今日で、一応最後。
「最後の晩餐」に戻る。
Andrea del Castagno の最後の晩餐とか、 ghirlandaioの最後の晩餐 とか、ここにもいろいろあるけど、当時の「最後の晩餐」の一般的な絵柄としては、ヨハネがイエスに寄り添うというのがお約束。
http://www.florenceitaly.net/sanapoll.html
しかし、ダ・ヴィンチの絵だけは、ヨハネは寄り添わない。
これまでどんな議論が、あったかは知らないけれど。
とても興味深いことだ。
第一に。
ダ・ヴィンチにとって、自分の美しい女装姿であるヨハネを描くことが大変重要なので、イエスに寄り添ったり、うつぶせたりする姿は、描きたくもなかっただろう。
第二に。
自分自身だからこそ、さすがにイエスに寄り添うのはあつかましくてできなかったのでは。
第三に。
自分の女装姿の想像で、いっぱい、いっぱいになって、他の男性であるイエスと関係を持つようなことまでファンタジーが及ばなかったのかも。
で、結論的には、ダ・ヴィンチの女性化願望とは、他者(イエスという男性など)関係の中で構築されるジェンダーというより、自己愛的なファンタジーという感じがする。
まあ、よくわからんが。
今後もネタ本を読むたびに、随時、妄想は構築していきたい。