ワイザーに捧ぐ贈り物 連載第3回「混迷するユビキタスの未来」において、本来の意味を十分理解されないまま、日本でトレンディーな宣伝文句として濫用されている「Ubiquitous(ユビキタス)」について憂いを述べた(参考記事)。ユビキタス・コンピューティング※1概念の生みの親であるマーク・ワイザーが現在も健在であれば、おそらくはそのラベルを捨て去り、「透明なインターフェース」をコアコンセプトとした新しいビジョンを作り上げていただろうことも……。 ※1 Weiser, M. The Computer for the 21st Century. Scientific American, 1991, 265 (3), pp. 94-104. '99年に私たちが発表した「musicBottles※2」(ミュージックボトル、音楽の小瓶)は、その「透明なインターフェース」の概念を自分なりに解釈して形にした