最近首輪の付いた猫が毎日うちの庭を彷徨いてはニャアニャアと何かを訴えかけてきて鬱陶しかった。 かの迷惑な外飼いというやつかと思っていたら、どうやらこいつ、最近引っ越して行った家に取り残された捨て猫らしい。 毎晩毎晩やかましいクソ猫めと思っていたら、お家に入れてようと空っぽの家へむなしく叫ぶ声だったということだ。 そこらの生まれついての野良猫であればどうって事なくのびのび生きてれば良い。飯の確保もケンカのやり方も知っているだろう。しかしヒトとの生活しかろくに知らぬイエネコがいきなり厳しい環境に放り込まれてどう生きられる? 私は今日その事実を近所のおばちゃんに聞かされ、とても心をかき乱されてしまった。 増田文学であればここで私が奮起しあの猫を保護してむちゃむちゃに可愛がる一大スペクタクルが始まるところだが、生憎我が家はペットNGの安アパートである。人は契約の前には無力だ。 でも、今も小さい痩せ