片も無い=元が0である為、そこから幾ら引こうが0以下にならない故…言わば理性を保持したナチュラルサイバーサイコシス、とも言うべき存在がアダム・スマッシャーなのである。

バッドエンドである自殺エンド、及びDLCで追加された塔エンド以外のルートで本作のラスボスとして戦う事になる。
…が、バージョン2.1までは正直言ってショボいと断言出来るレベルの弱さで迫力負けしており
  • どういう訳か高難易度によるダメージ上昇補正がアダムには掛からない(=ちゃんと補正の乗るそこいらの雑魚敵にすら最終的な攻撃力で劣る)
  • ドスドスとあまり迫力の無いダッシュで真っ向からバカ正直に近寄ってきてはペチペチ殴るだけの単調極まる近接攻撃
  • エフェクトもダメージも豆鉄砲な射撃
…等、完全にレジェンド(笑)というべき体たらく。
そこへ追い打ちを掛ける様にエッジランナーズでは当時のショボさからもうこれ別キャラだろと言いたくなるレベルの大暴れの末に、主人公と作中指折りの人気キャラの仇となってしまった事から数多のエッジランナーズ視聴勢からお礼参りと言わんばかりに様々な方法で倒されまくってしまい、しまいには海外のプレイヤー達からは名前に引っ掛けAdam Smashable(ボコれるアダム)とまで嘲笑される始末であった。
あまりの弱さにディルド一本でボコされる始末


しかしゲーム性が刷新されたアップデート2.0ではマックスタック隊員すら超えるタフネスさに加えてミサイルランチャーの乱れ撃ちで広範囲を焼き払う新しい攻撃手段、更にはしっかりと高難易度ではダメージ上昇補正が乗る様に修正・強化され、続く2.1ではエッジランナーズ登場時を彷彿とさせる残像を引くサンデヴィスタンやケレズニコフといった強力なサイバーウェアを使用してきたり、プレイヤーの行動に応じてリアルタイムで対応を変えるAIの搭載により初期とは別次元の、エッジランナーズ視聴勢も納得のいく超強敵へとパワーアップを遂げてVの、プレイヤーの最後の敵として立ちはだかる。



ゴロウ・タケムラ




サブロウのボディガードとして務める男。サブロウが殺された後はヨリノブのボディガードとなるが、彼自身がサブロウの死に疑問を抱き独自に調査に乗り出したことでヨリノブに疎まれ、刺客を送り込まれてアラサカからは事実上切り捨てられる形に遭った。

それでも幼少期にアラサカに拾ってもらった義理を忘れず、彼なりにアラサカに殉じるためにヨリノブが犯した罪の追求を行う。

最初はVをサブロウ殺人の実行犯だと勘違いしたため敵対的な態度を取っていたが、窮地を救ってもらったのとサブロウ殺人の真犯人であるヨリノブを追い詰めるためにはVの証言が必要不可欠であるため、彼と行動を共にする。

プレイヤーからはやたらと反応や行動、素振りがあざとい男と有名。


ゲームシステム


本作はFPS方式でゲームを進めていくことができる。
一般的なアクションRPGと同じように敵を倒したりジョブ*15をクリアすることで経験値がもらえ、一定値に達するとレベルアップ。各ステータスに割り振れる能力値ポイントと、パークを習得できるパークポイントがもらえる。

能力値は肉体・反応・技術・知力・意思の5つ存在する。この能力値によってVの性能が左右されるほか、ジョブやイベントの最中で取れる選択肢や行動範囲が広がる。

パークとは特殊能力のことで、この手のゲームにありがちなパークツリーが存在するので、その中から選んでパークポイントを割り振って習得していく。
ただし、パークは各能力値を参照しており、特定のパークを習得するためには特定の能力値が一定以上必要だったり、また前提となるパークの習得が不可欠だったりする。

+ 能力値の解説、及びおおまかなパーク傾向
「肉体」は、身体的な能力の高さ、フィジカル的な強さを表す能力。
この能力が高いと、チンピラを脅したり、力技で問題を解決することができる。やはり筋肉、筋肉はすべてを解決する
肉体に属するパークは、ショットガンやライトマシンガンを使いやすくしたり、殴打系武器の性能を高めるもの。あるいは、自動回復に関係するパークも取れる。

「反応」は、瞬間的な俊敏さ、あるいは鋭敏さを表す能力。
この能力が高いと、会話にて相手の核心を突いた選択肢を取ることができる。鋭敏なVが相手の心理を読み取って、ということだろうか。
また、単純な移動速度も上昇する。ストレスフリーなVを目指すならどうぞ。
反応に属するパークは、アサルトライフルやサブマシンガン関連のもの、刀のもの、そしてダッシュに関係する。正面から銃撃戦を好むVにはうってつけ。
特にダッシュ系のパークは、最終的には凄まじい機動性でナイトシティを駆け回ることができるようになるため、オススメ。

「技術」は、電子機器や機械、サイバーウェアに関する知識、技能を表す能力。
この能力が高いと、技術者も真っ青な専門知識で事態を解決に導くことができる。壊れて閉じられているドアを修理して開けたり、監視カメラを弄ってオフにしたり、指向性地雷を解除したりすることもできる。
技術に属するパークは、グレネードや回復アイテムの性能を向上されるもの、サイバーウェアに関するもの。また、テック系の武器の性能を上げるものも。
特にサイバーウェア関係のパークが重要で、どんなビルドを目指すにしても技術を上げて関連パークを習得すれば、Vの機能性・火力・防御力・機動力・隠密力を強化することに繋がる。
そのため、多くのプレイヤーからは「技術上げはデフォルト」「技術上げないのは縛りプレイ」と言われるレベルで重宝されている能力値である。

「知力」とは、クイックハックやネットランナーに関連する能力を指す。
この能力値が高いと、ハッキング関係の知識を選択肢に反映させられたり、またナイトシティの各所にあるアクセスポイント*16をハッキングしたりすることができる。
知力に属するパークは、クイックハック関連。また、スマート*17武器の性能をより高めるパークもある。

「意思」とは、隠密性や暗殺に関係する能力値。
意思が高いと、イベントといった選択肢で自分の信念や意思を貫き通す的な発言をすることが可能。
属するパークは、やはり隠密関係。特に、見つかりにくくなるしゃがみ状態のまま走ることができるようになるパークは非常に使い勝手が良く、ステルスプレイには欠かせない。でも腰痛くなりそう
他にも、ハンドガンやライフル、スナイパーライフルを扱うためのパークも存在する。


