ウクライナ南部の空港「ロシア軍部隊が封鎖」 内相
「主権国家に対する挑発」と批判
【キエフ=共同】ウクライナ新政府のアバコフ内相は28日、同国南部クリミア自治共和国のセバストポリ近くの空港が「ロシア軍部隊に封鎖された」と交流サイト「フェイスブック」で明らかにし、「あらゆる国際合意や規範に反し、主権国家に対する挑発だ」と批判した。
内相はクリミアの中心都市シンフェロポリの空港にも武装した100人以上のロシア軍部隊が入り込んだと指摘。親ロシアの住民が多いクリミアでロシア軍部隊が行動に踏み切ったことで、ウクライナ情勢に新たな緊張が生じた。
セバストポリに駐留するロシア黒海艦隊の部隊の可能性もある。内相はロシア軍とウクライナ軍の衝突は起きていないと説明、双方の対話が必要だと訴えた。
セバストポリのロシア軍筋は、過激派が空港に入るのを防ぐためだと説明。別のロシア軍筋はインタファクス通信に対し、部隊はロシア軍と関係がないと述べ、情報は錯綜している。
一方、ロシア通信によると、ウクライナ大統領の実権を失ったヤヌコビッチ氏は28日にロシア南部ロストフナドヌーで記者会見する。
ウクライナ大統領代行のトゥルチノフ最高会議(議会)議長は27日、黒海艦隊を基地外のウクライナ領に展開させれば軍事的侵略と見なすと述べ、ロシア側に警告していた。