PCディスプレイの標準仕様がフルHDとなった今、より上質の作業環境を望むなら、次に狙うべきは「4K2K」なのか? 否。設置スペースさえ許せば、もっといい方法がある。そう、“超”高解像度を手軽に実現できるマルチディスプレイというさえたやり方が――。
「マルチディスプレイ」とは、1台のPCに2台以上のディスプレイを接続して利用することだ。画面サイズと表示解像度が大きく広がり、さまざまな用途で利便性の向上が図れるとあって、ワンランク上のPC環境を求めるユーザーに支持されてきた。
ほんの数年前まで、2画面を超えるマルチディスプレイ環境は高嶺の花だったため、導入できるユーザーは限られていたが、昨今は状況が変わりつつある。PC本体や大画面ワイド液晶ディスプレイの低価格化、GPU(グラフィックチップ)および接続インタフェースの対応強化を背景に、設置スペースさえ許せば、個人のPCユーザーでも比較的手軽に3画面や4画面、さらには6画面のマルチディスプレイ環境を構築しやすくなったのだ。
そこで今回は、個人ユーザーでも導入できる極上のマルチディスプレイ環境として、23型フルHD液晶ディスプレイの6画面構成にチャレンジした。1920×1080ドット(フルHD)表示の画面を上下に3つずつ並べることで、“5760×2160ドット”という圧倒的な解像度を実現しようというのだ。次世代環境といわれる4K2K(4000×2000ドット前後)すら大きく上回る超高解像度の6画面ディスプレイ環境はどれほどの恩恵をユーザーにもたらすのかチェックしたい。
まずは小手調べに、23型フルHDの6画面構成による大画面・超高解像度環境がどれほど多くの情報量を一度に表示できるのか確認してみた。
今回はEIZOの23型フルHD液晶ディスプレイ「FlexScan EV2336W」を上下に3台ずつ2段で並べたが、その表示面積はなんと横が約1メートル53センチ、縦が約57センチにも及ぶ。「A3(420×297ミリ)の実寸表示ができる24.1型ワイド液晶」などと大画面をアピールする製品もあるが、まるで比べ物にならない。寝そべった小学生がそのまま実寸表示できてしまうほど巨大な表示領域だ。
変則的な縦横比ながら、アスペクト比16:9のディスプレイと比べた場合、横は70型ワイド程度、縦は45型ワイド程度の画面サイズに匹敵する。5760×2160ドットという4K2Kを超える高解像度も、これほど大きな画面サイズならば、拡大表示することなく、実寸表示でも常用できるはずだ。
下はWebブラウザを起動し、EIZOチャンネルのコンテンツを並べて表示した様子だが、23型フルHD液晶ディスプレイと比べて6倍、文字通り圧倒的な表示領域の差があることが分かる。
画面サイズが広がるだけでなく、合計で5760×2160ドットという超高解像度が利用できるのも見逃せない。表示領域の拡大により、複数のアプリケーションやウィンドウを並べて豊富な情報を一覧しながらスムーズに作業できる。
例えば、複数のWebページやSNSでの反応、PDFの資料、表計算シートなどを参照し、情報を整理しながらプレゼンのスライドにまとめる場合、1画面や2画面程度ではウィンドウを切り替えながら作業する必要があり、「あれ、さっきの数字は何だったっけ?」などと頻繁に行ったり来たりして作業効率が上がらない場合もあるだろう。こうした場合でもフルHD×6画面の環境ならば、ウィンドウを切り替えることなく、必要な情報すべてを一度に表示して把握しながら効率的に作業できる。
広大すぎる画面ゆえにマウスポインターの移動量は大きくなり、どの画面にどの情報を置くかといったセンスも求められるが、一度コツをつかんでしまえば、2画面や3画面とは違った快適な世界が待っている。特に日頃から多くのウィンドウやアプリケーションを開いたままで作業するユーザーにとって、その効果は大きい。
こうした6画面による情報量の多さが作業効率、さらには利益に直結してくる用途がある。それがオンライントレードだ。証券会社のディーラーが非常に多くのディスプレイに囲まれた環境で業務をこなしている様子を、映画やドラマでご覧になったことがある方も少なくないだろう。