また、DLCを導入すると、途中のイベントでRelicパークが解禁される。
Relicパークの習得に必要なポイントは、DLCエリアであるドッグタウンの各所にあるミリテクの戦術端末を調べることで獲得できる。
Relicパークは、腕のサイバーウェアに更なる機能を追加したり、光学迷彩といったサイバーウェアの機能を強化するもの。そして、常に敵の脆弱性を検出し続けて致命的なダメージを与えられるもの、など個性的なものが揃っている。


DLC「仮初めの自由」



私、Vはここに、新アメリカ合衆国に忠実に仕えることを誓います


2023年9月26日に配信されたダウンロードコンテンツ。
これを実装することでパシフィカの一区画がドッグタウンに置き換わり、関連するジョブが開始される他、
新武器や新たなサイバーウェア、そして追加エンディングルートなども追加される。

ドッグタウンはナイトシティの中でも特に異質な地域で、元新合衆国軍人のカート・ハンセン大佐による独裁国家のような体制が敷かれており、侵入するには入国審査めいたゲートを通る必要が有る。
中の風景もナイトシティの他地域とは大分異なっており、サイバー感は鳴りを潜めて、紛争地帯やスラム街、あるいはポストアポカリプスのような印象を与える。

DLCではこのドッグタウンを舞台に、新合衆国に所属するネットランナー「ソングバード」、新合衆国大統領のロザリンド・マイヤーズ、エージェントのソロモン・リードといった人物らと、新合衆国を巻き込んだ陰謀の物語が展開される。


乗り物


広大なオープンワールドゲームである本作においては欠かせない要素の1つ。
安さだけがセールスポイントの貧困層向けからVIP中のVIPのみが手に出来るハイクラスの車やバイクなど、多種多様なビークルは道行くNPCらと共にナイトシティに彩りを添える。
それ以外にもタクシーやメトロといった交通機関もあり、たまには利用してナイトシティの日常に浸ってみるのもまた楽しさの1つ。
ゲーム中で見掛けられる全ての車両、という訳では無いがプレイヤーも販売サイトから購入したり、ミッションや依頼の報酬として特別仕様の物を貰えたりで所有する事が可能で、一度でも手にしたビークルはその後いつでも呼び出しが可能。
単なる移動手段ではなく遠隔操作して囮や自動車爆弾、更に内蔵カメラを使ってクイックハックの中継としたりと用途は多岐に渡り、また一部は機銃やロケットポッドといった武装を搭載していたりするので、それらを十全に活かせればあらゆる難局を危なげなく切り抜ける事も不可能ではない。


武器


悲しいがナイトシティで生きていく以上、大なり小なり武器は欠かせない物。
サイバーパンクの世界観にて、基本的に銃火器の類は大まかに下の3種で分けられている。

  • 「パワー」
    • 昔ながらの火薬を用いて弾を撃つタイプの銃。シンプルさが故に安価で信頼性も高く、ナイトシティの上から下まで最も普及してるカテゴリ。
      主にリボルバーの様な1発を重視した大口径拳銃やショットガン、アサルトライフル、ライトマシンガン等威力・制圧力に優れる物が多め。
      パークやサイバーウェア次第ではどこぞの山猫ばりのスタイリッシュな跳弾射撃も可能で、物陰に隠れた相手にも容易く風穴を開けられる。
      但し下記のテックやスマートの様な特殊な機能を持たない為、予測射撃などプレイヤーの純粋なエイムの力量が問われる、ある意味最もFPSらしいカテゴリ。
      特にサンデヴィスタンやケレズニコフ持ちをこれで相手にする場合は要注意。
  • 「テック」
    • スチール製ケースレス弾薬を電磁加速、つまりレールガンの要領で発射する銃。
      その性質上スナイパーライフルなどの長物が大半で貫通力に優れ人体程度は勿論、物によっては多少の障害物程度なら相手諸共ぶち抜く事が可能。
      また大きな特徴としてチャージショットが可能であり、素でも圧倒的な弾速でサンデヴィスタンやケレズニコフ持ちにすら回避を許さない程。
      その反面火力はチャージショットに依存している為正面切っての戦闘は不得手で、特にサンデヴィスタンとは使用中にチャージを行うと何故かチャージ時間が大幅に伸びてしまうので非常に相性が悪い。
  • 「スマート」
    • 銃弾サイズの超小型ミサイルを発射するハイテク銃。
      主に小口径の拳銃やサブマシンガンといった連射力に優れた物が中心で、素のままでは威力の低いパワーといった残念ぶりだが、専用のサイバーウェアを装備する事でミサイルに追尾能力が付き、大雑把なエイムであろうとも弾の方が狙ってくれるようになるので命中率に関しては3種中トップクラスのものとなる。
      逆に言えばこのカテゴリの性能をフルに発揮させるなら専用のサイバーウェアやパークが必須であり、また地の火力は全体的に低めである事から実戦投入までの敷居が高いのが難点。
      また精密機器の塊である為か高価なのが多数で、使用してるNPCも企業の警備兵や潤沢な利益を上げている組織等、それなりに金のある所に限られており、更には「スマートジャマー」というスマート系の誘導能力を阻害する装備もあると明確な対策も講じられている。

といった感じ。
勿論サプレッサーやスコープといったアタッチメントもあり、用途に応じてカスタマイズも可能。
また銃だけでなく近接武器の類も豊富であり、切れ味鋭いナイフや刀、並の相手をサイバーウェアごと砕くハンマーといった本格的な物から金属バットやモンキーレンチそして海外のAVやエロ動画で出てくるような特大サイズのディルドと如何にもな物・笑いを誘う物も多数。
我が肉体こそ最強の武器なりというアニマルズなプレイヤーの為に、徒手空拳で戦い抜くという選択肢もちゃんとある。
更にはグレネードや投げナイフのような投擲武器もこれまた豊富で、それらのカテゴリ1つ1つの為のパークやサイバーウェアもあり、まさに自分の好きな武器、自分の好きな戦い方で身に降りかかる火の粉を払い除けていく事が出来るのも、本作の大きな魅力の1つである。


