難民支援のNPO法人の名誉会長で難民審査参与員を務める柳瀬房子氏に審査が集中していた問題で、案件をほとんど依頼されない参与員がいることが分かった。立憲民主党などが29日に国会内で開いたヒアリングに参与員2人がオンラインで参加し、年間1〜3件しか配分されていないことを明らかにした。(池尾伸一) 入管難民法改正案を審議している参院法務委員会では、柳瀬氏の審査担当数は2021年に全体の20%の1378件、22年は25%の1231件だったことが判明している。 この日のヒアリングでは、21年12月に参与員に任命された小豆沢史絵弁護士が「月に2回は審査に対応できる」と説明したにもかかわらず「就任以来、実際に審査したのは5件だけ」と明かした。年間3.3件のペースになる。