心に響く「現代の名言」ランキング
スポーツ選手や作家、タレントなど著名人の「名言」が注目を集めている。書店にはマンガなどの名セリフも含めた名言集がずらりと並ぶ。ネット調査で心に響く名言を選んでもらった。
<落ち込んだとき元気になるには>
1位 人はそれぞれ事情をかかえ、平然と生きている伊集院静(作家) 130ポイント
1位 ベストを尽くして失敗したら、ベストを尽くしたってことさ スティーブ・ジョブズ(アップル創業者) 130ポイント
3位 ろくな晩じゃねぇや。寝ちまえ、寝ちまえ。寝て起きりゃ別の日だ マンガ「百日紅(さるすべり)」(杉浦日向子著) 109ポイント
4位 世の中ってオレより頭のいい人のほうが多いんだ 高田純次(タレント) 97ポイント
5位 いつか、必ず、チャンスの順番が来ると信じなさい 秋元康(プロデューサー) 82ポイント
6位 前向きにもがき苦しむ経験は、すぐに結果に結びつかなくても、必ず自分の生きる力になっていく 落合博満(元プロ野球監督) 80ポイント
6位 「ゴールは遠いなぁ」と、がっかりするのも道のりです 糸井重里(コピーライター) 80ポイント
8位 「負けたことがある」というのが いつか 大きな財産になる マンガ「SLAM DUNK」(井上雄彦著) 57ポイント
9位 反省することは反省する。でも一度寝たら忘れる 古田敦也(元プロ野球選手) 56ポイント
9位 きみはこれからも何度もつまづく。でもそのたびに立ち直る強さももってるんだよ マンガ「ドラえもん」(藤子・F・不二雄著) 56ポイント
<仕事にやる気が湧いてくるのは>
1位 前進できぬ駒はない中原誠(棋士) 116ポイント
2位 「仕事はナメてかかって、真面目にやれ」と思っている。俺は、どの仕事もそうしてきているんです テリー伊藤(演出家) 113ポイント
3位 自分を少し抑えて、肩の力を抜けば、仕事は長続きする 関根勤(タレント) 110ポイント
4位 常に今日は明日の準備ですからね。今日やったことは必ず明日に返ってくるんです 水谷豊(俳優) 109ポイント
5位 一人一人が自分の仕事をきちっとこなすこと。この個人プレーの連携が、真のチームプレーなのだ 松尾雄治(元ラグビー選手) 80ポイント
6位 小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています イチロー(プロ野球選手) 54ポイント
7位 一歩踏み出せるなら、もう一歩も踏み出せる トッド・スキナー(フリークライマー) 53ポイント
8位 あたしは仕事したな──って思って死にたい マンガ「働きマン」(安野モヨコ著) 52ポイント
9位 モチベーションという概念は、希望につながっていなければならない 村上龍(作家) 48ポイント
10位 弱気は最大の敵 津田恒実(元プロ野球選手) 37ポイント
<座右の銘にしたいのは>
1位 強い者が勝つのではない。勝った者が強いのだフランツ・ベッケンバウアー(元サッカー西ドイツ代表) 165ポイント
2位 自分がわかっていないことがわかるということが一番賢いんです 鷲田清一(哲学者) 159ポイント
3位 一度地獄を見ると、世の中につらい仕事はなくなるんです。苦しい経験を若いうちにするからこそ、得られるものもある 池上彰(ジャーナリスト) 147ポイント
4位 成功の反対は失敗ではなく「やらないこと」だ 佐々木則夫(サッカー日本女子代表監督) 139ポイント
5位 自分が幸せかどうかは、自分で決めるしかないのよ マツコ・デラックス(タレント) 136ポイント
6位 何かを捨てないと前に進めない スティーブ・ジョブズ(アップル創業者) 111ポイント
7位 家をきれいにする、約束を守る、お礼の手紙を書く、そういう基本をきっちり続けることが、自分の型の基本をつくってくれたと思っています 笑福亭鶴瓶(タレント) 101ポイント
8位 あきらめたらそこで試合終了だよ マンガ「SLAM DUNK」(井上雄彦著) 96ポイント
9位 この世に生を受けたこと。それ自体が最大のチャンスではないか アイルトン・セナ(F1レーサー) 88ポイント
10位 いちばんいけないのはじぶんなんかだめだと思いこむことだよ マンガ「ドラえもん」(藤子・F・不二雄著) 84ポイント
若者に響くマンガのセリフ
今回は、市販の「名言本」に載る言葉のうち、戦後生まれの人物が発言したもの、戦後に出版された小説やマンガに登場したものなど「現代の名言」を対象にした。
丸善丸の内本店(東京・千代田)の茂垣憲一さんは「スポーツで活躍した人など、今の時代の発言を集めた名言本が増えた」と話す。現代の名言は「人生のことを深く考える言葉とは別に『今日、会社に行きたくないな』という時に元気になる、そんな即効性が求められている」と指摘する。
「本に載せる言葉を選ぶ時、例えば『結婚は人生の墓場だ』といったシニカルなものは排除した」というのは2009年に「名言力」(ソフトバンク新書)を発行したフリー編集者の大山くまおさん。「それまでの名言は知識人の言葉遊びといった側面も強かった」
調査で「どんな分野の人の発言が気になるか」を聞いたところ、20代は「マンガ・アニメの登場人物」が最も多かった。世代や生活の環境によって、親しんでいる本やメディアもそれぞれだ。「最近は自分だけの名言を探す人が増えている。自分で見つけ出した言葉は、現在の自分が置かれている立場を反映しているので、より心に響く場合が多い」(大山さん)=表は敬称略
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調査の方法
名言に関する市販の書籍や雑誌計40冊などに掲載されたもののうち、戦後生まれの人物、戦後に発表された作品の名言を対象にした。本人のオリジナルでなくても、その言葉を広めたり、発言が注目されたりしたものも含めて編集部でリストを作成。インターネット調査会社のマクロミルを通じて、20代から60代の男女1030人に、3つの項目にそれぞれ当てはまる名言を選んでもらった(複数回答)。リスト作成に用いた主な書籍は次の通り。
「あきらめない!『壁にぶつかった』ときに読むアスリートの言葉」(マガジンハウス編/マガジンハウス)、「いい言葉は、いい人生をつくる」(斎藤茂太/成美文庫)、「生きる力がわいてくる名言・座右の銘1500」(インパクト編/ナガオカ文庫)、「蹴球神髄──サッカーの名言集」(岩永修幸編/出版芸術社)、「将棋棋士の名言100」(後藤元気/出版芸術社)、「人生を変える!マンガ名言1000」(日本博識研究所/宝島社)、「スティーブ・ジョブズ名語録」(桑原晃弥/PHP文庫)、「ドラことば 心に響くドラえもん名言集」(小学館ドラえもんルーム編/小学館)、「平成の名言200」(大山くまお/宝島SUGOI文庫)、「ヘタな人生論よりトップアスリートの名言」(児玉光雄/河出書房新社)、「冒険家100の言葉」(丸山佑介/彩図社)、「ボールのようなことば。」(糸井重里/ほぼ日文庫)、「マンガ『名ゼリフ』大全」(G.B.編/宝島SUGOI文庫)
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