まだ見ぬ東北の自然再発見の旅その4　竜ヶ原湿原散策と奈曽の白滝観光編

白滝旅館1泊目の朝食。一番早い時間だと6時半から用意できるそうですが、私達は7時からお願いしました。（それより早いとお握り弁当で対応するそうです。）
ツルムラサキお浸し、ミョウサク胡麻和え、ミズ浅漬け、とろろ、卵焼き、塩鮭、ご飯、味噌汁、ヨーグルト。

食後にはコーヒーも。

車を走らせ約1時間。秡川の駐車場に到着。週末とあって駐車場は7～8割の混み具合。さすがにこの時間になると皆さん出発された後のようです。
今日はまず赤滝を見に行きます。その後竜ヶ原湿原を周回するコースを歩き一周して戻る予定です。

駐車場のすぐ先にあるのが秡川ヒュッテ。素泊まりのみの山小屋になります。そして目の前に広がるのが

竜ヶ原湿原。どうですか！この素晴らしい眺め。いきなり絶景のお出迎えに胸の高鳴りが抑えきれません！

アップで見ると、鳥海山の外輪山と右奥にある新山の頂がはっきり。凄いなあと思うと同時に一昨日あそこまで登ったというのがちょっと信じられない感じ。

この絶景に相方も上機嫌でポーズをとって記念写真。

それでは出発しましょう。今日は花を見ながらのんびりと散策。

これは初めて見る花ですが、ミズギクでしょうか。

シロバナトウイチソウ。
写真には撮らなかったですが鳥海山登山中にもよく見かけました。

タチギボウシ。

イワオトギリ。

イワイチョウ。

遠くにキンコウカの群落。

花も沢山咲いていますが、目線を上げればこの眺め。堪りませんね。

ハナニガナ。

ハナニガナの色違いが並んで…。

木道の先にあるのが秡川神社。今日は危ないところはないはずですが、御参り。

写真左から歩いて来て、このまま右に進めば鳥海山の登山道になります。赤滝へは奥の道に進みます。

モミジカラマツ。

ミヤマツボスミレ。

再びイワイチョウ。

木々の間を抜けると急に視界が開けました。うーん、気持ちいい～。

ヒオウギアヤメ。

キンコウカ。
さらに奥に歩いてゆくと

わあ～、キンコウカの大群落。これだけ大群落で咲いているのを見るのは初めて。圧巻です。

進行方向を見ても一面にぎっしり。これは凄いや。

この先で目の付いたのがこの小さい花。皆さんは何の花かお分かりでしょうか。私は初めて見るので分からずとりあえず写真を撮ったのですが、帰りにその答えが分かりました。（という事で正解は後半で）

ぬかるんだ道や少し登ったりしつつ、ヒオウギアヤメを横目に見ながら進むと

赤滝に到着。これは左右両方で赤滝というんでしょうかね？詳しい事は分からず。

中々の迫力。そして改めて鳥海山の水の豊かさを実感します。さらに崖を降りてゆけば滝壺まで見に行けるようですが今日はここまでで十分。では戻りましょう。

帰りも見逃していた花を見ながら。
ハクサンボウフウ。

ウラジロヨウラク。

先ほどのキンコウカの大群落まで戻ってきました。奥に見える屋根は祓川ヒュッテですね。この先で登山道を整備しておられる方（祓川ヒュッテの管理人？）が声を掛けて下さり、「〇〇の花見た？」「どれでしょうか」「この小さくて白い花」「えっ、これ〇〇の花なんですか！」という事で正解が分かった次第。

正解は「モウセンゴケ」の花でした。モウセンゴケは尾瀬などで見た事はありますが、さすがに花は初めて。へぇー、小さくて可愛らしい。

この周辺にこんなに沢山咲いています。といってもこの写真では分かり難いので、少々品がないですが赤丸で印をつけたのが次の写真。

この道沿いに100ｍぐらいずっとこんな感じ。密集しているわけではないですが、凄い数の花が咲いています。その方曰く「こんなに沢山モウセンゴケの花を見るのは初めて」と仰っていたのも頷けます。珍しい花が見れました。