世界観・用語集


世界観関連


ナイトシティ


アメリカ西海岸に存在する大都市。本作の舞台。

漂う雰囲気は退廃的で犯罪的。暴力が横行し、裏切りが当たり前のように勃発し、殺人も日常茶飯事という魔境。
近未来SFの世界なだけあり、魅惑的な技術なども集まるスポットではあるものの、それ以上に危険な街でもある。
この街の道徳観念が知れる情報を提示すると、なんとあちこちの自販機で使い捨ての銃が買える。しかもかなりの安価
それ以外にも、本格的な銃を求める場合も普通にその辺に銃器の店が構えているため、それなりの金を用意すれば誰でも本格的な犯罪が行える。こんなハードルの低さは嫌だ

その危険性故か、この街で名を馳せたり知名度を稼ぐことを夢見てナイトシティを訪れるものも絶えない。
本作を一通りプレイしたプレイヤーからの総評として、「ナイトシティとは野心を持った人物をその魅力で招き寄せて破滅させ続ける誘蛾灯のようなものである」とされる。

そのため、今日もどこかで銃声が響き渡り、誰かの人生を破滅させていることだろう*18

一概にナイトシティといっても、複数の地区に分かれている。地区によっては雰囲気や特色が大きくことなる。



+ ナイトシティの地区一覧
◯ワトソン

最も貧しいとされる地区のひとつ。多くは貧乏な労働人の住処となる。
主人公であるVが住んでいる地域もここ。
この地区から傭兵へ寄せられる仕事の仲介・紹介をするフィクサーは元ジャーナリストという経歴を持つ、レジーナ・ジョーンズ。

◯ウエストブルック

歓楽街や高級住宅街で賑わう都市。収入が低く安定しない人達からすればここに住むのは羨む程のステータスとなる。
この地区のフィクサーは高齢の女性で京都弁で話す、ワカコ・オカダ。エッジランナーズでも登場した。

◯シティセンター

最先端のビルが集う都会エリア。オフィスやバー、クラブなどが並び立ち、高速道路を思わせるような立体的な通路も多い。
メジャーかつ大規模な企業はここに集っている。アラサカの本拠地であるアラサカタワーもここ。
この地区のフィクサーはディノ・ディノビッチ。クラブ経営者で、あるバンドでのベーシストも務める。見た目に反してかなり年を食っているようで、ジョニーの演奏を見たことがある(30年以上前の出来事から現役ということ)らしい。

◯ヘイウッド

シティセンターと隣接しているためか都会的な雰囲気と、ワトソンのような貧乏街のような雰囲気の二面性がある地域。
ジャッキーの母親が経営している店であり、ライフパスがストリートキッドの場合のスタート地点でもあるエル・コヨーテ・コホもここにある。
フィクサーはかつてヴァレンティーノズに所属していた神父、パドレ。


◯サントドミンゴ

ナイトシティの各地区でも最も歴史ある地域。今では工業地帯が多く並び立つ。
ギャングであるシックス・ストリートのシマとしても知られる。
エッジランナーズの主人公、デイビット・マルティネスもここ出身。
フィクサーは元コーポという異色の経歴を持つ、エル・キャピタン。

◯パシフィカ

ナイトシティの南端に広がる地域……と表現したいところだが、実際には開発途中で放棄されたビルや建築物の残骸が散乱し、その影響か治安も他の地域に比べて頭一つ抜けて悪い。
ギャングであるヴードゥ・ボーイズの本拠地で、排他的な彼らは自分達以外の人間がパシフィカに足を踏み入れることを良しとしない。
また、DLCを導入しているとパシフィカの一部がドッグタウンと呼ばれる区域となる。何らかの理由で表立って歩けないような荒くれ者達の行く末の街であり、やはり治安も悪い。また、ドッグタウンはカート・ハンセンという元軍人の男とそれが設立した「バーゲスト」という組織が仕切っており、警察組織であるNCPDの介入を拒んでいる。
それでもパシフィカで騒ぎを起こして手配されるとNCPDやマックスタックがお仕置きしに来るのは変わりないが。*19

そんなこんなで、あまりにも閉鎖的で危険な地域であるためか、この地域に限ってのみNCPDは見て見ぬふりをしている始末。触らぬ神になんとやらである。
フィクサーは何もかもが素性不明の謎の男、ミスター・ハンズ。排他的であるはずのヴードゥ・ボーイズともアポイントを取ることが出来たり、そのコネクションの広さは驚異的。
しかしDLCにて……?


また、厳密にはナイトシティの管轄ではないが、ナイトシティ郊外に広がる荒野のことを指してバッドランズと呼ぶ。
バッドランズはノーマッドのコミュニティや、レイスと呼ばれるノーマッドを追放された荒くれ者達が跋扈する無法地帯である。
ナイトシティ近辺のバッドランズ担当のフィクサーは、ダコタ・スミス。ノーマッドの女性である。



組織・集団


アラサカ


世界を牛耳る巨大企業であり、名実ともに世界一の影響力を持つ覇者でもある企業。
CEOはサブロウ・アラサカ。紺碧プラザでの騒動の後、息子のヨリノブ・アラサカが引き継いだ。

警察や治安組織、武器売買など幅広い事業に手を染めている企業。製造している武器は刀やスマート機能搭載の銃器、アサルトライフルなど。

ジョニーからすると因縁の相手であり、倒すべき企業。彼の生涯はアラサカを倒すためにあったと言っても過言ではない。
彼の信念からしてもアラサカの存在は許せないし、またジョニーの恋人の一人であるオルト・カニンガムを奪った張本人でもあるため。

Relicを開発していた企業でもあり、その極秘プロジェクトは「魂の救済」と呼ばれていたらしいが……?


