教授とその教え子は夕食を終えると、京都の川沿いを散歩し、途中でバーに立ち寄った。 何ヵ月もの間、2人は多くの時間を一緒に過ごしてきた。教授はすでに東京の公園で彼女に一度、キスをしていた。そしていま、バーで何杯か飲んだ後、彼は彼女を自分のホテルに誘った。そこで2人は性的関係を持ったのだが、それは自分の意思に反するものだったと教え子は言う。いっぽうで、その著名な美術史の教授は、同意の上だったと主張する。 互いの認識が一致しないこの始まりから、2人は10年にわたって内密の関係を続けた。人目を忍んで会い、色っぽいメッセージを送り合い、海外へも何度か一緒に行った。 だが、時が経つにつれて教え子は、教授が2人の間の不均衡な力関係を利用したのであり、自分は2人の関係の一切に、本当は同意したわけではないと考えるようになった。 ようやく関係を断ち切った彼女は、大学に正式に苦情を申し立て、教授をセクハラで訴え