秡川神社まで戻ってきました。ここからは周回コースへ。

ミヤマアキノキリンソウ。

クルマユリ。

タチギボウシ。
花はいくつか見れましたが、周りは背の高い木々に覆われているので眺望はほとんど無し。

これは初めて見ますが、調べてみるとオオカメノキの赤い実のようです。茎まで赤いのが特徴。葉は虫に食べられることが多く「ムシカリ（虫食われ）」との別名もあります。

タカネアオヤギソウ。

終わりかけですがマルバシモツケかな。

ハクシャンシャジン。

展望台に上がってみると、

この時間になると鳥海山には雲がかかり頂上は見えず。

海向けですがこちらも雲が多くはっきりせず。

辛うじて風車が確認できる程度ですが、朝には鳥海山がバッチリ見えたので良しとしましょう。楽しく散策できました。

さて昼食ですが、宿から竜ヶ原湿原に向かう際、飲食店は全く見かけず唯一あったのが花立牧場の周辺のみ。カレーの幟が見えたのでポニーランド花立へ。ポニーの餌やりや乗馬体験ができる施設で、そこに併設されているカフェのようです。

チーズカレードリアセット
ご飯の上にカレーとチーズ、細かく刻んだ野菜やソーセージが盛り付けされています。もちろんカレーは市販のものでしょうけど、野菜などが彩り良く盛り付けられており、そのひと手間が嬉しい。味もまずまず。

ビーフカレーセット
こちらもカレーは市販のものと思われますが、トッピングの野菜の彩りがいいですね。味は普通ですが、カフェのご飯ですから十分。

これで飲み物まで付いて1000円なら文句もありません。むしろ他に食べるところが無かったのでここにこのカフェがあって助かったなあという感じです。

食後、テラスへ出てみると鳥海山がドーン。素晴らしい眺め。気持ちいい～。

そして可愛いポニー君も。週末だった事もあり食事中にもポニーの乗馬体験（子供）やエサやりにくるご家族が何組もいらしてました。

車を走らせていくとこの看板が目に入り、立ち寄り。

鳥海山と風車が絵になります。ただ後で分かったのですがここは南展望台ではなく、本当の展望台はもっと先にあるようです。でもいい景色が見れたのでこれで良し。

その後、金峰神社へ。草創は天武9年（680）とされ蔵王権現と鳥海山大権現を祀っています。修験の影響を受けて独自に生まれた文化は金峰神社の各神事や民族芸能として現在も継承。その代表が「小滝のチョウクライロ舞」で5月の例祭に奉納され「長久生容」すなわち「長く久しく生きるすがた」の意味で延命長寿を願うもの。国の重要無形民俗文化財」に指定されています。

宝物殿から階段を降りてゆくとあるのが本殿。まずはこちらをお参り。
折しも先日「新日本風土記・鳥海山」の再放送がありじっくりと視聴。「小滝のチョウクライロ舞」も見ることが出来ました。今でも地域の方々が伝統を守っている姿にちょっと感動しましたね。

そして展望台から見えるのが奈曽の白滝。鳥海山から流れでる水が幅11ｍ、高さ26ｍの規模で流れ落ちます。その大きさにも驚きますが何より音が凄い迫力でした。

白滝旅館に戻り、お風呂に入って一服。
今日も夕食は18時から。相方は生ビールの後に地元象潟産の「潟の松風」を注文。

白滝旅館2泊目夕食。

つぶ貝、枝豆、お刺身（甘エビ、マグロ、イカ）、ピーマン肉詰め、モロヘイヤ天婦羅、

牛肉すき煮風（白菜、椎茸、ミョウサク）、カレイみりん漬け焼、大葉味噌巻き、生牡蠣、ご飯、味噌汁、茄子漬物。
何度も言いますが2食付きで8800円とは思えない品数。そして今日も生牡蠣が付きました。少し小振りですが旨いですね。

デザートにはメロンまで。お腹も一杯になり大満足です。

今日散策した竜ヶ原湿原は天気も最高でホント素晴らしかった。時間を気にせずじっくり花を見て周れたのもすごく良かったです。（登山ではなく）散策する方は少ないですが、お勧めです。