代表はボーナスステージと見るべきだ山口螢のプレーに黄色い歓声があがり、柿谷曜一朗のトラップにどよめきが走る。近頃のJリーグで、最も新規層、あるいはライト層と言われる人たちを呼び集めることに成功したのは、C大阪だろう。その背景に日本代表という「ブランド」と、東アジアカップ(山口の場合はロンドン五輪も)というアピールの「舞台」があったことも確かだ。「日本代表人気が、なぜJに還元されないのか?」と言われて久しいが、「いや、そうでもないんじゃないの?」とは思う。 ――だがしかし。 これでは「日本代表で活躍した選手の人気はJでプレーしている際にも反映される」と言えるだけの話で、将来的には内田篤人の移籍で鹿島の売り上げがダメージを受けたのと同様の現象が待っているだけという気もしないではない。観ている者のハートを鷲づかみできるキャッチーな(Jクラブ在籍の)選手が常にいなければ「それまで」という話に過ぎな