野村証券は18日、インターネット専業の子会社、ジョインベスト証券を11月23日付で吸収合併すると発表した。野村はジョインベストに対して総額424億円を投じ、業界最低水準の手数料を掲げて顧客獲得を図ってきたが、参入の遅れなどから赤字が続き、専業での展開を断念した。 野村はジョインベストの約34万口座と預かり資産、社員を引き継ぎ、新たに「野村ジョイ」というサービス名でネット取引を提供する。移行に伴い、新規購入できる投資信託数が240本から、野村証券でも扱っている64本まで絞り込まれるほか、株式売買手数料が従来より高くなる。 ジョインベストは新しい顧客層の掘り起こしを狙い、あえて社名に「野村」をつけなかった。だが、06年の開業直前に「ライブドア・ショック」が起きるなど、ネット証券は開業当時にすでに踊り場を迎えており、口座数は目標の50万口座を大きく割り込んだまま推移。野村は役員を派遣してテコ