JR西日本がローカル線の営業成績を公表。中国山地の芸備線では営業係数2万5000以上という天文学的な赤字区間もあることが判明しました。背景には、「通学に使われる高速バス」の存在や、鉄道設備の改修がおざなりになってきた経緯があります。 芸備線「鉄道のあり方」見直し待ったなし! JR西日本が2022年4月、輸送密度(1kmあたりの1日の輸送人員)が2000人を下回る30の赤字ローカル線区について収支の状況を公表しました。添付された資料では、輸送が少ない区間におけるバスなどの優位性が示しており、バス転換や「上下分離」(資産を切り離して自治体が管理、鉄道会社は運営だけを担う)など、今後のあり方の見直しを呼びかけています。 備後西城駅に到着する芸備線 三次行き(宮武和多哉撮影)。 その中でも、広島市~岡山県新見市を結ぶ芸備線の低迷は深刻なものです。総延長159.1kmのうち、広島市内への通勤圏である