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帰れない子ども - 傘をひらいて、空を
ちょっと任せる、と塩谷さんが言った。はあいと私はこたえ、キッチンの山畑さんが少し遅れて唱和した。... ちょっと任せる、と塩谷さんが言った。はあいと私はこたえ、キッチンの山畑さんが少し遅れて唱和した。私たちは三人で深夜のファミリーレストランを守っていた。私は十八だった。山畑さんは大学生のアルバイトで、塩谷さんは深夜メインの副店長。私はお客が四人だけの客席をまわり、山畑さんはレンジを拭いていた。 少ししてからいつもの薄い笑顔のままの塩谷さんがキッチンに戻ってきて、果物を補充している私に言う。いつもより少しだけ近くに距離を詰めて、ぎりぎりに聞き取れる声で言う。あのね、迷子の女の子。小学生。家に帰りたくないって。今、裏に座らせてる。 私は少し驚いて言った。副店長それってまずくないですか。警察とか呼んだほうがよくないですか。呼ぶしかないねと塩谷さんは言った。どうしても警察はいやだ、親はいやだと、そう言っていて、かわいそうで、なにか事情があると思うんだけど、でも、それしかないよねえ。 児童相談所の電話