【米ウィルミントン=山川一基】米自動車2位フォード・モーターは14日、米デラウェア州ウィルミントンで年次株主総会を開き、経営陣は政府支援を受けなくても11年にも黒字化が可能だとの認識を示した。 フォードは米ビッグ3のなかで唯一、自力で経営再建を進めている。アラン・ムラーリー最高経営責任者(CEO)は株主に対し「危機を乗り切るだけでなく、長期的に成長できると確信している」「特殊要因を除けば11年に収支均衡か、それ以上を見込める」と説明した。 総会後の記者会見で、ムラーリー氏は「フォードは(GMやクライスラーなど)競争相手とは違う場所にいる。財務内容もよく、労組とも債務削減で合意した」と強調。今後、政府支援を受ける可能性を問われても、「危機を乗り越えるのに十分な手元資金があり、コスト削減にも早くから手をつけている」と述べ、自力再建にこだわる姿勢をみせた。 総会では、退職者向けの労組の医療