ミリテク


アラサカに次いで巨大な影響力を誇る大企業。正式名称はミリテク・インターナショナル・アーマメンツ。

この世界におけるアメリカ、新合衆国を支援していることでも知られる。……というより実質新合衆国を支配しており、歴代大統領は誰もかしこもミリテクの元役員なので、癒着関係が目に見えている。DLCで登場するロザリンド・マイヤーズ現大統領もミリテクの元CEOである。

武器も製造しており、作っているのはハンドガン、サブマシンガン、アサルトライフル、ショットガンなど幅広い。また、レールガン等で馴染み深い電磁加速砲の仕組みを利用した武器、テック系の銃器も扱う。
その他にも、ミノタウルスやケンタウロスといった、強化外骨格タイプの兵器も手掛けている。



……他にも多数の企業が存在するが、全ては解説できないため代表的な二つだけに留めさせていただく。


ギャング


無法地帯であるナイトシティには多数のギャングが跋扈している。
複数存在するギャングはどれも特色豊かであり、ナイトシティの至るところで悪行に加担している。

+ ギャングの一覧
◯メイルストローム

ワトソン地区を根城にしている、重度の人体改造者の集まり。ぶっちゃけ惑星パンドラに行けと言いたくなる連中。
サイバーウェアを始めとした過剰な人体改造、そして高い残虐性が特徴。
故にメンバーのサイバーサイコシス発症も頻繁に起きているのがその凶悪さに拍車を掛けている。
ゲーム的にはメイルストロームがワトソンを支配しているような扱いになっているが、
カブキやリトルチャイナはタイガークロウズの影響が大きく、確実な支配地域はノースサイドのみ。
メインストーリー序盤でチームのトップと絡むことになるだけあって、他の組織と比べると小さいギャングである。
それもそのはずで、この組織は加入の儀式として麻酔なしの機械化手術を行うというイカれたハードルがあるのだ。
こんなキツい試験を突破して得られるものがチンピラの下っ端という立場なのだからそりゃ組織も大きくならないわけである。
それでも1000人以上が所属しているあたり、いかにギャングへの就職がナイトシティでは身近な選択肢であるかが伺える。

◯モックス

ワトソン地区にあるBDクラブ、リジーズ・バーを拠点とするギャング。ジョイトイ*20やドールの関係者で構築されている。
特殊な経緯で構成されたギャングで、リジーズ・バーの前経営者であるリジー*21という人物が面倒を見ていたあるストリッパーがタイガークロウズのメンバーによって拉致され性的暴行を受けて殺された後、報復として彼女はその下手人達を探し出し自らの手で全員斬殺、白昼堂々と店の前にその死体を並べ自分達に手を出せばこうなるぞと、タイガークロウズに脅しを掛けた。
当然ながら身内を殺られて恥までかかされ、完全に面子を潰されたタイガークロウズは激怒。直ぐ様その日の夜に報復への報復としてリジーに刺客を差し向け命を奪い、更には店も破壊すると徹底的に行ったが、それが彼女を慕う街中のジョイトイやドールといった風俗業関係者全ての怒りに火を付け、それは瞬く間に燃え広がりナイトシティ始まって以来の大暴動が発生。
ナイトシティ中のタイガークロウズが経営するあらゆる店舗が破壊され、略奪され尽くされるとタイガークロウズ側が結果的に大損害を被る形で暴動は収束。この際暴動に乗じて無関係のギャングらも暴れた事で、ナイトシティに於けるギャングの脅威が改めて浮き彫りとなる。
その後リジーに恩をかけてもらった者達が彼女を偲んでバーを建て直すと同時に、二度とこんな事を繰り返させないようにと団結・発足した。

当然ながらタイガークロウズとは犬猿の仲。また名義上は一応ギャングだが、どちらかといえば水商売関係者の労働組合としての色合いが強く、上述の件もあって必要以上に卑下されたり酷い扱いを受けないようにするための行動が多い。
商売柄故に大っぴらに武器を持ち歩く事を好まないのか、モックスメンバーの多くがプロジェクタイルランチャーやマンティスブレード、ゴリラアームといった内蔵型武器や身体能力強化のサイバーウェアを入れており、悩ましい見た目に反してその他のギャングらにも引けを取らない戦闘能力を誇る様は、逆説的にナイトシティで性産業で稼ぐ事がどれだけハードな道であるかを無言で示す。
そういった内情を知らずに…または知ってて尚モックスに属する、或いは世話になっている者達に手を出そうものならかつてのリジーばりの凄惨な報復が待ち受けており、あるメモリーからは長年に渡ってバーのジョイトイやドールらを盗撮しその映像を販売して荒稼ぎしていた盗撮犯を捕まえ、報いとして頭と股間を死ぬまで滅多打ちにしたという非常に怖い面を垣間見る事も。

◯スカベンジャーズ

ピエロ風のホログラムマスクが特徴的の主にロシア系で構成されたギャング。他のギャングと違い特定の縄張りを持たない。
誘拐した人間のサイバーウェアの強奪・売買を生業とする外道の集団であり、厄介なことに数はかなり多くVも苦心する場面もある。そして本作の序盤の雑魚キャラでもある。

◯タイガークロウズ

アジア系の派手なネオンタトゥー、レーシングバイクや刀などで武装した暴走族とヤクザを足して割ったようなギャング。
ジャパンタウンを拠点に麻薬「キラキラ」の売買、市民への恐喝などあらゆる犯罪を手広く行い、かつてはアラサカと深い関係にあったと噂されている。
上述した経緯もあってか、モックスとの仲は最悪の一言。
何故だかやたらと漢字で当て字する表現が好み。タイガークロウズと読んで「虎鉤衆」とか
我々のよく知るようなヤクザと違って親子関係だとか盃だとかといった疑似家族的な要素は薄い。
歓楽街を含むセレブな地区を仕切っていることと、アジアが比較的裕福な世界観もあって
ギャングとしてはかなり資金が潤沢で、末端の構成員ですらスマート武器*22の誘導をジャミングする機能を持つ入れ墨を標準装備している。
武器はアラサカを始めとしたアジア系企業製に統一されている。

◯ヴードゥー・ボーイズ

ハイチ出身*23の黒人ネットランナー集団。パシフィカを拠点とし、自分ら以外の人間がパシフィカに訪れることを良しとしない排他的な習慣を持つ。
真の縄張りはネット空間と言われる程非常にハッキング技術に長けており、他の地区でもヴードゥーボーイズからの脅迫メールが送られている端末を頻繁に見ることができる。
勿論、主な収入源は仮想通貨詐欺や口座ハッキング、マルウェア等のネット犯罪。自分達の為だけでなくだけでなく依頼でも行っている。
何やら、ネットウォッチと日々何かを巡って争っているようだが……。

◯シックス・ストリート

ヘイウッドとサントドミンゴが主な活動拠点のギャング。
元はNCPDへの不満などのために離反したものや、退役軍人や一般市民が結成して構築された組織。古き良きアメリカを愛しその復興を目指すことを信念として掲げている。
特にヴァレンティーノズとは縄張りが被っている事やメキシコ系の組織という、バリバリの保守派アメリカ人の観点からすれば唾棄すべき存在として敵視しており、事あるごとに抗争を繰り広げている。
…が、シックス・ストリートもドラッグの密売や身勝手な理由での殺人といった犯罪行為に手を染めていたり、急進派と保守派の内ゲバによる内部抗争までやらかしてると、正直言って他の組織とはどんぐりの背比べ。根っからのアナーキストであるジョニーからすら畜生呼ばわりされ心底辟易される始末である。

