三菱商事や三井物産など商社各社が加盟する業界団体「日本貿易会」は6日、大学新卒の採用活動のスタートを、現在の大学3年秋から約4か月遅らせる検討に入ったと発表した。 大企業の採用活動の早期化が「学業に支障を与えている」との指摘が大学関係者などから出ているためだ。現在の大学2年が対象となる2013年春新卒からの導入をめざす。学生に人気が高い商社業界の動きは、他業界へも影響を与えそうだ。 貿易会では、「経済活動の急速なグローバル化や人口減少で、人材の育成は喫緊の課題だ」として、商社業界全体で取り組むことにした。今後、日本経団連や大学などと協議した上で、年内に正式決定する。 就職活動の第一歩となる会社説明会やセミナーを、卒業1年前の2〜3月ごろに遅らせ、採用試験も現在の4月から8月ごろにずらす方向だ。