もちろん、マルチディスプレイ環境によるオンライントレードは個人でも有効だ。特にデイトレードではさまざまな情報を見ながら秒単位で発注操作をしなければならないため、マルチディスプレイの導入効果が高い。今回は実際にPCでのオンライントレードを日課としている佐藤さんに、この6画面環境を試してもらった。
佐藤さんの普段のPC環境はデュアルディスプレイ、つまり2画面だそうだが、これが6画面になる一番のメリットは、「常に監視する必要がある主要銘柄、日経平均先物、為替を一度に広い画面で映し出しながら、取引画面も同時表示できることにある」という。例えば、2画面で主要銘柄とバイオ関連銘柄の動きをタブで切り替えながら見ていると、秒単位や分単位で動きがあった場合に気付きにくく、損失にもつながりかねない。それに取引画面を開くタイムラグも発生する。
これに対し、フルHD×6画面ならば、「必要な情報をすべて詳細に表示できることで、より高い集中力が維持され、市場の動きに即応しやすいオンライントレード環境が得られる」との感想だ。
6画面の具体的な使い方だが、佐藤さんは右上に日経平均先物と為替のチャート、中央上に世界中の株価、左上にニコニコ生放送の国会中継とトレードに関係したTwitterのタイムライン、右下にランキング情報、中央下に取引画面、左下に主要銘柄と新規上場企業の動きを表示して作業していた。国会中継での発言は市場に即影響することがあり、Twitterは有識者の発言など貴重な情報が真っ先に流れるため、同時に押えておくと便利とのこと。
必要不可欠な情報を大きく表示したうえで、こうした即時性の高い情報までリアルタイムで同時に監視できるのは、6画面構成ならではのアドバンテージという。
EIZOの直販サイト「EIZOダイレクト」にて、複数台のモニター購入に限り、特別価格が適用されるキャンペーンを実施中です。詳細は、こちらをご覧ください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:EIZO株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2013年7月22日
ディスプレイの購入を検討する際、どの映像入力に対応しているかは必ずチェックするべき重要項目の一つだ。現在主流のインタフェースや今後注目すべきインタフェースを中心に最新事情をまとめた。
スタートメニューの復活をはじめ、デスクトップUIがより使いやすくなった「Windows 10」には、「マルチディスプレイ」の操作性を高めるための工夫も見られる。実際にWindows 10搭載のノートPCとデスクトップPC、そして2台のディスプレイを使って、マルチディスプレイ活用テクニックを見ていこう。
スマートフォンやタブレットから始まったディスプレイの高画素密度化は、PCディスプレイの世界にも波及。2014年にはPC向けの4Kディスプレイが台頭し、画面サイズ、解像度とともに、「画素密度」の把握が製品選びで重要になってきた。今回は最新の技術動向も含め、ディスプレイの高画素密度化をテーマに解説する。
PC、スマートフォン、タブレット――いつもディスプレイに囲まれて、目や首、肩に余計な負担がかかっているのでは? 心当たりがある人は、症状が悪化する前に、これを読んで今すぐ対策しよう。
PCディスプレイの標準仕様がフルHDとなった今、より上質の作業環境を望むなら、次に狙うべきは「4K2K」なのか? 否。設置スペースさえ許せば、もっといい方法がある。そう、“超”高解像度を手軽に実現できるマルチディスプレイというさえたやり方が――。
ディスプレイから目を守るメガネ「JINS PC」が人気だ。エネルギーの強い青色光を特殊なレンズで防ぐことで、目にかかる負担を軽減できるという。これと同じように、ナナオもディスプレイメーカーの立場から長期に渡って疲れ目対策を講じており、その最新モデル「FlexScan EV2335W」にはさまざまな機能が備わっている。それでは、目の疲れに敏感なJINS PCの担当者は、FlexScan EV2335Wの表示をどう見るのだろうか?