一方で退役軍人が中心なだけあり戦闘能力に関してはかなりのもので、中にはスマート系の銃火器+ケレズニコフといったヒットアンドアウェイ系の戦法で着実に相手を追い詰め仕留めようとするプロフェッショナルも。
何事にも割り切って考える性質を持ち、敵対する相手や組織であろうと条件や利害関係が一致すれば協力する柔軟な対応力もある。

◯アニマルズ

パシフィカを主な拠点とするギャング。ヴードゥ・ボーイズとは敵対関係。
ヴードゥー・ボーイズの活動が主にネット犯罪であることもあり、パシフィカで表立って活動しているギャングの大半はこいつら。
一口にアニマルズといっても実際は幾つかの派閥によって構成されており、表向きのビジネスとして富裕層向けの用心棒サービスや筋肉増強剤といったスポーツ薬物、果てや健康食品の販売で堅実な利益を上げている他、企業等からの依頼で恫喝や殺人といったギャングらしい荒事も行っている。
鍛えに鍛えた自分達の肉体を誇示したいというメンバーばかりである為か、メイルストロームとは逆に肉体を切除するサイバーウェアを入れまくる事を好まない風潮である模様。

主に筋力やホルモンに作用するサイバーウェアや筋肉増強剤、何より暇さえあればトレーニングに勤しむ事で、並の人間を遥かに超えた筋組織のビルドアップにより優れた体躯を持つ人物だらけで構成されていて、まさに脳筋集団。
メンバーの殆どが熟練のソロ揃いであり、敵として相対する場合も小細工無用とばかりの突撃、突撃、また突撃が基本戦法という何処までも脳筋で、見た目通りのとんでも無いタフネスさでヘッドショットでも1、2発程度ではものともせず、平然とこちらを殴り倒しに来る様はまさに人間の皮を被った猛獣。
一般メンバーでこれなのでボスクラスのアニマルズメンバーは真っ向勝負では全ギャングメンバー中でも最強クラスの相手であり、迂闊にアニマルズに喧嘩を売った多くのVを恐怖させてきた。
使用する武装もハンマーやライトマシンガンなどの重武装が基本。使用する銃も全員パワー系で統一されている。

◯ヴァレンティーノズ

ヘイウッドを根城とするメキシコ系ギャング。ジャッキーやパドレがかつて所属していたことがある。
中南米圏では馴染み深いサンタ・ムエルテ信仰を始めとした「神と聖母の教え」を行動の中心にしており、ギャングにしては珍しく礼儀正しい。しかし多数の掟があり、それを一つでも破ると非常に厳しい罰則が待っている。
またあくまで「ギャングにしては礼儀正しい」というだけで、表向きの商売としてはタクシー業や飲食業といった堅実なシノギを持ってはいるが、裏では暴行や略奪などギャングとしてやっていることはきっちりやっている。
シックス・ストリートとは敵対関係であり、ヘイウッドとサントドミンゴの至るところでドンパチを起こしており、曲がりなりにも退役軍人らが数多く所属するシックス・ストリートらと渡り合えるだけあってメンバー1人1人が実は結構な腕利き揃い。
中にはサンデヴィスタンなどの強力なサイバーウェアを施している者もおり、また縄張りであるヘイウッドは狭い路地が中心である為、下手にコトを構えようものなら次から次へとヴァレンティーノズの小グループがやって来てあっという間に袋小路に追い詰められ、そのまま路地裏のシミの1つにされかねない。
ヘイウッドのあちこちで見られるグラフィックアートにはヴァレンティーノズが手掛けたものがあり、如何にもメキシカンギャングという雰囲気のものが見れる。たまらない人にはたまらない要素。

ネットウォッチ


ネット世界を監視する国際機関。
データ世界の治安維持、未認可AIの追跡、ハッキング対策などを手掛けている。

ギャングのヴードゥ・ボーイズとは何かを巡って争っているようだが……。

NCPD


ナイトシティにおける警察機関。NCPDとは「Night City Police Department」の略称。
しかし悪逆が横行しているナイトシティにおいては彼らもその毒牙にかけられており、
そもそも国家権力が働かないナイトシティゆえ、警察とは言っても民間団体。
資金提供の大元は企業であり、当然のごとく親会社の犯罪は見て見ぬふりするのが暗黙の了解。
具体的には賄賂や不正取引、癒着の温床となっているのが現状。そのため、「悪は正さなければならない!」というような我々の価値観でいうところの真っ当な正義感を持った警察官はナイトシティにおいて珍しい存在である
高い志を持って入った者も腐った組織と薄給の上に死亡率も高い激務に疲れ、現実に絶望して辞めていくケースが後を絶たない。
それでもまだマシなほうで、他ならぬ同僚の手でギャングに売られて「始末」されることさえある。力なき正義は無力なのだ。

ナイトシティは武器を持たなきゃ買い物にも行けないとまで言われるような治安の悪さで、報道される範囲でも毎日二桁単位の死亡事件が起きている。
現に街中で銃をぶっぱなしただけではNCPDは来ないし、一部の民間人は銃を取り出して反撃してくる。
犯罪者が多すぎて取り締まりきれないため犯罪者に賞金をかけて民間の市民(賞金稼ぎ)に治安維持に協力(丸投げ)させるのが一般化しているほど。
そのへんのギャングの頭を吹っ飛ばして身ぐるみ剥いでもお咎めなしなのはこれが理由。

……とはいえ、少なくとも表向きは真面目に仕事している組織ではあるため、悪行や不正は通報されたら即座に取り締まってくる。
犯罪レベルが上がると最初はドローンを派遣して対象の制圧を試みるが、逃走なりドローンへ攻撃を加えるなりで抵抗の意思を示したり犯罪行為を更に重ねまくってレベルが上昇するにつれて一般警官を送り込むのは勿論、次第に重武装を施した装甲車にこれまた防弾・防爆スーツのような重装備を着込み強力な銃火器を引っ提げた機動隊のような人員や警察ロボットを無限に投入し始め、また奥の手として街中のあちこちに隠された超強力なタレットを起動してくる上に後述のマックスタックもやって来るので、相手し続けてもいずれはジリ貧にされるだけ。
だからついうっかり人混みの中にプロジェクタイルランチャーを撃っちゃったりしちゃダメだぞ!Vとの約束だ!


