主要20カ国・地域(G20)外相会合が2日、インドで開かれる。今年のG20議長国インドは米欧や日本と良好な関係にある一方、ウクライナ侵攻を続けるロシアの長年の友好国でもある。ニューデリーの街を歩き、親ロシアの市民に、その理由を尋ねた。 「インドとロシアは兄弟です」と流暢(りゅうちょう)なロシア語で話すのは、宝石店を経営するニーラム・グルタさん(63)。「どちらも列強の圧力を受けながら、独立を守ったんです」 グルタさんの店があるショッピングモールは「ロシア市場」と呼ばれるほどロシア人客が多い。 館内には、「いらっしゃいませ」「宝石」などとロシア語で書かれた看板が並び、多くの店員がロシア語を話す。グルタさんも30年間の商売の中で、言葉を覚えた。「お客はみんなロシア人。観光客も地元の人もいる」と笑う。 ただ、2020年に新型コロナウイルスの流行が始まり、客足は途絶えた。ようやく光が差した矢先にロ