担任する女子児童の親からの度重なる苦情で不眠症に陥ったとして、埼玉県行田市立小学校の女性教諭が、女児の両親に対し、慰謝料500万円を求めてさいたま地裁熊谷支部に提訴していたことが分かった。文部科学省によると教員が保護者を訴えることは極めて珍しいという。両親は「いわれのない訴え」と反論している。 訴状などによると、教諭は10年4月から女児の学級を担任し、6月に女児と他の女児のもめごとがあったため仲裁にあたった。その際、女児の母親から「相手が悪いのに娘に謝らせようとした」と電話で抗議され、7月中旬までに連絡帳に「先生が自分の感情で不公平なことをして子どもを傷つけています」などと8度書かれたという。親は文科省や市教委に苦情を申し立て、女児の背中に触っただけで警察に暴行容疑で届けられたこともあったという。このため教諭は不眠症となり「教員生活の継続に重大な支障を生じさせられた」と主張している。 教諭