「ママー、ママー」と泣き叫ぶ声が昼夜を問わず漏れたという。大阪市西区で3歳と1歳の子が裸で寄り添うように死んでいるのが見つかった。3~4カ月前から近所の住人はその声を聞いていた。冷蔵庫には飲み物もなく、死亡する数日前から何も食べていなかったらしい。風俗店に勤めていた母親(23)は友人宅を転々としていたという。 母親の無責任さにはあぜんとするばかりだが、児童相談所は3回通報を受け、5回訪問していた。だが、いずれも呼び鈴に応答がなく、連絡先を書いた不在票を置いて帰ったという。扉の向こう側で2人の子が衰弱していたのにである。 救えた命だったのではないか。児童虐待防止法が10年前にできてから現場の児童福祉司は増員を続け、児童相談所の権限も強化されてきた。しかし、相談件数はそれ以上に増え、難しいケースには複数の職員が24時間の対応を求められるようになった。体制整備が追いつかないのだ。むしろ、体制が弱
現場となったマンション近くの公園。逮捕された母親が子供を連れて座る姿が目撃されていた=10年7月31日、大阪市西区(山田哲司撮影) 大阪の2幼児虐待死事件に関して、読者からたくさんの意見が届いている。 2歳児の母という岐阜県の女性(41)は《児童相談所の職員が外から様子をうかがって帰ったというが、外からで様子が分かるはずがない。一番近くにいて様子をよく知る周りの住人が通報しているのだから、外からでなく実際に目で見て確認するところまでどうしてできないのか。不思議でなりません》。 埼玉県の女性(32)は《納得いかないのは児童相談所が3回の通報で家庭訪問していたにもかかわらず、連絡が取れないとの理由で警察へ連絡しなかったことだ。警察がもっと踏み込めるよう法改正を求めます。強制介入には子供の名前と生年月日が必要だというが、あまりに無意味な条件は権利そのものを無意味にします》とつづった。 オーストラ
大阪市西淀川区のマンションで同居していた小学4年の松本聖香さん(当時9)を虐待して死なせたなどとして、保護責任者遺棄致死と死体遺棄の罪に問われた無職小林康浩被告(40)の裁判員裁判の判決が2日、大阪地裁であった。樋口裕晃裁判長は、懲役12年(求刑懲役17年)を言い渡した。 小林被告は昨年3〜4月、内縁関係にあった聖香さんの実母の松本美奈被告(35)=懲役8年6カ月の実刑判決=と共謀し、聖香さんに十分な食事を与えないなどして衰弱死させたうえ、遺体を奈良市内の墓地に埋めたとして起訴された。検察側は、小林被告が虐待を主導し、発覚を恐れて医療機関を受診させなかったと指摘。弁護側は「しつけの範囲内だった」として保護責任者遺棄致死罪について無罪を主張していた。
【西淀川児童虐待死】ベランダで最期の言葉「ここで寝る。おやすみなさい」 公判で内夫の供述調書を証拠採用 大阪市西淀川区で昨年4月、松本聖香さん=当時(9)=を虐待し衰弱死させたとして、保護責任者遺棄致死と死体遺棄の罪に問われた母親の松本美奈被告(35)の裁判員裁判の第3回公判が14日、大阪地裁(樋口裕晃裁判長)であった。13日の公判で証言を拒否した内縁の夫、小林康浩被告(39)=起訴=の供述調書が証拠として採用され、検察側が朗読。ベランダに放置された聖香さんの痛ましい最期の様子が語られると、傍聴席からすすり泣きが漏れた。 聖香さんは死亡前夜に小林被告から激しい暴力を受けてベランダにほうり出されたまま、翌日午後3時過ぎに亡くなったとされる。 検察側は、小林被告が見たベランダでの聖香さんの様子について「横たわったまま右手を動かし『ひまわりを探している』と言っていた」「(死亡直前の)午後3時前に
大阪市西淀川区で昨年4月、松本聖香さん=当時(9)=を虐待し衰弱死させたとして、保護責任者遺棄致死と死体遺棄の罪に問われた母親の松本美奈被告(35)の裁判員裁判の論告求刑公判が16日、大阪地裁(樋口裕晃裁判長)であった。検察側は「大好きな母親の愛情や保護を受けられずに絶命せざるをえなかった聖香さんの苦しみは想像に余りある」として懲役12年を求刑した。 弁護側は最終弁論で懲役3年の執行猶予付き判決を求め結審。判決は21日に言い渡される。 検察側は論告で「周りに助けを求めたり自ら出ていったりすることがきわめて容易だったのに、虐待の発覚や自分の居場所を失うことを恐れて虐待を黙認し、同調した」と主張した。 一方、弁護側は最終弁論で、松本被告と聖香さんが笑顔で手をつなぐ写真や、松本被告が買ってきた誕生日ケーキを前に笑う聖香さんの写真を大型モニターに映し出し「被告は聖香さんを愛していた」と強調。内縁の
兵庫県宝塚市で民家が放火され、家族3人が死傷した事件で、逮捕された中学3年の長女(15)が、事件の2〜3週間前、友人らに「両親の暴力にもう耐えられない」と打ち明けていたことがわかった。 長女は中学1年の時、親からの暴力を学校に訴えたが、学校側は親に注意しただけで、その後も続いていたとみられる。宝塚署は、長女が長期間の虐待に追い詰められ、同級生の女子生徒(14)と犯行に及んだ可能性があるとみて調べている。 捜査関係者らによると、長女は調べに、「2〜3週間前から犯行を計画していた」と供述。一方、友人らにも同じ頃、両親から暴力を受けているとしたうえで、「反抗できない」などと疲れ切った様子で話したという。話を聞いた友人の一人は、「長女の両腕に青いあざがあった」と証言。事件数日前には、腕にあざを作って泣く長女が校内で女子生徒と共に目撃されていた。 長女は中学1年だった2008年12月頃、帰宅後に再び
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