ソニーの「Cyber-shot DSC-S85」は、同社のCyber-Shotシリーズの最上位モデルにあたる400万画素クラスのデジタルカメラだ。カール・ツァイスレンズと413万画素CCDの描写力を検証しよう。
S75の機能を継承するブラックボディ
電源を入れると沈胴式レンズが伸張する。オプションのレンズアダプタはレンズの伸びる長さ分の厚みがあり、レンズをぶつけたくない人はレンズアダプタを普段から装着しておくとよいだろう。。 |
Cyber-shot DSC-S85は、412万(有効398万)画素CCDと34~102mm(35mmフィルムカメラ換算時)の光学3倍ズームを搭載する。撮影画素数をのぞけば、基本機能は「Cyber-shot DSC-S75」と共通であり、14bitのA/Dコンバータの搭載や、プログラム/シャッター速度優先/絞り優先/マニュアルの撮影モードに加えてシーンセレクション(ポートレート/風景/夜景)がワンタッチで選択できるのも同様だ。また、絞りやシャッター速度、露出などに関しては本体背面右にあるソニーならではの入力デバイス「ジョグダイヤル」により、簡単に行える。
背面のボタンレイアウトはS75と同じだ。液晶画面はセットアップモード時の設定画面。 |
S75からの機能的な変更点としては、S75では2枚であった連写が最大3枚となり、同時に露出を振って3枚連写する「オートブラケティング」が追加されているのみだ。本体デザインは、ボディカラーがブラックとなった。「DSC-S70」(シルバー)→S75(グレー)→S85(ブラック)と、進化するごとに色が濃くなったわけだが、S85では重厚感のある“つや消しの金属部”と“梨地仕上げの樹脂部”により、銀塩カメラの高級機のような風格を身にまとったといってもいいだろう。S75と同様にカール・ツァイスのロゴも誇らしげレンズに飾られており、所有感を満たしてくれることは請け合いだ。
本体上部は右にモードダイヤルとシャッターボタン、左にフラッシュ用のシューが配置される。中央部右よりのハニカム風の窓はマイク部。 |
なお、ワイドコンバージョンレンズやテレコンバージョンレンズ、各種フィルタを装着するためのレンズアダプタ「アダプターリング」もS85に合わせてブラックのモデル「VAD-S70 B」(2500円)が追加されている。形状はS70用と変わらないが、S75では本体色と異なるシルバーを使わざるを得なかったことを考えれば、黒バージョンが追加されたのはありがたい。
本体右下のフタを開けるとインフォリチウムバッテリパックとメモリースティックのスロットが現れる。 |