消えたはずの感染症が、26年ぶりに現れた。1府7県にわたり猛威を振るい、「関東の大養豚場」の喉元まで迫っている。このままでは日本から豚が消える――。発売中の『週刊現代』では「豚コレラ阻止」の最前線について特集している。 奇声を発し、暴れて死ぬ 岐阜県庁の本庁舎9階にある農政部家畜防疫対策課に一本の電話がかかってきたのは、今から1年前、'18年9月7日午後7時頃のことだった。 退庁時間はすでに過ぎ、閑散とした課に居合わせた職員が電話に出ると、相手は県内にある家畜保健衛生所の担当者だという。 JR岐阜駅から北東約8㎞ほどに位置する岐阜市岩田西の養豚場で、複数の豚が死亡したという報告だった。相手はこう続けた。 「死因なんですが、どうやら豚コレラみたいなんです」 そう言われても、電話を受けた職員はピンとこなかった。 「豚コレラ?」 豚やイノシシの熱性伝染病だが、日本国内では四半世紀以上発生していな
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