マックスタック(Max Tac)


NCPDの特殊部隊。正式名称は「Maximum Force Tactical Division」。または「NCPD Psycho Squad」とも。
一般警官では対処できないほどの危険な脅威……具体的にはサイバーサイコ……に対して出動し、これを鎮圧する役割がある。
エリート集団と称されており、極めて高い戦闘能力を持った人員で構成されている。専用のサイバーウェアが支給されていることもあり、恐らくナイトシティにおいても随一の武装集団である。

とある都市伝説によると、対サイバーサイコとして呼ばれる彼らこそが、実は元サイバーサイコで構成された組織であると噂されているが……?詳細は闇の中である。
ゲーム的には、一般市民を誤射するなどをして犯罪レベルが上昇すると、一定値まではNCPDの一般的な警官が出動してVを攻撃してくるが、犯罪レベルがマックスに到達すると、彼らが出動してきてVを攻撃してくる。

ゲームをクリアしてやりつくしたプレイヤー達からは格好のやりこみ要素の対象として見られており、最高難易度ベリーハードに設定して彼らと渡り合う「マックスタックチャレンジ」なる遊びが横行していた。やっぱVはサイバーサイコでは???



トラウマ・チーム


民営の医療企業が運営する医療部隊。
彼らと契約を結ぶと、常にバイタルサインがトラウマ・チーム側でチェックされており、ほんの少しでも異常が発生するとトラウマ・チームが現場に駆けつけて医療行為や救命行為を行う*24
但し、あくまで医療行為を施すのは契約者のみ。現場に駆けつけた際に非契約の負傷者がいても、他の医療機関に任せて契約者の治療を優先してしまう。
エッジランナーズ視聴勢からするとデイビットの苦い思い出として有名である



役職・役割



サイバーパンク



ここで述べるサイバーパンクとはメディアのジャンルのことではなく、この世界における傭兵を指す言葉。
ナイトシティの各所から寄せられる依頼はフィクサーによる仲介と紹介を受けてサイバーパンク達に通達され、承諾されると彼らが仕事を遂行。
達成できたら、フィクサーを通して報酬金が貰える、という仕組み。
エッジランナーズにおけるメインキャラクター達は全て、このサイバーパンクとして活動している。

一口にサイバーパンクと言っても、役割によって更に呼び名が分類される。


◯ソロ

銃撃戦や肉弾戦における実力行使で立ち塞がる障害を排除する役割。
エッジランナーズではデイビット、メイン、ドリオ、レベッカなどが該当。
ゲーム本編においては、Vやジャッキーが該当する。

◯ネットランナー

サイバーデッキやディープダイブ用コネクターを使い、ネットを通じて他のサイバーパンク達のサポート、ナビゲートを行う役割。
エッジランナーズではルーシー、キーウィが該当。
ゲーム本編においては、T-バグが該当する。

◯テッキー

電子機器や機械を物理的に弄り、時には閉じられた扉を解除したり破壊工作を行う技術者的な役割。
エッジランナーズではピラルが該当。



フィクサー


ナイトシティの各所から寄せられる仕事をサイバーパンクに紹介・仲介を行う役職。
仲介料はかなりボッていると言われているが、
フィクサーを通して仕事を受注しなければ、とびきり質が低い仕事報酬を掴まされたり裏切りの憂き目に遭う危険性がある。
また彼らの存在は微妙なバランスで成り立っているナイトシティの秩序を保つバランサーとしての一面も持っており、
フィクサーの側も雇い入れた傭兵を(都合よく利用するが)裏切らないという信頼に応えるからこそフィクサーを名乗れるのである。

エッジランナーズではファラデーが該当。
ゲーム本編においては上述した「ナイトシティの地区一覧」を参照。


リパードク



この世界における医者のこと。
ナイトシティに生きる人達は大半がサイバーウェアをインストールしているため、怪我の治療や健康維持の他にも、サイバーウェアのメンテナンスや修理も仕事の内となる。
そして、それらよりも重大な仕事として、サイバーウェアのインストールは彼らの役割である。また、流通しているサイバーウェアを仕入れて販売もしている。
エッジランナーズにおいては、「リパードク」というまんまな名前のしかしツダケンボイスのお陰でめちゃくちゃキャラの濃いキャラクターが該当。
ゲーム本編においては、ヴィクターが該当。


用語


サイバーウェア


別名をインプラント、クロームとも言う。人体の一部を換装することでインストールする義肢、あるいは代替の内臓。インストールすることで人としての能力を飛躍的に向上することができ、例えば足の部分を強化腱に換装することで脚力を向上させたり、腕の部分をプロジェクタイルランチャーというサイバーウェアに換装することで腕にグレネードランチャーを内蔵することができたりする。エッジランナーズにおいて象徴的な装備であるサンデヴィスタンもサイバーウェアに分類される。誰もが超人になれるまさしく夢のような技術だが、サイバーウェアをインストールすることで「サイバーサイコシス」という正気を失ってしまう病気を発症する危険性もあり、サイバーウェアをインストールすること自体が破滅の危険と隣合わせということにもなる。

ゲーム中でプレイヤーが使用可能なサイバーウェアは専ら戦闘用であるが、設定上は日常生活や娯楽の為のサイバーウェアもちゃんと存在しているもののやはり高品質でアフターサービスが行き届いている物を手にする事が出来るのは富裕層だけであり、それ以外はとっくの昔に保証が切れた様なガラクタ同然の中古品や、販売中止に追い込まれた欠陥品くらいしかロクに得られない。
無論、下手にインストールしようものならサイバーサイコ化どころか命を落としかねないような場合もしょっちゅうで、例を挙げると股間に性処理用のサイバーウェアを仕込んだは良いものの、それが過去に何度もリコールのあった欠陥商品だった事から曰く「鉛筆削りで削られているような」という想像したくもない苦痛を味わい、助けを求める羽目になったとあるナイトシティの男のケースがある。

+ 代表的なサイバーウェアを抜粋・紹介する
◯サンデヴィスタン

脊髄部分に換装・装着するサイバーウェア。エッジランナーズの主人公、デイビット・マルティネスの象徴的な装備としても印象深い。
神経系を異常活発化させることで、一時的に超速度での活動を可能とする。但し、神経を異常活発化させて適応させても肉体は別で、重い負荷がかかる。
エッジランナーズではサンデヴィスタンを使うことのリスクを重点的に描写された。
まあVは一日に何十回起動しても平気なツラしてあちらこちらを飛び回ってるんだけどね!……やっぱVはおかしいよ……。

