彼女と歩いていたら花屋の前で花束が安売りしてて、彼女が買った。自分の家に飾るらしい。
何本かあげると言われ、花瓶が無いからなぁと答えるとその足で古道具屋に行き花瓶になりそうなガラスの水差しみたいなやつを買ってくれた。
彼女と別れ家に帰ったあと、教わった通り枝を斜めに切って水差しに挿す。
くれたのは桃の花の枝二本。小さい瓶に対してひょろ長くて花の大きさの割に枝が結構存在感があってバランスが悪い。
とりあえず何回か枝を切って長さを調整して、ついでに2本のうち片方を少し短くするとマシになった。
ただ瓶に二本の枝が刺さっているだけだとどうもシュールな感じになるので、料理に使うために家で干していたローリエの枝を下の方に添えた。
生花と乾燥した葉っぱが一緒に刺さっているのはチグハグだけど、バランスはとれたのでまぁいいかという気持ちになって寝た。
朝起きると窓辺に置いた花瓶に朝日が射し込み、桃の花がすこし発光しているように見えた。