イタドリによる塀の破壊。継ぎ目にイタドリが侵入すると、もろくなって壊れる=英ロンドン近郊、九大農学部植物病理学分野提供 侵略的な外来植物として英国で問題化している日本産のイタドリ(タデ科)を駆除するため、日本産昆虫のイタドリマダラキジラミ(キジラミ科)を「刺客」として野外に放すことが決まった。雑草防除に外国産昆虫を利用する英国初の例として、英環境・食料・農村省が発表した。 イタドリは19世紀に英国へ観賞用として持ち込まれた。日本では他の植物を駆逐するほどではないが、英国ではアスファルトやコンクリートを突き破るような成長が目立ち、空き地や河川敷を広く埋め尽くしている。他の国での被害も大きく、在来の生態系に悪影響を与えるため、国際自然保護連合(IUCN)は「世界の侵略的外来種ワースト100」に選んでいる。 そこで7年ほど前から英国の専門機関が駆除のため、九州大学とともに日本で天敵を探すプ