◯サイバーデッキ

脊髄部分を換装して装着するサイバーウェア。クイックハックと呼ばれる、その場で素早く対象物にハッキング・あるいはクラッキングを仕掛けるために必要なツール。
サイバーデッキを装備してハッキングによるサポート・ナビゲートを行う役割をネットランナーと呼ぶ。

◯プロジェクタイルランチャー

腕部分を換装して装着するサイバーウェア。腕をまるごとグレネードランチャー内蔵の義肢に付け替えることで、丸腰の状態でもこれを使用することで戦い抜くことができる。
エッジランナーズではメインが装備していたことで印象深い。

◯ゴリラアーム

腕部分を換装するサイバーウェア。より優れた握力・腕力を発揮できる義肢を装着するという、単純明快な装備。
ゲーム中でこれを装備すると、「肉体」のステータス値にボーナスが入り、選べる選択肢や行動範囲が広くなる。そのため、腕のサイバーウェアで困ったらとりあえずこれ、と言われる便利装備*25

○強化腱

こちらは脚を換装するサイバーウェア。これをインストールする事で所謂「空中ジャンプ」が行える程の脚力を得られ、行動の自由度が大幅に広がる。
どんなビルドであろうとその能力のお陰で腐りにくい高い汎用性が持ち味であり、他の脚部系サイバーウェアや高速移動に関するパークと組み合わせる事でナイトシティの仄暗い空を自由自在に駆け巡る、ニンジャめいた爽快感を味わえるだろう。


などなど。他にも様々なサイバーウェアが存在する。



サイバーサイコシス



サイバーウェアをインストールすることで起きる副作用、あるいは精神疾患。
サイバーサイコシスを発症した患者のことをサイバーサイコと呼ぶ。
サイバーウェアは個人によって相性の良し悪しがあるという設定上、どれ程人体には低負荷であろうと、またインストールしている数が1個だろうが10個だろうが入れている人なら誰だろうと発症する可能性があり、*26一度そうなると正気を失って極めて暴力的・攻撃的になってしまう病気で、これが発生したら基本的に治療する手立てはない、とされる。
故にナイトシティはその性質も相まってサイバーサイコシス予備軍の巣窟とも言える状態であり、それが発端となった凄惨極まる事件が後を絶たない。

基本的にサイバーサイコシスを発症して攻撃的になった人物はサイバーウェアを多数、或いは効能が強力だが精神及び肉体への負荷もまた強烈な物をインストールしている事が多いため極めて危険であり、NCPDからサイバーサイコ認定を受けた場合、マックスタックが出動する事態となる。

エッジランナーズにおいてその脅威度合いがこれでもかと描かれた、悪夢の病。
またゲーム中であるパークを取得すると低確率で起こるバフ効果「フューリー」は、一時的なサイバーサイコシス発症であるとされている。


Relic


アラサカ社の極秘プロジェクトにて開発が進められていたチップ。赤く禍々しい発光をする、通常よりも巨大なチップである。
内部には人格コンストラクトという、他人の精神や記憶を全てデータ変換したものが詰まっている。
これを特定の誰かに差すことで、その肉体に内蔵している人格コンストラクトをもう一つの精神として宿らせ、更に差した肉体をコンストラクトの肉体にふさわしい形に書き換えて乗っ取るという機能が付いている。
但し元の人格コンストラクトが有していた肉体と遺伝子的な近縁が近くなければ書き換えの成功率は非常に低く、失敗すれば肉体は死亡、人格コンストラクトも消滅というリスクも。

Vはこれをサブロウ・アラサカ殺害騒動に巻き込まれた時に頭部に差してしまい、そのおかげで命の危機に瀕している。

また、Relicには差した肉体を死なせないようにするための救命活動をナノマシンを通じて行う機能が搭載されており、一度デクスによって射殺されたVはこの機能によって蘇生した。但し、この機能はあくまで「肉体を乗っ取る前に死なれては困るから」存在する機能である。



BD(ブレイン・ダンス)


特殊なモジュールを使用し、他人の知覚や聴覚から得た情報をバーチャル体験できるよう記録する技術。及び、それを実際に体験する行為。
記録者の体験した感情や記録、感覚をまるで本人のように追体験することができる。
一般的な映像記録から始まり、ポルノ作品や犯罪行為を実体験できる裏モノまで存在する。
エッジランナーズの冒頭でデイビットが見てたのもコレ。しかも裏モノ。

更にゲーム本編では、ジュディの協力により他者の実体験をより詳細に分析して、通常の調査行動では手が及ばない範囲まで情報を得ることができる情報収集手段としても活用した。


ブラックウォール


ネットウォッチが開発した、と主張しているネット上のファイアウォールのこと。
ブラックウォールの向こう側には、2020年のネット崩壊*29以前の先端技術、そして極めて危険な不良AI*30という存在が跋扈するナイトシティ以上の魔境……否、正真正銘の地獄である。
ブラックウォールは、これら負の歴史が生んだ魑魅魍魎から我々の世界を守ってくれているのである。


しかしその実態は……?




では、追記修正にてまた会おう、この夢の街、ナイトシティで!

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最終更新:2025年02月14日 20:28

*1 ただ、結局PS4やXbox Oneのスペック不足問題はどうにもならなかったらしく、後にこれらのプラットフォームに向けてのアップデートは打ち切られている。これから遊ぶことを考える人はPS5かXbox Series、あるいはPCを用意しよう。

*2 開発スタッフもエッジランナーズに対してはリスペクトしており、なんとエッジランナーズ配信後にエッジランナーズコラボアップデートなるものを行った。エッジランナーズの物語の後も生き残った、ある人物と関わることができたり、登場人物が使っていた装備を実際に入手することができる。更に、その後のアップデートでもリスペクトは留まることを知らず、ゲームシステムにエッジランナーズの要素を取り入れたり、ある敵キャラがエッジランナーズで使っていた戦術を使うようになったりしている。

*3 ちなみに2077年のナイトシティの世界観に併せたキャラクタークリエイトのため、多様性のあるキャラクリが可能。例えば、男の身体に女の声とか、逆に女の身体に男の声とか。あと、センシティブな設定のオンオフも可能だし、目などの要素を最初からサイバーウェアを反映させることで近未来SFにふさわしい出で立ちにすることもできる。

