【北京時事】中国共産党・政府は沿岸部の浙江省で、キリスト教教会の屋根に取り付けられた十字架を強制撤去したり、撤去に抗議する信徒を相次ぎ拘束したりするなど抑圧を強めている。 同省温州市の政府系サイト・温州網は25日、十字架撤去に抗議する教会や信徒を支援し、昨年8月に拘束された人権派弁護士・張凱氏が温州で信徒の抗議集会を画策・組織したと報道。張氏が当局に迫られ、「社会秩序を混乱させ、国家の安全に危害を与えた」として「ざんげ」したとする映像も放映された。 キリスト教徒は公認・地下教会を合わせ、中国全国で「1億人近くで、共産党員(約8700万人)を上回っている」(キリスト教徒の人権派弁護士)と推定される。1990年代以降、経済成長に伴って貧富の格差が拡大し、精神的な支えとして信徒数は増え続けた。 特に信徒が多い浙江省では、横暴で腐敗にまみれる共産党の幹部への求心力は低下し、キリスト教信仰が拡