「斎藤さん、営業のモチベーションを高めるためにコミッション制を導入しようと思うんだけど、どうだろうか?」 あるSIerの社長から、こんな相談を持ちかけられた。私は、これに次のように答えた。 「多分、効果はありません。本質は、そんなところにはないと思いますよ。」 私は、IBM時代、コミッションこそ、営業のモチベーションを高め、維持する最良の手段だと信じてきた。事実、私もそれを励みに、必死で成果を上げることに情熱を傾けていた。しかし、このやり方は、日本の多くの企業には、なじんでいない。また、昨今のビジネス環境の変化も、このような手段では、人の意欲を高めることにはつながらないことを実感している。 “ダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」”という記事の紹介が、Twitterのタイムラインに流れてきた。これを見て、なるほどと合点がいった。彼が言うには、「何かを達成したら報酬を与えるという外的