*4 広大に広がる荒野を指して、バッドランズと呼ぶ

*5 ヘイウッドを仕切るフィクサー。かつてはギャング組織であるヴァレンティーノズで神父を努めていたが、転向した人物。そのため、ヴァレンティーノズの事情に詳しい。また、神父を努めていた経歴からか聖職者絡みの語彙が良く飛び出すのも特徴。

*6 広いナイトシティにおいても所持している人物は4名しかいない、レイフィールド社が誇る超ハイスペックカー。購入金額はナイトシティの平均的な生涯年収の52倍という、べらぼうな値段を誇る。ちなみに元ネタは察した人もいるかと思うが、「アーサー王伝説」に登場する騎士、ランスロットが手にしたという剣アロンダイト。ウィッチャー3にも同名の名剣が存在する。

*7 それでもコーポであることをやめられない人が大多数であるが、何故なのかというとそんな地獄のような環境であったとしても、やはりコーポとしての豊富な収入や多大な影響力を捨てられない人が多いからである。

*8 それは即ち、ジョニーは消え去る運命を覚悟していることである。それを知っていても尚、Vの肉体を奪おうとすることはしてこない。……厳密には、最初の頃だけ一回は奪おうとしたが。

*9 例を挙げるとキアヌのプライベートを写した写真の中で恐らく指折りの知名度を誇る「公園のベンチで鳩に囲まれながらボッチ飯を食べるキアヌ」のオマージュ等。

*10 基本的にVはナイトシティで出会うどんな人物に対しても感情を全面的に出して行動するといったことをしない。謂わば温厚な一面と冷徹な一面があるからなのだが、であるが故に余程ジャッキーを大切な友人だと思っていることが分かる場面でもある。

*11 CDR ProjectのXの公式ポストにて、T-バグに関連するバックボーンに、ある人物のインタビューという体で少し触れることができる。そのインタビューは、T-バグと思わしき人物を指して「どこかの島国で余生を過ごすって言ってたけど、叶ってるといいな」と述べているが、実際は……。

*12 物語序盤で「キロシ」と呼ばれる目の高級サイバーウェアをインストールしてもらうのだが、その代金をツケにしてくれている。しかも、後にツケの代金を払いに行くと、ヴィクからは「(代金を)溜めるの大変だったろ。(ツケは無しにしてやるからそのお金は)取っておけよ」と述べてくれるため、プレイヤー達からはアウトロー風の聖人とまで言われる。

*13 あるサイドジョブでは、なんと主人公のVがボクサーのヘビー級チャンピオンと試合をする展開になるが、ヴィクとしては友人のVがそんな局面を迎えることに黙っていられなかったのか駆けつけて来てくれる。このサイドジョブ中のヴィクはすごいテンションの上がりようなので必見。

*14 特殊なサービスを提供する水商売のこと。肉体的・精神的なセラピーや、ジョイトイのように性的サービスも含む。

*15 クエストのようなもの。メインシナリオを進められるメインジョブ、脇道や寄り道的なポジションであるサイドジョブの二種類がある。

*16 ネットランナー達がハッキングに必要なチップや資源などを隠しているポイントのこと。ハッキングに成功すれば、クイックハックチップやその素材、金が手に入る

*17 使用者の神経とリンクすることで標的に自動で標準を定めることができる機能のこと。但し神経リンクするには専用のサイバーウェアが必要。

*18 エッジランナーズの制作スタジオのTRIGGERは、制作途中に口を酸っぱくして連呼していたこととして、「ナイトシティには奇跡は起こらない」というワードがある。まさしくその言葉はナイトシティを評するのにふさわしい言葉で、この街では人の善意よりも悪意が圧倒的に強く渦巻いているため、あらゆる善意は悪意に塗りつぶされる。故に、人を都合よく救ってくれるような「奇跡は起こらない」のである。

*19 DLC配信及びアップデート2.0以前はこの地域のみ、手配度が付くとやって来るのは警察ではなく「アフターライフ傭兵」という傭兵の集団だった。

*20 いわゆる娼婦のこと。

*21 本名エリザベス"リジー"ボーデン。貧民街の売春婦からナイトシティでも指折りのクラブオーナーに上り詰めた風俗業界の歴史に残る大物であり、また当時は性奴隷同然の扱いを受けていたジョイトイやドール、ストリッパーらの地位と尊厳を守る為に仲間や支援者らと活動をしていた。

*22 銃弾サイズの超小型誘導ミサイルを発射する銃

*23 この時代では地球温暖化による海面上昇で彼らの祖国ハイチは消滅しており、その多くが難民としてアメリカに移住している。

*24 ゲーム本編でも、ジャッキーが「トラウマ・チーム!?そしたらくしゃみしただけでも駆けつけてくるじゃねえか!」と発言するシーンがあり、それだけトラウマ・チームが契約者に対して手厚く医療行為を行っているかが伺える。

*25 とはいえ、DLCを導入すると他の腕のサイバーウェアが様々な機能が追加されるため、以前に比べると「ひとまず困ったらゴリラアーム」と呼べる程の差異はなくなっている。そこはVのビルドと兼ね合いで考えて装備するべきだろう。

*26 ゲーム中では最もポピュラーなサイバーウェアを1つ入れただけで、サイバーサイコシスを発症してしまった人が過去にいた事が言及されている。

*27 ちなみに2.0.2.0.でのアダム・スマッシャーのEMPパラメータは数字が記載されておらず、代わりに「察しろ」の一文だけ。つまりそういうことである。

*28 事実、デイビットの仲間の一人を殺される前と後とでは、変化が起きている。デイビットはそれまで銃を構えても撃つことができなかったが、仲間が殺された後は慣れの問題こそあれど銃を撃つことができるようになっていた。この時、彼の共感性の減衰が起きたものと思われる。

*29 レイシィ・バートモスという伝説的なネットランナーが引き起こしたデータ災害、DataKrashのこと。これにより、この世界の「ネット」とは、我々が一般的に知るような親しみやすい存在ではなくなってしまった。

*30 DataKrash以前の技術で作られ、断続的な進化と暴走を繰り返して深淵に潜む怪物の如き災害と化したAIのこと。進化を繰り返した結果、とても人が太刀打ちできるような存在ではなくなってしまっている、まさしく深淵そのもの。