小泉今日子が教えてくれたエンターテインメント 僕らの世代は、常に小泉今日子に驚かされ、「エンタメとは何か」を教えられてきた。アイドルというステレオタイプの価値観から解き放たれ、縦横無尽にあらゆるジャンルを飲み込みながら、今年はデビュー40周年を迎える。今も自然体のまま見せてくれる極上の笑顔は、日本の宝だと言っても過言ではないだろう。 音楽的な部分から彼女の最初の転換期まで遡ってみると、それは何と言っても、当時のアイドルの常識ではタブーとされていた “ショートカット” へのイメージチェンジだった。これはファンに大歓迎され、イメチェン後にリリースされた5枚目のシングル「真っ赤な女の子」でこれまでの最高位だった8位を記録した。 小泉今日子の80年代を俯瞰して、エポックメイキングだったと感じる2曲を挙げるとするならば、この「真っ赤な女の子」と1985年にリリースされた「なんてったってアイドル」だろ