歴史の瞬間に立ちあうスゴ本。 写真技術が誕生してから現代にいたるまでの、「世界の特別な一日」を100日分まとめて見る。 ページをめくるたびに、声がもれる。いつか見た決定的瞬間から、見たことのない歴史へ行き来する。花に埋もれたダイアナ妃の写真、ずぶぬれで「壁」を壊す人々、真っ二つに折れ落ちるビル、巨大な打ち上げ花火と化したスペースシャトル。 あるいは、いわゆる歴史上の人物の年齢を追いこしてしまっている自分に気づく。もみくちゃな歓迎を受けるカストロは33歳だし、モール地区を埋め尽くす群集を背負っているキング牧師は34歳だ。伝説化される人物を取り巻いている時代の空気が一緒に写しこまれている。彼等の偉大さとともに、それを支える時代の熱がふりかかってくる。 知ってるはずなのに、既視感のない写真がある。チェルノブイリをテーマにしたものがそれだ。「石棺」がどーんと写っているんだろうなぁと思いきや、災厄か