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松岡正剛 『虚空遍歴』上下 - finalventの日記
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松岡正剛 『虚空遍歴』上下 - finalventの日記
書籍は⇒「虚空遍歴 (上巻)」と「虚空遍歴 (下巻)」これ。 たまたま松岡正剛のこれを眼にしてエントリを... 書籍は⇒「虚空遍歴 (上巻)」と「虚空遍歴 (下巻)」これ。 たまたま松岡正剛のこれを眼にしてエントリを再読したのだが、これだけか。 「虚空遍歴」は、恥もなく言うが、私が人生の5冊には入る、という思い入れがある。ま、その思い入れからケチつけられるのもなんだろうが。 山本周五郎はこの作品を書くために四〇年を費やしたという。最初は『青べか物語』の一節に入れる予定だった。それがやがて「私のフォスター伝」というメモに変わっていき、さらにフォスターが時と所を越えて江戸の端唄師にワープした。こういうことができるのが周五郎の文学なのである。 松岡のすごく悪い面がよく出てしまっている。つまり、そんなことはどうでもいいことで知が構成されるということ。ではなにか? 山本自身がフォスターに擬して、失敗した芸術家を描きたいと言明している。だから、フォスターであり、という点が重要なのだ。失敗した芸術家、あるいは失敗