今や生活の一部になりつつある電気製品の「節電」だが、どこまで意識して実践できているだろうか。液晶ディスプレイの節電を考えた場合、日ごろの運用で無駄に電気を使っていないか、そして効果的な省エネ策とは何なのか、今こそ普段の利用スタイルを見直してみよう。
スマートフォンをはじめ、iPadなどのスレート型端末、デジタルカメラの背面液晶、ニンテンドーDS、そしてWindows 7など、最近注目を集めるデジタル製品はタッチパネルへの対応が1つのキーワードになっている。ひとくちにタッチパネルといっても、画面に触れた指やペンを検出する方式はさまざまだ。今回はタッチパネルの基本的な検出方式を取り上げ、その特徴と最適な用途について紹介しよう。
動画コンテンツの魅力を最大限に引き出すには、“動画の”表示品質に優れた液晶ディスプレイが必須だ。今回はいくつかのサンプル動画を用意し、液晶ディスプレイにおける動画の表示品質をチェックしていこう。
普段から何気なく使っている液晶ディスプレイの表示品質を、きちんと確かめてみたことはあるだろうか? テストパターンなどを使ってチェックしてみると、普段気付かなかった表示品質の問題点に気付くことも少なくない。今回は液晶ディスプレイの表示品質を評価するための基本的なポイントと、誰でも手軽に試せる方法を紹介しよう。
EIZOの4K対応31.5型ディスプレイ「FlexScan EV3237」、23.8型エンターテインメントディスプレイ「FORIS FS2434」が、PC USERアワード2014年下半期「ディスプレイ部門」にてそれぞれゴールドとシルバーを受賞。各製品に込められたEIZOならではのこだわりを開発陣に聞いた。
マルチディスプレイ環境はなにかと便利だが、画面と画面の間に挟まるフレームが見た目のノイズになってしまうのは難点だ。しかし、EIZOが新たに投入した「フレームレス」デザインの液晶ディスプレイ「FORIS FS2434」であれば、この問題もほとんど解決できるハズ。実際に使ってみると、多くのユーザーは「これまでのマルチディスプレイは何だったのか……」と衝撃を受けるのではないだろうか?
動きが激しいゲームや入力タイミングが厳しいゲームでは、液晶ディスプレイの性能が勝敗に影響することも少なくない。EIZOが満を持して投入した「FORIS FG2421」は、業界初の240Hz駆動技術を搭載しつつ、入力の遅延も極限まで抑えた、非常に先進的なゲーミングディスプレイだ。その性能をトップゲーマーはどう評価するのか、国内でも実力派のFPSチームにじっくり試してもらった。
新スタイルの共用オフィス空間である「コワーキングスペース」は、新しいコミュニティが生まれる場所としても注目され、都市部を中心に急増している。そんなコワーキングスペースの中に、EIZOのカラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge」が期間限定で自由に使える場所があるという。これは試してみる価値が大いにありそうだ。
カラーマネジメント液晶ディスプレイを導入すれば、デザイン業務の効率化や完成度の向上が期待できる。とはいえ、「そんなことは分かっているけど、とても高くて導入できないから、ちょっといい通常のディスプレイでガマンするしかない」といったデザイナーは少なくないだろう。ナナオの「ColorEdge CX240」は、「いつかは、カラーマネジメント液晶ディスプレイ!」と願う、こうしたユーザーにとって福音となるかもしれない。
カメラと写真の総合イベント「CP+2012」では、ナナオがデジタルフォトに最適なEIZOディスプレイを展示し、ビギナーでも気軽に実践できるカラーマッチングを提案。写真好きの来場者から熱い視線が注がれた。それでは、デジカメレビューでおなじみのフォトグラファー永山昌克氏に、その実力はどう映ったのだろうか?
EIZOの4K対応31.5型ディスプレイ「FlexScan EV3237」、23.8型エンターテインメントディスプレイ「FORIS FS2434」が、PC USERアワード2014年下半期「ディスプレイ部門」にてそれぞれゴールドとシルバーを受賞。各製品に込められたEIZOならではのこだわりを開発陣に聞いた。
徐々に数を増やしつつあるPC向け4Kディスプレイ。先物買いの印象があるかもしれないが、ディスプレイに関するさまざまな問題を解決し、極上の表示環境が得られる「先進的かつスマート」な選択肢なのだ。特にEIZO初の4Kディスプレイ「FlexScan EV3237」は、長い目でディスプレイ選びを考えた場合、有力候補に挙げられる。
EIZOの東京ショールームが銀座3丁目から7丁目に移転し、リニューアルオープンした。ホビーからビジネスまで幅広いユーザー層をカバーするほか、特定用途向けディスプレイの展示も充実。「ディスプレイの今」を体感できる。無料のセミナーやワークショップ、ギャラリーにも注目だ。