2009年の騒乱は、7月5日のウイグル族の騒乱が、7日になって漢族による反ウイグル族デモを誘発しており、民族対立の構図が極めて鮮明だった。
(中略)
つまり新疆ウイグル自治区全体の地域情勢を安定させようとすれば、都市部でマジョリティ集団となった漢族の不満を抑制することが何よりも重要な政治課題なのだ。言いかえれば、少数民族が政治的、経済的、文化的な不満をいくら訴えたとしても、中国政府は少数民族の優遇策を拡大することで、こうした不満に対処するのは難しくなっている。
「ウイグル特権は許せない!」中国ネット世論から読む“日常”の民族問題
孫向文くんなり私の他の友人なりの対ウイグル人感情の根っこには、ある共通した主張が存在する。それは「あいつら、特権を持っている」「警察がスルーするのをいいことに、犯罪をやりたい放題だ」といったもの。